カテゴリー うまいもん

最近の昼食(3)

平成29年10月20日(金)
最近の昼食事情は平成26年7月に記載した時と比べて大いに変わってしまった。でも実際にはレギュラーの店2つに行かなくなっただけではあるが自分の中では大きな変化である。一つには歳と共に好みが変わってきたこともあるが、行きつけの店がなくなったり内容が変わってきたことも影響している。脂っこいものよりあっさりしたものがよくなってきているし、量も多くは食べられなくなっている。NHKの「サラめし」という番組では「あの人も昼を食べた」というコーナーで、今は亡き有名人の通った店と料理を紹介しているが、その人となりが感じられて興味深い。やはり「食」はだれにとっても大切なことなのである。
いま通っているのは「天甲(てんぷら)」「讃岐屋(うどん、他)」「菊屋(とんかつ)」「こけもも(洋食)」「中屋(あなご炭火焼き丼)」「海風道(ラーメン)」「とくみ鮨」などであるが最近は「太閤うどん」にも行くようになった。県病院の近くにあった人気店が中町に進出してきたもので、カルボナーラうどん、キーマカレーうどんなど色々試みているようで面白い。どの店でも注文するものはほぼ決まっていて自分でも保守的だと思うが仕方がない。新店開拓のためのアンテナは張っているが、これはと思う店はなかなかないものである。

京都・国宝展

平成29年10月13日(金)
連休を利用して久しぶりに京都に行ってきた。国立博物館で国宝展が開かれているからである。我が国で国宝に指定されている美術工芸品は現在885点あり、そのうちの4分の1にあたる200点が今回公開されるという、まさに奇跡的なことで大いに楽しみにしていたが、期待に違わず実に見ごたえがあった。中でも俵屋宗達の風神雷神図屏風の実物にはしばらく見とれてしまった。他にも縄文時代の土偶(縄文のビーナス)や土佐日記(紀貫之の自筆本を藤原為家が一字も間違えず写し取ったもの)、桃山時代の志野茶碗などよくぞこれだけの品を集められたものだと感心したことである。
開催最初の日曜日だったこともあり会場は長蛇の列で、館内に入って見学できるまで1時間以上はかかっただろうか、見終わって会場を出るときも依然として多くの人が並んでいた。夜は「御幸町田がわ」で板前料理、翌日は市バスで寺院巡り、夕方予約していた「辻留の弁当」を受け取って帰広、今回は思ったほど混んでなくて快適な京都行だった。

「うなぎ」浅田次郎編

平成29年9月8日(金)
カープの対阪神3連戦はすべて逆転勝利となって、今日は雨も上がりさわやかな秋晴れで気持ちがいい。
表題は10人の作家、歌人による「うなぎ」をモチ-フにした作品集である。歌人の斎藤茂吉は特別にうなぎ好きだったそうで、息子の北杜夫も茂吉のうなぎ好きについてエッセイで紹介している。ちなみに茂吉が生涯に食べた蒲焼きの回数を調べて書いた書物(文献 茂吉とうなぎ)まであるほどで、1万8千首の歌を詠んだ大歌人はうなぎについての歌をいくつも詠んでいる。他にも井伏鱒二をはじめそれぞれの作家のうなぎに対する思い入れが文章から感じられ、読んでいて大いに共感を覚えうなぎが食べたくなった。
うなぎの蒲焼きは米飯とまことに相性が良く、日本人の食文化の結晶といっても過言ではないと思う。ふるさと納税の返礼品ではうなぎのかば焼きは上位の人気である。自分は「うなぎ屋たむろ」の蒲焼きが好きで手軽に食べられるので重宝している。最近、食べログで東区光町に新しくできたうなぎ屋を見つけた。かつてそごうにあった「伊勢定」に勤めていた人が広島に帰って開いた店だそうで早速行ってみた。この店「うなぎ川誠」は伊勢定をほうふつとさせるふわっとした食感と焼き加減で、たれも甘すぎない実に結構なうなぎだった。また行こうと思う。

