年度末になると増える子宮がん検診

平成25年3月28日(木)
毎年のことであるが3月後半になると、子宮がん検診に来られる人が増える。特に無料クーポン券持参の人が大半を占める。クーポン券の期限が3月一杯なのであわてて来院されるのだろう。現在、無料クーポン券は5年ごとに配られているが、一部有料(千円)の検診のハガキは2年に1回となっている。検診の間隔は米国では3年に1回を推奨しているが、実際のところ何年毎に行うのがいいのかはまだわからない。わからないが、年に1回よりも間隔をあけていいと思う。
ハガキやクーポン券による検診は、子宮がんの発見には有効であるが、超音波による検査が入っていないので子宮がん以外の婦人科疾患を見つけにくいことが問題である。内診その他で異常を認める場合は、そのことを告げて詳しい検査を勧めるが、超音波検査の情報量には及びもつかない。
今のがん検診体制は、早期発見・早期治療によりがんで亡くなる人が減るという期待のもとに行われているが、今のところがんの発見は増えたけれど年齢調節死亡数は変わらないようである。本当に必要な検査は何か、真剣に議論しなければならないと思う。