カテゴリー うまいもん

偶然見つけた店

令和元年10月25日
自転車通勤していると途中のビルや店の移り変わりが身近に感じられる。並木通りから旧広テレ方向に向かう途中に、和風料理店に改造している場所があった。しばらくして医会の会合の時に広島の店に詳しい先生から「先生のクリニックの近くに新店ができたらしいけど行きましたか」と聞かれ、あの店だとひらめいた。
その店のすぐそばにある「こけもも」へ行った際に聞いてみたが知らないとのこと。「こけもも」は洋食なので和食の店は関心がないのかと思った。前を通ってみると入り口の床を丁寧に拭いている女性がいる。声をかけてみると、奥から主人らしい人が現れ、「9月20日に開店したばかりです」と名刺をくれた。「元念 瀬川」という店で広島で勢力を広げている「笹組」出身とのこと。早速予約して4人で行ってみたが、接客も料理も申し分なく値段もリーゾナブルで再訪したくなる店であった。「こけもも」も今のように世に知られる前に偶然見つけた店だが、この店もそうなるように思う。偶然とは面白いものだ。

ステーキを焼く

平成31年1月18日(金)
ステーキはいい肉が手に入ったときに自分で焼くのが楽しみなのだが、うまく焼くのは本当に難しい。毎回、反省点があり改善しようとするけれどこれでよいと思ったことがない。ネットや料理本などを参考にしてもなかなか思うように行かない。基本は塩コショウをして表面を強火で短時間焼き、後は弱火で蒸すように焼くのだが、火の通り具合の判断が難しく満足することが少ない。プロの焼いたステーキはどれも旨いが、最近食べた中ではメゾンドシェフのステーキがぴか一だった。この店はどの料理も丁寧に作っていて実に美味しいのだが、福山にあるのでめったに行けないのが残念である。
このようなプロの味は望むべくもないが、少しでも美味しいものを作りたいので工夫するわけである。肉専門店のレシピに従って、このところソースを追加するようにしている。焼いた後の肉汁にみりんと醤油を加えて作ったソースはなかなか好評である。酒を加えるともっといいかもしれないとか、もう少し余熱でじっくり蒸らしたらどうだろうとか考えると楽しい。書いているとステーキが食べたくなった。

キュリオス大阪公演

平成30年9月28日
連休を利用してシルク・ド・ソレイユの大阪公演「キュリオス」を見に行った。カナダのパフォーマンス集団シルク・ド・ソレイユが日本で初めて公演をしたのは1992年、「ファシナシオン」と題してのものだった。以後、今回で13回目の公演になるがほとんど見に行っている。毎回鍛え上げた体を使っての見事なパフォーマンスに十分満足しているが、今回の公演はテーマがややわかりにくかった。それでも美しい演技には魅了された。
例によって大阪・京都を観光したが、あべのハルカスの展望台からのながめはすごいもので、まさに大阪を一望していて電車・高速道路がジオラマのように見えた。京都は伏見稲荷大社の千本鳥居をくぐって四つ辻まで登ったが、さすがに頂上まで行く元気はなかった。東福寺の通天橋では、紅葉の時期ならどんなに見事だろうと思ったが、たぶん観光客が多すぎてゆっくり観賞できないだろう。
初日の夜は大阪玉造駅の近くにある「ながほり」、ここは居酒屋であるが食べログNo1でミシュランにも載っている店で、料理も酒も申し分なかった。翌日は京都先斗町の「酒亭ばんから」、魚料理にこだわった非常にリーゾナブルな店で京都の人が好む人気店で、やたらと値段の高い和食店とは一線を画した今回の旅の最大の収穫の店だった。帰りは「辻留」の弁当を仕入れて自宅で一杯、いい休暇になった。

