月別記事一覧 2009年2月

サクセスストーリー

平成21年2月28日(土)
同門会誌が届いたので読んでいたら、同門の先輩の文章が載っていた。親の後を継いで小さな医院から始めて、今では全部で1000床を超える病院と療養施設群を作り上げたという話である。まさにサクセスストーリーであり余人にはまねのできない素晴らしいことである。考え方の基本は、他の施設がやってない方向に目を向け、政府の医療政策の先取りをして攻める、引くをはっきりさせて、攻めるときは果敢に攻める、借金をおそれない、というものである。
なんだか他国との戦争みたいな話であるが、企業を大きくするにはそういう争いは必要だろう。でも医療はおしなべて個人的なものであり、大量生産のようなやり方にはなじまず、つぶれたら困るけれども儲かるものではないし、自分としては大きくすればいいとは考えられないしそのような能力もない。目の前の患者さん1人ひとりが少しでも幸せになってくれたら、これ以上の喜びはないので今まで通りこつこつとやっていくだけである。

WindowsVista

平成21年2月24日(火)
パソコンを買い替えたが慣れてないせいか使いにくくて困る。前はWindowsXPだったのだが、朝スイッチを入れて使えるようになるまでに15分はかかっていたので仕方なく新しいのを買ったのである。今度はWindousVistaでどこがいいのかよくわからない。メールもWindowsメールで以前のOutlookとやや勝手が違う。年をとるとこういうのに慣れるのが遅く困ったものである。
パソコンはMS-DOSの頃から一応使っているが、実際必要なのはワープロとメールにネットぐらいで、あとははっきりいってどうでもいいのである。今、そのように簡素化したパソコンを安く売っているそうだが、なかなかのアイデアだと思う。

勘と超音波検査

平成21年2月19日(木)
胎児の超音波診断の講演会があった。妊娠5か月ぐらいになれば心臓をはじめ、いろいろな器官の異常がわかるようになっているが、今回の講演はまだ数センチの胎児(胎芽という)の時からすでに様々なことがわかることを提示していて興味深かった。
いつも超音波で胎芽や胎児を診ていると、なんとなくおかしいと感じたら大概は異常があるようである。その点は、人間の感覚(勘?)は数量化しなくてもわかるのが素晴らしいことだと思う。だから、診察していてなんとも思わない時には異常はないと考えていいのである。もちろん、きちんと測定して数量化して検証するけれど。
超音波検査だけでなく、すべてにわたって感覚(勘)は大切であり決しておろそかにしてはならないと思う。

幼児の記憶

平成21年2月13日(金)
人間の記憶はいつごろから残るものだろうか。自分の場合、近所の人に「○○ちゃん、年いくつ?」と聞かれて「満三っつ!」と誇らしげに答えていた鮮明な記憶がある。だから3歳ぐらいからなのかなと思う。
養老孟司氏は阿川佐和子氏との対談で、4歳の時に亡くなった大好きだった父親とのことに触れていたが、臨終のときに涙も出ず悲しいと思わなかった理由が40歳の時電車に乗っている時に突然わかって、急に涙があふれてきたという。
大好きな父親が亡くなることを認めたくなかったので、臨終の際、周りの人たちから「さよならをしなさい」と言われても言えなかったと分析している。そして、父親を早くに失ったことがその後の性格を変えたことも。氏は無意識のうちにずっとそのことを考えていたのだろう。40歳になって初めて父親の死を認めたのである。
作家の南木佳士氏も幼少時に母親を亡くしているが、そのことがどんなに大きなことだったかは、氏の作品からうかがえる。自分は幸いそういった辛いこともなく育ったので、実際のところはわからないが、人間にとって記憶は一筋縄ではいかないものだと思う。

整理すれば

平成21年2月5日(木)
2月になったが結構暖かい日が続いている。パソコンの買い替えを機会に机の上の整理をしてみたら、必要な書類や冊子が半分になってしまった。机に置いているものは特に必要ものだけにしているつもりだったが、実際にはもう必要なくなっているものや、別の場所に移しても構わないものが大半だった。
今、家のほうもリホームのための片づけをしているが、不要物の多いこと!押入れの中に入れているものの大半は、整理できることがわかった。
この機会にクリニックの書類などの整理をしてみよう。どれくらいの不要物が出てくるか怖いが、大いにすっきりすることだろう。