平成16年6月9日(水)
細胞診でクラスⅢというカテゴリーがある。子宮がん検診での異常は、このクラスⅢのことが多く、とくにそのうちのクラスⅢaであれば2~3ヵ月後に再検査 をすればよい。最近では20代の女性にもしばしば認められ、充分説明するのだがなんにも気にせず後検査にも来ず、2~3年してから別のことで来院する人がいる。かと思うと親に話したら親はがんだと驚いて、あわてて一緒に来院して説明を求める人もいる。気持ちはわかるが、ここはこちらを信頼して怖がり過ぎず、ほっときもせずでいてもらいたいと思う。
私も相手の反応を見ながら、ほっておきそうな人にはややきつめに話し、心配しそうな人には大丈夫だと強調しながら話すのであるが、相手の性格の予想が外れることもあるのだ。
カテゴリー 日誌
細胞診の結果
英語がしゃべれない
平成16年6月7日(月)
場所がら時々外国人が受診する。少しでも日本語がしゃべれればよいのだが、全くしゃべれない人もいる。この時が最も困る。中学高校と英語を習っていて、大学でも英語の授業があり、医者になってからも英論文は読んでいるのに、さっぱりわからないししゃべれないのである。医学用語の単語だけはかろうじて使えるが、普通の会話はお手上げである。そのたびに「アビバへ行こう」と思うのだが、いざとなるとめんどうになりそのままとなる。かくしていつまでたってもしゃべれないままである。
昔、学会でモロッコへ行った時は、現地の人と身振り手振りである程度意思の疎通ができた。そこでは英語はほとんど通じず、アラビア語とフランス語しか通じないので、全くお手上げであったのだが。要は通じ合おうという気持ちが大切なのだろう。今は通じないとカッコ悪いと思っているからいっそう通じないのだと思う。なりふりかまわず頑張ればいいのだろうが、なかなか難しい。
紹介先と相性
平成16年6月5日(土)
相性というのは必ずある。友人同士、上司と部下、夫婦、先生と生徒、飲み屋のオヤジと客、そして医者と患者にも相性は大いにあるようだ。他院に紹介したE さんが来院されて言うには、紹介先の先生とあまり合わない様子である。それぞれの人はいいのだが、組み合わせではうまくいかないことがある。正しい間違いではなくまさに「相性」である。医者と患者の場合は相性が悪ければよそへ行けばいいが、会社などで上司との相性が悪ければ大変だろう。夫婦なら最悪である。
日本では昔から見合いの制度があった。これは物のわかった大人が、双方の家柄や性格をみつくろって引き合わせるのでそれなりにうまくいっていたようである。医者がよそに紹介する場合は、その病気を治療するのに一番良いと思われる医者を選ぶのだが、相性のこともチラッと考える。でも病気の種類によっては、相性より腕だという場合は腕を優先するために今回のようなことがおきる。紹介といってもけっこう難しいのだ。
早く帰宅
平成16年6月4日(金)
やはり体を動かすと調子がいい。昨日テニスで汗を流したらビールもうまいし良く眠れる。人間は体を動かすようにできているのだろう。若い頃は狩や漁をして生活し、ある程度の年になったら農業をするのが自然なのかもしれない。
今日からとうかさん祭りだ。昼頃からクリニックの近くの本通りをゆかたの若い女性がちらほら通っている。とうかさんとは三川町円隆寺の稲荷大明神(いなり と読まずとうかと読む)を祭るなんと380年の歴史のあるゆかた祭りのことである。今日から3日間はこの近くもいっそう人が増えるだろう。こういう日は早 く家に帰る方がいい。クリニックが終わったら一目散に帰るつもりだ。
コンジローマの治療
平成16年6月2日(水)
最近コンジローマが多い。コンジローマとはイボのことで、おもに外陰部にできるウイルス感染症である。セックスで感染するため性感染症の一つといわれてい る。コンジローマができたときには、他の性病も同時にあることがよく見られるので気をつけなければならない。性病に感染するということはそれだけ性的に活発ということで、生物学的には正しいのだろうが他人にも感染させるし本人も困る。
コンジローマの治療は焼くか凍らせるかが一般的だが、欧米ではポドフィリンという植物からの抽出液を塗ることで治す。これはほとんど痛みもなくきれいに治るのでおすすめである。ちなみにこの薬は、欧米では薬局で自由に買えるようであるが、我が国では厚生省が禁止しているので買えないし売っていない。この薬はきついから危険なのだそうだ。それを言うなら一般に売られている消毒薬だって危険である。厚生省だって何かあった時に責められるのがイヤなので、簡単には薬剤の許可をしないのだろう。我々ももっと自己責任を重んじて(そういえばイラクの人質では随分自己責任論が盛んだったが)なんでもお上まかせはやめに して、もっと権利、義務、責任を明確にして主張すべきは主張していきたいものである。
健康診断は不要
平成16年6月1日(火)
