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中絶よりピル

平成16年5月18日(火)
今日はキャンセルを繰り返したあとの中絶があった。やはり気持ちが揺れるのだろう。こちらは医学的に問題がありそうな時にはアドバイスするが、基本的には黙って見ているだけである。色々葛藤があるのがわかっても聞かれるまでは何も言わないことにしている。処置の後は気持ちが落ち着く人が多いのだが、それを引きずる人もいる。体よりも心にダメージを与えることが問題なのだ。私がピルをせっせと出しているのもそういうことが少なくなって欲しいからだ。何でみんなピルを怖がるのだろうか。

ピルの副作用?

平成16年5月17日(月)
湿度の高い不快な日が続く。まるで梅雨のような天気だ。先日のトライアスロンの妊婦さん(4月30日の日誌参照)であるが、順調に経過している。来月頃またトライアスロンの大会があるそうだがこれはキャンセルしたとのこと。今は一日3キロ程度ジョギングをしているとのこと。「散歩の方がいいですよ」とは言っておいたが彼女には散歩では物足りないだろう。きっとジョギングは止めないと思う。
Dさんはピルを飲み始めて10日目ごろから体中に発疹が出てきた。その頃、胃薬も飲み始めたので内科を受診したら「胃薬のアレルギーの可能性が高いが、ピルを飲んでいるのなら婦人科にも聞いておいたほうがよいです」とのことで来院、一旦中止してもらう。その後、連休初めに発疹の薬がなくなったので、休日診療で受診した所入院をすすめられ12日間某国立病院に入院していたとのこと。入院していた皮膚科ではピルの可能性が高いとのこと。詳しくは落ち着いたら検査する予定だそうである。当院でピルを処方して3年になり8000シートぐらいは出していると思うが、こんなことは初めてである。どうかな?と思ったことは何回かあるが、結局問題なかった。検査の結果が待たれる所であるがDさんはできればピルを続けたいとのことだった。

逆子のお産

平成16年5月15日(土)
早速昨日の日誌をパスしてしまった。忙しかったこともあるが、正直しんどくなったからだ。有名人のサイトで毎日日記を公開している人がいるが、その気力としつこさには心から敬意を表する。
久しぶりに来られた人が「先生に逆子を取り上げてもらいました。その子はもう8歳で元気に走り回っています。お産の時赤ちゃんが途中で出てこなくなって、先生が真っ青になったとおっしゃったんですよ」とのこと。思い出した。逆子の分娩の時、赤ちゃんがバンザイをしてびくともしなくなったことを。あの時は本当に血の気がひいた。小児科の先生と他の産婦人科の先生に、すぐに分娩室に来てもらうよう連絡を頼み、助産婦に子宮を押さえてもらいながら、上肢解脱、無事に生まれたが分娩まで1分はかかっただろうか。赤ちゃんが無事に泣いてピンク色になった時は心からほっとした。完全に忘れていたが、患者さんの言葉ではっきりと思い出してしまった。
今はお産をしていないのでこんな思いはしなくてすむが、妙にになつかしいのはどうしてだろうか。きっと産婦人科医の原点であるお産をしてみたい気持ちがあるのだろう。

毎日書くのは無理

平成16年5月13日(木)
毎日書くのは大変だと真剣に感じている。無理をするとよくないので、ときには書かない日もあるかもしれない。その時はしょうがないと思っていただきたい。
今日は診療は昼までなので特に問題となることはなかった。

説明は難しい

平成16年5月12日(水)
MRさんが言うには、ピルのメーカー価格を上げるとのこと。しかも関東ではもう上げていると言う。今でも高いと思っているのになんてことを。今までと全く同じで材料費が上がったわけでもなく、唐突な話だ。仕入れ値がいくら上がっても患者さんには同じ価格で提供するつもり(涙)だが、どういうことなのだろうか。値上げの理由がわからない。
無排卵の患者さんがいる。現在妊娠の希望はなく、体調も良い。基礎的なホルモン量は問題ない場合、①経過を見る、②排卵誘発剤を使ってみる、③ピルで毎月生理をおこす、の選択がある。どれも正解なのだが患者さんがどうしたいかによって異なる。そのことを縷縷説明するのだが、何を言っているのかという顔で見られることがある。こういう時は初めから「あなたはこうしたほうが良いですよ」と言っておけばよかったかなと思うことがある。時間をかけて説明して不信感をもたれてなにもいいことはないのだが、よかれと思ってつい言ってしまうのだ。自分の性格も変わらないなとつくづく思う。

