いつまでも「まろ」

平成23年7月15日(金)
愛犬まろ診察室の机の上に、カミさんの描いた愛犬「まろ」の絵を絵ハガキにして写真立てに入れているが、時々患者さんから「先生のおうちのワンちゃんですか?」と聞かれる。実は自宅のテレビの横に本物の「絵」と写真を飾っていて、つい先日もカミさんと「まろが亡くなって2年になるなあ」と話したばかりである。子供たちにとっても、一緒に暮らしていた「家族」が亡くなるのはとてもつらいことだったが、今では貴重な経験をさせてくれた「まろ」に改めて感謝している。
養老孟司氏は「死」には一人称と二人称と三人称がある、という。一人称の死とは自分が死ぬことで、二人称は親子、夫婦、兄弟などごく身近な死であり、三人称はその他である。自分の死は何も分からなくなるから関係ないし、他人のそれもほぼ関係ない。二人称の死だけが、その人にとって本物の死であるというが、まことにそのとおりである。まろは天国へ行って、今頃は輪廻転生しているかもしれない。