健康診断は必要なのかという疑問がある。人間ドックは本当に寿命をのばしているのかという疑問がある。これらの検査は日本独特で、諸外国ではあまり行われていないようである。実際、がんを含め成人病(今は生活習慣病というのだが)は老化に伴う変化によるものがほとんどで、治すのではなく慣らしていくしかな いと思われる。今現在調子が悪ければ、受診すべきだがどこも悪いと思わなければ医者に近づかない方がいい。昔のテレビドラマなどを見ると医者が「もっと早 く来れば良かったのに、手遅れです」などのセリフがある。緊急を要する疾患や事故ならそうかもしれないが、がんや慢性疾患ではどれほどの違いがあるというのだろうか。生命予後はほとんど変わらないと思う。
普段はあまり病気のことなど考えずに、楽しく生きる方が得だろう。本当はこれが一番難しいのだが。
ウイルスチェック
平成16年5月31日(月)
ついに本格的な梅雨に入ったようだ。朝からじめじめして不快だ。さらに「あなたの作成した文書にウイルスがあったので取り除いておいた」という差出人のはっきりしないメールが来て、困ってしまった。どうもインチキメールのようだが、もし本当なら当方からメールを出すと相手に迷惑がかかるのでメールを出せない。朝何通かメールを出していたので心配になる。確認したところ、出したメールにはウイルスは入っていないとのこと。ほっとするが万が一ということもある。そこでウイルスバスターを最新のものに入れ換えてチェックしてからにすることにした。もちろんプロバイダーと契約してウイルスチェックは行っているのだが。そうやって二重三重にチェックしてもすり抜けることもあるだろう。油断もすきもない。
昼にあなご天丼を食べようと近所の天ぷら屋へ行くも、なんとあなごが売り切れとのこと。6年通っているが初めてだった。ここの天ぷらは美味しく値段も手頃。一度食べる価値あり。
のど元過ぎれば
平成16年5月28日(金)
今日は朝からばたばたした一日だった。こういう日にはミスがおきやすいので気をひきしめる。そのせいだろうか夕方には結構疲れてしまった。ただ昔と比べて良いのは夜起こされないことだ。だから昼間少々しんどくても一晩寝れば大丈夫である。夜、しょっちゅう起こされるつらさは経験したものでないとわからないだろう。私ももうほとんどわからなくなっている。20年近く起こされ続けていたにもかかわらず、である。「のどもと過ぎれば熱さを忘れる」「人の痛みは百年でもがまんできる」などのことわざを思い出す。夜畳の上に寝転んでテレビを見ているうちに眠ってしまっていた。おやすみなさい。
中絶にまつわる話
平成16年5月24日(月)
日誌を休みだすとぶりがついてしまって、金、土と日誌を休んでしまった。今日は梅雨明けの初夏のような気候である。先週はまるで梅雨のような天気が続いていたからだが、こんな日は仕事がなければ海や山に行きたい所である。
中絶するかしないかでもめている人がいる。かと思えば中絶して1年以上経っていて相手ともめている人がいる。関係が深ければ一層もめごとも多くなるのだろう。まことに難しいことである。配偶者のいる女性(つまり結婚してだんなさんがいる人です)が、配偶者以外の男性(つまり不倫の関係ですね)との間に妊娠して中絶を希望した場合、同意書に記載するのはだれの名前でしょうか。正解は本人(妊娠した女性)はもちろんですが配偶者の同意が必要なのです。この場合、配偶者がすんなり同意するでしょうか。きっとかなりもめると思います。血の雨が降るかもしれません。怖いことです。
尺八の話
平成16年5月20日(木)
今日は尺八の話。尺八は1尺8寸の竹に5個の穴をあけたものであるが、上端に歌口がついているだけの非常にシンプルな楽器である。リコーダーに似ているが、歌口の部分は斜めに切ってあるだけなので音を出すだけでも難しく、初めは全く音が出なかった。数ヶ月続けたがあまりいい音が出ず、一時やめようかと思ったが「3年やってだめならやめよう、石の上にも3年と言うし」と決めた頃から音が出るようになった。尺八の音は倍音が幾重にも重なり、リコーダーなどではだせない複雑玄妙な音が出せる。5つの穴ですべての音を出すためには、息の吹き方と穴のふさぎ方を組み合わせなければならないので、これが最も難しい。フルートなどは、穴のふさぎ方を機械的にできるように工夫してあるのでそういう意味での苦労はない。尺八では吹く人の職人芸が要求される分、微妙な味わいがあると思われる。典型的な和楽器といわれる所以である。発祥はアジアらしく、紀元6~7世紀に日本に伝わったとのことだ。正倉院には尺八がおさめられている。どういうわけか外国人が尺八にはまるようである。1994年の夏、第1回国際尺八フェスティバルが岡山県の美星町で開かれた。ちなみに美星町は私の故郷に近く、高校時代の同級生も美星町出身者がいて、自宅に遊びに行ったこともある。「日本一星の美しい町」とのキャッチフレーズで売り出しているところである。外国からも大勢参加者がいたそうである。
それはさておき、5月30日(日)に師匠のコンサートがあり、弟子たちもちらっと出演することになっている。もちろん私も出ます。