性同一性障害

平成16年5月11日(火)
今日は処置もなくヒマだった。どうも患者さんの数に波があるようだ。やはり多いときのほうが自分はパワーが出る。性同一性障害の人を複数診ているが、ここしばらく姿を見なかった人が半年ぶりに来院されホルモン注射とホルモン剤の処方。男性から女性へ、女性から男性へどちらもあるのだが、女性から男性への方が薬の副作用も考えると難しいように思う。人間の原型は女性だと思うので、女性から男性へは難しいのではないだろうか。いずれにせよ精神科の先生に紹介して相談しながらフォローしている。

タバコはうまかった

平成16年5月10日(月)
朝クリニック開始前に某病院に行き、婦人科健診をする。ここは企業の健診や人間ドックが多く、婦人科がないため週1回婦人科健診を手伝うのである。初めの頃はかなり人数も多かったのだが最近は希望者が少ないようだ。終わった後急いで自分のクリニックに到着、仕事を始める。午後に私の入っているビルのオーナーの耳鼻科のクリニックで診てもらう。昔から鼻炎、ポリープなどあって耳鼻科とは切っても切れない関係であった。だから同じビルで受診できるのは本当にありがたいことである。私は至って健康なのだがどうも耳鼻科系が弱いようだ。だから4年前にタバコもやめた。もし何ともなかったらきっと今でもヘビースモーカーだろう。人生の楽しみは悪徳にあるとの箴言があるが、確かにタバコはうまかった。もう吸う気はないが、あのうまさは記憶のひだにしみついているのである。

ポケットベルの音

平成16年5月8日(土)
最近は土曜日の方がゆっくりしている。以前は逆だったのだが、なぜだかわからないが最近はこうなっているのだ。週休二日は私にとっては関係ないこと。勤務医時代は休みが貴重だった。お産がたくさんあり、夜中に起こされることが多かったので睡眠のリズムが狂い、休日はリラックスできる大切な日だったのだ。そういう生活を20年近くおくっていると、ポケットベルや電話の音に強い反応を示すようになる。たとえば夜中に病院から家に電話があると、家人が起きてしま うのでポケットベルを鳴らしてもらうようにしていた。だから深く寝込んでいてもポケットベルには反応してすぐに目覚めていたのである。開業してからはお産がないので夜に起こされることはほとんどないので反応が鈍くなっているようだ。ただ、習慣でいまも携帯電話は風呂とトイレ以外はつねにそばに置いている。産婦人科医の習性だろうか。

男女間のトラブル

平成16年5月7日(金)
男女間でのトラブルが多いのは、妊娠が関係している時だ。人間の本質が見えるのは争いの時だろうと思うが、妊娠があるとそれが深刻になることが多い。それに加えてお金。こういう仕事をしているといやでも色々なことが目に入る。そういう時いつも思うのはそれぞれの立場での真実である。100%悪人もいなけれ ば100%善人もいない。それぞれのエゴと相手に対する思いやりの間で気持ちは揺れ動くのである。私としてはどうしても患者さんの方を好意的に見ようとするが、どう考えても相手の男性が気の毒なケースもある。
ただ、男であれ女であれ小ざかしく立ち回って得したように見えても、もっと大いなるものから見れば結局は損も得もないように思う。人をだませばかならず自分にかえってくると思っていたほうがいい。今日も多忙な一日だった。

北山修のコンサート

平成16年5月6日(木)
連休が終わってしまった。大阪でのコンサートはなかなかよかった。さすが北山修である。長崎や愛媛など全国から50台~60台のおじさんやおばさんが集まっていた。団塊の世代がほとんどだろう。かく言う私もそのはじっこにいるのだ。最近はこれらの世代の人達がいやに目立っている。さすがに人数の最も多い世代で、きびしい生存競争をくぐりぬけてきた人だけに、そのパワーには目を見張るものがある。
今日は半日なのだが、患者さんが多かった。深刻な話はなく、ごく普通の日常にもどったという感じである。