休み明け

平成30年8月17日
お盆休みが終わり8月16日から診療開始したが、木曜日なので午前中だけである。例年、休み明けは患者さんが多いけれど、今年は特に多くて終了時間が大幅に遅れた。休みモードから仕事モードへの変換が急激だったので、いささか疲れたが心地よい疲れである。
今年は孫たちも帰ってこないので、かねてより訪れてみたかった鎌倉・箱根へ行ってきた。鎌倉は紫陽花の季節がいいのだろうが、まとまった休みが今しか取れないから仕方ない。養老孟司先生のお住まいを拝見することは望むべくもないので、鶴岡八幡宮などをベタに観光した。隠れ家的鮨屋「和さび」が予約できたのはラッキーだった。結局、横浜に1泊、箱根に2泊したが、箱根はレンタカーで回ってみた。例年正月に行われる箱根駅伝のコースも通ってみたがテレビで見ている風景そのままなのが面白い。圧巻だったのは「彫刻の森」で、特に「密着」という作品にはしばらく足を止めて鑑賞した。残念だったのは海抜1327メートルの箱根駒ケ岳にロープウエイで登って富士山を見ようと思ったのだけれど、雲と霧で真っ白になり何も見えなかったことである。宿は居心地が良くて温泉も食事も良く、久しぶりのリフレッシュできる休暇であった。

木曜日の午後

平成30年8月10日
木曜日の午後は休診なので、昼食は普段行けないところに行くようにしている。最近よく行くのは、「そば切り吟」と「サカナヤ」である。
そばは元々好きで、おいしい店があると聞けば試しに行ってみるようにしている。「はっぴ」「雪花山房」「翁」「ながお」「宮島達磨」「浅枝」「やぶそば」、どの店もそれぞれ特徴がありおいしいそばとつまみを味わうことができる。初めの4軒はいずれも高橋名人の店とその弟子・準弟子の店であるが、惜しいことに「雪花山房」と「翁」はなくなってしまった。「そば切り吟」はそば自体は名人のそばに似ておいしく、つゆもほどよい加減で、昼のあなごの天ぷらとのセットは優れものである。段原にあるので通いやすく、夜もたまに行って軽く飲んでそばを食べて(関東ではたぐって、というらしい)帰る。年越しそばはここのそばを予約して持ち帰り、家で茹でて食べる。
「さかなや」は佐伯区にあるゾーナイタリアの系列店で、ここのオイルパスタが好きである。ガーリックパンの少し辛めの塩加減がなんともいえず、前菜の白身魚のカルパッチョがうまい。この2軒はこのところ2か月に1~2回は行っている。

ミシュランガイド広島・愛媛2018特別版

平成30年4月27日
5年前にミシュランガイド広島版が出て以来2度目のガイド版である。前の版には掲載されていなかった店も今回は載せられていて、やはり版を重ねていくのはいいことである。三ツ星の店は前回と同じ日本料理の「なかしま」のみであるが、二つ星は前回なかった店が登場している。「料理屋昇月庵」はクリニックに比較的近いところにできた新しい店であるが、評判も良く外観もいいので一度は行ってみたいと思っていたが、なかなか予約が取れなくて未訪問である。ミシュランに二つ星で載ってしまったのでいよいよ行けなくなった。
ガイド本があると便利だが、普段から贔屓にして常連になっている者にとっては迷惑なだけである。今回も行きつけの店のいくつかは載っていなかったり、星が付いていなかったりでほっとしている部分もあるが、一方ではいい店なので評価してほしいという二律背反の気持ちになるところもある。
昨年の暮れに出版されたゴ・エ・ミヨでは岡山と山口の店の紹介があったが、今回のミシュランでは愛媛県の案内がある。しまなみ海道もあることだし愛媛県に行くときはぜひ参考にしたいと思っているが、地元のご常連にとっては迷惑なことだろう。

あたりはずれ

平成30年2月2日
ミシュランと双璧をなす食のガイドブック、「ゴ・エ・ミヨ」の最新版を手に入れた。東京、北陸、瀬戸内(岡山、広島、山口)のおいしい店を紹介しており、結構知った店もあったので早速行ってみた。宮島口、桟橋の近くにある「宮島ボッカ アル・ケッチアーノ」は山形を代表するイタリア料理店「アル・ケッチアーノ」の奥田シェフが手がけた店で、山形と広島の食材を取り入れた味も値段も納得できる良い店だった。まだできて2年目だそうであるが、そのうち予約が取れなくなりそうなので今のうちに行っておかなければと思った次第である。
「ゴ・エ・ミヨ」に載っている店で金沢、福井、岡山にも行ったことのある店があり、いずれもよかったので広島市内の某料理店に行ってみた。この店は以前、開店して間もない頃一度行ったことがあったが、可もなく不可もなしといった印象で、あまり好みでなかったので以後自分のリストから外していた。それが今回、結構いい店として載っていたので予約して行ってみたが大外れだった。まずアルコール類の値段が高く、居酒屋風のカウンター料理屋の中では最右翼だろう。料理も普通で1時間以上客は他にいなくて、あとから2組の客が入ってきたがいずれもガイドブックを見てきた若いカップルのようだった。
ミシュランにせよゴ・エ・ミヨにせよ当たりはずれがあるのは仕方がないが、今回は自分で昔リストから外していただけに一層残念だった。

