朝からハイテンション

平成20年3月1日(土)
朝、コーヒーを飲みながら新聞を読んでいろいろ言うと、「朝から父ちゃんはテンション高いね」と皆から顰蹙を買う。自分では普通に話しているつもりだがついテンションが上がるようだ。睡眠不足の時とか疲れているときはおとなしくしているようなので、朝から元気印なのだろう。
毎日、色々なニュースがあるが昔から内容にたいした違いはなく、いつも似たようなことが起きているので、今さら驚くこともないのだろうが、つい何か言ってしまうのがこわい。何千年も前に「いまどきの若い者は…」という記載があるそうなので、こういうことは人間の性なのだろう。果たして人間は進歩しているのか変わっていないのか、おそらく後者だろう。だから朝っぱらからテンションをあげるのもどうかと思うのではあるが…。

今も昔も

平成20年2月27日(水)
かつては「お国のため」に、個人の権利よりも国益が重視され、成人男子には徴兵制があり兵役は義務であった。国益の前には個人の権利は矮小化され正しい意見も通らないことが往々にしてあったという。戦争になってからは、マスコミは戦意高揚記事を書き続け、「平和」を唱える人は「非国民」として袋叩きにあった。袋叩きにする急先鋒はマスコミであった。
戦後は一変して、国益よりも個人の権利を尊重する風潮ができて、徴兵制もなくなった。そして「平和」を唱えなければこれまた非難されることになった。これも戦前と同じでマスコミ主導である。言っている事はちょうど裏返しで、構造は同じである。いずれにしても本当のことを言うと袋叩きに合うのである。
徴兵制がいいとは言わないが、日本がここまで骨抜きになったのは戦勝国であるアメリカによって二度と日本が逆らわないように教育された結果である。アラブなどはいくらやられても最後まで抵抗しているが、わが国はアメリカを旦那様ではなく友人だと錯覚している節がありいまだに忠犬ハチ公をして世界中から(米国からも)バカにされている。自国民を守る気概のない国は、国としての体をなしてないと思う。今の状態がおかしいと考えないのは、アメリカ主導の戦後教育の結果とマック制のもとに温存され優秀な宣撫班となったマスコミの所為なのだろうか。

お取り寄せ

平成20年2月20日(水)
雑誌や本に紹介されている「お取り寄せ情報」を見て、旨そうなものを時々取り寄せている。取り寄せてみて、◎もあれば?もあるが信頼できるかどうかは紹介者がだれなのかが大きい。もちろん人それぞれ好みが違うので一概には言えないが、いいものにあたった時はうれしいものだ。はじめは気に入っていても次第に好みが変わってきてそれほどでもないと思うようになることもある。
福井の老舗「天たつ」の越前うに(塩うに)は日本酒に実によくあって、何度も取り寄せていたが、このところ塩辛く感じるようになったのでストップしている。江戸時代から続く味なので、こちらの嗜好が変わったのだろうか。最近では京都錦小路「大国屋」のぶぶうなぎが旨いと思った。酒肴にもなるし、ほうじ茶で茶漬けにすれば、これが京都で「なにもおへんけどぶぶづけでもおあがりやすか?」と聞かれてうっかり「いいですね」などと言ったら後々まで「もののわからん人だ」といわれるというあの「ぶぶづけ伝説」のぶぶづけもかくやと思わせる味だった。またそのうち取り寄せてみよう。

健診は不要?

平成20年2月15日(金)
子宮がん検診で異常が認められたためいくつかの病院で複数回検査をしたところ、いずれも異常なしの結果が出たものの心配でたまらず当院を受診された人がおられる。
現在のがん検診システムをはじめ、健康診断システムがある限りこのようなことは起こり続けるだろう。第一に、がんの早期発見は本当にがん死亡数を減らせるのか。第二に健康診断によって本当に寿命は延びているのか。今の医療体制がすべて合理的・科学的であるのか。
医学を学び医師になって多くの経験を積むまでは、考えもしなかったことが見えてくるのはある意味つらいことである。やはり我々の仕事は眼の前の病んだ人を癒すために全力をあげることしかないのだと思う。
将来病気になるかもしれないからと、コレステロールだ、血圧だ、糖尿だ、メタボだと常に脅し続けて、現在どこにも不自由を感じていない人たちを受診させることが本当に正しいのか?正しいというデータがあるのか。以前にも紹介したように、医師が介入してもしなくても寿命は変わらないというデータはあるが…健康診断で少し異常値が出たと知らされて死ぬほど心配して受診される人を見るたびに、意味のないむしろ有害なことはせず、本当に役に立つことだけをするようにしないと医学を学んだ甲斐がないと思うのである。