三連休

平成29年5月6日(土)
当院は暦通りなので4月29,30日は休みだが5月1,2日は開院、3,4,5日は休みで6日の今日は開けている。30日は休日診療の当番のため開院していたので長く休んだという実感がない。国内はいいけれど海外旅行に興味がないので大型連休にしてまで行こうとは思わないからこれでいいのである。1か月前に急に思い立って、是非見たい美術展が開かれている福岡・佐賀に行こうと思ったけれどちょうど博多どんたくと重なっていたため、JTBに行っても宿が取れなかったので、今回は近場でごろごろすることにした。
3日は半年ぶりに弥山に登ったが前回より足が疲れて日頃の運動不足を思い知ったわけである。それでも山頂からの眺めはすばらしく汗をかいた後のビールは最高でこのために登ってきたといってもいいぐらいだった。4日は息子も参加している高槻市ジャズフェスティバルを聴きに大阪に行ったが、趣味でやっている社会人バンドが派手なパフォーマンスをしていて面白かった。夜はかねてから再訪したいと思っていた店主が広島出身の「島之内一陽」の予約が取れたので大いに期待して行く。実はこの店の予約が取れたので高槻まで来る気になったわけであるが、期待にたがわずどの品も吟味工夫がなされていておいしい上に接客もよく、この店が広島にあればと思ったことである。5日はそれこそ近場でごろごろ、かくして連休は終わってしまったが十分リフレッシュできた。

「トーテム」大阪公演

平成28年9月23日(金)
久しぶりの自由に動ける連休を利用してシルク・ド・ソレイユの大阪公演を見に行った。人間の優れた運動能力を駆使したこのサーカス集団は、そのすばらしいパフォーマンスで世界中にファンが多い。1992年に日本で初めて「ファシナシオン」と銘打った公演が行われたが、広島でたまたま行われたのを偶然見に行ってすっかりファンになってしまった。以後何年かおきに日本で公演が行われるようになったが、東京・大阪・名古屋・福岡が中心で、広島にはこの時以来一度も来ていない。だから大阪か福岡で公演があるときはいつも見に行くようにしている。今回のテーマは「不可能を可能にする人類の進化」でこのサーカス集団が見せるアクロバットにはいつもながら感嘆の言葉しかない。
真田丸の特別展が大阪市立博物館で開かれているので、はじめての大阪城散策の流れで行ってみたがさすがに大河ドラマ人気で人が多かった。夕食は三ツ星レストラン日本料理「太庵」、翌日の昼はスマホで検索して「うな次郎」でリーゾナブルなうなぎ、夜は広島駅ビルの「千代乃春」でおでん、気持ちのいい骨休めになった。

優勝前夜

平成28年9月9日(金)
昨夜は久しぶりに魚の美味しい店「とみ助」で一杯飲んだが、流川界隈はいつもに増してにぎわっており、スポーツバーにはカープの赤いユニフォームを着た若者が店外まであふれていた。カープが勝って巨人が負ければ25年ぶりのリーグ優勝が決まるのでテレビカメラもその様子を撮影していて、優勝の瞬間を待っていた。残念ながらカープは勝ったけれど巨人も勝ったので優勝は今日以降に持ち越しになった。
いつも思うのだが優勝してもクライマックスシリーズなる視聴率稼ぎの戦いがあり、リーグ1位から3位までのチームが何回か試合をしてその勝者が日本シリーズに出場し日本一が決まる。いつからこんなつまらないことを始めたのだろうか。リーグ優勝するためにはリーグ内で125試合、他リーグと18試合、合計143試合をして初めて1位が決まるのである。数試合行うだけのクライマックスで1位がひっくり返されるとしたら、1年間の戦いは意味がなくなる。クライマックスだけはやめてもらいたいものである。

行きつけの店

平成28年6月10日(金)
料理をおいしく食べるために欠かせないのが酒であるが、晩酌をするようになったのは開業してからである。開業前は夜はお産で呼び出されることもあり、元来アルコールには強くないのであまり飲まなかった。開業後は次第に食事内容がつまみ中心になり、ビール・日本酒がおいしくなってしまった。
飲み(食事)に出るときは鮨屋・居酒屋が多くなり、せっかく行くのならおいしい店にしようと試行錯誤ののち、現在の状態に落ち着いている。平成22年からは行った店はほぼ記録することにしているが、2回以上行ったのは80軒ほどあり、その中で何度も訪れている行きつけの店は20軒ぐらい、鮨屋・魚の旨い料理屋・居酒屋・蕎麦屋・焼き肉店・天ぷら屋・イタリア料理店などが多い。初めは良く通っていたけれど次第に行かなくなったり、気に入っていたのに店がなくなったために行けなくなったり、いろいろ変遷はあったが今はだいたい固定している。それでもいい情報が入るととりあえず行ってみるようにはしている。思わぬ「当たり」の店に出くわすこともあるからである。
尾道・福山にも何軒か行きつけの店があるが休日の昼しか行けないのが残念である。いずれの店も一度は夜行って腰を落ち着けてアルコールと共に料理を楽しんでみたいと思っている。