最近の昼食(3)

平成29年10月20日(金)
最近の昼食事情は平成26年7月に記載した時と比べて大いに変わってしまった。でも実際にはレギュラーの店2つに行かなくなっただけではあるが自分の中では大きな変化である。一つには歳と共に好みが変わってきたこともあるが、行きつけの店がなくなったり内容が変わってきたことも影響している。脂っこいものよりあっさりしたものがよくなってきているし、量も多くは食べられなくなっている。NHKの「サラめし」という番組では「あの人も昼を食べた」というコーナーで、今は亡き有名人の通った店と料理を紹介しているが、その人となりが感じられて興味深い。やはり「食」はだれにとっても大切なことなのである。
いま通っているのは「天甲(てんぷら)」「讃岐屋(うどん、他)」「菊屋(とんかつ)」「こけもも(洋食)」「中屋(あなご炭火焼き丼)」「海風道(ラーメン)」「とくみ鮨」などであるが最近は「太閤うどん」にも行くようになった。県病院の近くにあった人気店が中町に進出してきたもので、カルボナーラうどん、キーマカレーうどんなど色々試みているようで面白い。どの店でも注文するものはほぼ決まっていて自分でも保守的だと思うが仕方がない。新店開拓のためのアンテナは張っているが、これはと思う店はなかなかないものである。

京都・国宝展

平成29年10月13日(金)
連休を利用して久しぶりに京都に行ってきた。国立博物館で国宝展が開かれているからである。我が国で国宝に指定されている美術工芸品は現在885点あり、そのうちの4分の1にあたる200点が今回公開されるという、まさに奇跡的なことで大いに楽しみにしていたが、期待に違わず実に見ごたえがあった。中でも俵屋宗達の風神雷神図屏風の実物にはしばらく見とれてしまった。他にも縄文時代の土偶(縄文のビーナス)や土佐日記(紀貫之の自筆本を藤原為家が一字も間違えず写し取ったもの)、桃山時代の志野茶碗などよくぞこれだけの品を集められたものだと感心したことである。
開催最初の日曜日だったこともあり会場は長蛇の列で、館内に入って見学できるまで1時間以上はかかっただろうか、見終わって会場を出るときも依然として多くの人が並んでいた。夜は「御幸町田がわ」で板前料理、翌日は市バスで寺院巡り、夕方予約していた「辻留の弁当」を受け取って帰広、今回は思ったほど混んでなくて快適な京都行だった。

「うなぎ」浅田次郎編

平成29年9月8日(金)
カープの対阪神3連戦はすべて逆転勝利となって、今日は雨も上がりさわやかな秋晴れで気持ちがいい。
表題は10人の作家、歌人による「うなぎ」をモチ-フにした作品集である。歌人の斎藤茂吉は特別にうなぎ好きだったそうで、息子の北杜夫も茂吉のうなぎ好きについてエッセイで紹介している。ちなみに茂吉が生涯に食べた蒲焼きの回数を調べて書いた書物(文献 茂吉とうなぎ)まであるほどで、1万8千首の歌を詠んだ大歌人はうなぎについての歌をいくつも詠んでいる。他にも井伏鱒二をはじめそれぞれの作家のうなぎに対する思い入れが文章から感じられ、読んでいて大いに共感を覚えうなぎが食べたくなった。
うなぎの蒲焼きは米飯とまことに相性が良く、日本人の食文化の結晶といっても過言ではないと思う。ふるさと納税の返礼品ではうなぎのかば焼きは上位の人気である。自分は「うなぎ屋たむろ」の蒲焼きが好きで手軽に食べられるので重宝している。最近、食べログで東区光町に新しくできたうなぎ屋を見つけた。かつてそごうにあった「伊勢定」に勤めていた人が広島に帰って開いた店だそうで早速行ってみた。この店「うなぎ川誠」は伊勢定をほうふつとさせるふわっとした食感と焼き加減で、たれも甘すぎない実に結構なうなぎだった。また行こうと思う。