うなぎ考(2)

平成28年3月5日(土)
以前にも書いたが、そごうにあったうなぎの店「伊勢定」が撤退して以来ずっとうまいうなぎを探している。広島県内はもとより近県でも美味しいとの評判を聞くと早速出かけて試している。どの店もそれなりに美味しいが、好みの問題だろうが「伊勢定」を凌ぐうなぎにはめったに出会えない。小倉「舎田庵」、今治「うなぎや」、松江「山美世」、福山「なか勝」、奈良「川はら」、京都「まえはら」などに行ったが、「まえはら」のうな重は絶品で私的には最高のうなぎである。
広島では「こだに」、「うな月」、「雲海」、「たこつぼ」が美味しいが、気に入っているのは「たこつぼ」のうな重である。ここは三越の地下にも持ち帰りのうなぎとして出していてよく使うけれど、店で食べるのが一番うまい。
今のような蒲焼きになったのは戸時代といわれているが、なんといっても醤油、みりん、砂糖などで店ごとにたれを工夫して作り、開いて蒸したうなぎにしみこませながら何度も焼いて、あつあつのごはんにのせて山椒をふって食べるのは最高である。これに肝吸いと漬物がついて我が国の食文化「うな重」の完成である。うなぎが焼きあがるまで肝焼きでちびちび飲みながら待つのもいいものである。またうなぎが食べたくなった。

再び和歌山へ

平成27年11月26日(木)
連休を利用して和歌山へ行ってきた。メインの目的は軽音楽部でピアノを担当していた息子の大学最後の定期演奏会を聴きに行くことであるが、ついでに前回行けなかったところも訪れてみよう、美味しいものも食べてみようと思ったからである。大学内の講堂での演奏会は満席・立ち見の盛況で、1ステージ6曲を3ステージ、全部で18曲をほぼ3時間かけて演奏するものだった。いずれも迫力のあるレベルの高い演奏で、しっかり楽しませてもらった。2年間バンドマスターを務めた息子はなんと半分の9曲に出演し、すべて楽譜なしで演奏しており、プログラムの「ピアノばかり弾いていたらいつの間にか6年経ちました」は真実だと思った次第である。卒業生たちの感動的な場面もあり、定期演奏会は初めてだったが来てよかった。
前から行ってみたかった「オテル・ド・ヨシノ」でひさびさのフランス料理、いいものが少しずつ出され堪能した。翌日はレンタカーで紀州東照宮、和歌浦天満宮、番所庭園、風土記の丘、県立博物館などを巡って特急くろしおで大阪へ。法善寺横丁の串揚げ「wasabi」で夕食、以前行ったことのある黒門市場の「六覺燈」も良かったが、また違った工夫が見事であった。翌日は京都へ寄ってみたがあまりの人の多さにげんなり、市街を散策し「まえはら」でうなぎ、辻留の弁当を仕入れて帰広、食べるばかりしているようだがそうなのである。でもいい息抜きになった。

美しい姫路城

平成27年10月16日(金)
天守閣の修復が完成した姫路城に休日を利用して訪れた。以前から新幹線で姫路を通過する時お城を見ようと思っても、ずいぶん長い間覆いがかけられて見ることができなかったが、晴れて修復が終わったと聞き行ってみる気になったのである。姫路は医師になって初めて研修医として赴任した地で、病院の看護婦さんたちと姫路城の広場で夜桜酒盛りをした思い出があるが、あの時は寒かった。当時は世界遺産などという厚化粧もなく、ひたすら美しいお城で春は花見客でにぎわい、天守閣に登るのも簡単であった。今回訪れて驚いたことは、観光客の多さである。お城に入るのに90分待ちで、入った後も通過するだけでゆっくり見る暇はなかった。せっかく昔を思い出しながらしみじみ歩いてみようと思っていたが、残念だった。
姫路での昼食はネットで調べて予約しておいた広東・四川料理「避風塘ふじた」に行った。小さな店だが地元の人が勧めるだけあって実に美味しく、丁寧に作られた料理(飲茶)をリーゾナブルな値段でいただいた。接客も良く大いに満足した。次に訪れる時には観光客の少ない平日に姫路城を見て、この店で夕食を食べてみたい。