おでん

平成20年2月9日(土)
おでんのおいしい季節になった。
今まで一番おいしいと思ったのは、神戸の病院に勤めていたときに、今は亡き院長に連れて行ってもらった三宮のビルの地下にあった店のおでんであった。一品ずつ小ぶり容器に入れて、うまいだしをかけて供されるおでんは、絶品であった。日本酒や焼酎も全国の銘柄がそろっていて、さすがグルメの院長御用達の店だと思ったことである。残念なことに阪神淡路大震災で店は無くなったようである。もし復活していれば、おでんを食べるためだけに神戸に行ってもいいぐらいである。あのうまさは思い出しただけでもノドが鳴る。
広島には「とくあん」という個性的なあるじの店があるが、ここのおでんはおいしい。
おでんをはじめ、わが国は安全でおいしい食の宝庫なので、わざわざ他の国に行ってみたいとは全然思わなくなった今日この頃である。

モラルなき大国

平成20年2月2日(土)
中国で作った餃子による農薬中毒が話題になっている。
以前からモラルの点で問題があると思っていたが、ことは食にまつわることで重大である。最近では輸入うなぎに大量の抗生物質が含まれていたという。米国では中国製の玩具に、禁止されている鉛が使われていて回収されたという。また、中国で製造された医薬品のRU486に、含まれていてはいけない白血病薬が含まれていて、健康被害があったとか。
これらはすべてモラルの問題である。製造業者は、安全な製品を誠実に作らなければならない。少々インチキをしてもわからなければいいだろうとか、売れれば後は知らないでは信用がなくなる。そういえば、昨年はわが国にもミートホープをはじめ色々な事件があったが、同根だろう。わが国の方がはるかに少ないとはいえ、情けないことである。
どんなに経済が発展しても武力があっても、モラルがなければいずれ滅びるのは歴史が証明している。彼の国のモラルの低さを見るにつけ、わが国もいっそう襟を正さなければならないと思う。人の振り見て我が振り直せ。

午後からは氷雨

平成20年1月28日(月)
急に冷え込んできた。午後からは氷雨になっている。こんな日は患者さんの出足も鈍るだろうと思っていたら、案の定である。でもそのぶん、しっかり医会の仕事ができた。
健康診断にしても、人間ドックにしても、みんな健康を保証するためのものである。問題は本当に保証ができるのかということだ。残念ながら保証できるというデータはないようで、できるかもしれないという希望的観測のもとに行われているのが現実である。にもかかわらずもっと詳しく検査しようという動きもある。人も含め生物はすべて寿命があり、それを変えることはできないのだからむだなことにお金を使わず、実際に苦しんでいる人を治療することと、介護の必要な人ににお金をかければいいのにと思うのは私だけだろうか。

産科医の危機

平成20年1月21日(月)
東京都は公立病院の産科のドクターの給料を年間300万円上げることにしたそうである。今のままではだれも産科医にならず、安全にお産ができなくなることに危機感を持ったためである。まことに泥縄政策で、今からではもう遅すぎるのではなかろうか。
私の場合は、10年前開業するにあたってお産をしないことを選択したのは、20年以上前からまさに現在の産科医のおかれた状況を体で受けとめていて、10年前にはこのまま産科医を続けると遠からぬうちに体をこわすだろうと本能的に感じたことが大きい。
私は大学の医局から、30歳の時に年間480のお産のある僻地の公立病院に赴任を命ぜられた。産婦人科の医師は私一人だけである。しかも小児科はなかった。一番近い県立病院は車で1時間の距離にある。赴任した最初の日曜日に、陣痛で入院していた患者さんの胎児の心拍数が下がってきたため、緊急帝王切開を行った。何しろまだ院内の状況がよくわからないため、自分で麻酔をかけ、たまたま病院に居合わせた耳鼻科のドクターに立ち会ってもらって赤ちゃんを取り上げた。幸い赤ちゃんは無事で事なきを得たが、羊水はかなり混濁しておりもう少しタイミングが遅かったらと思うとぞっとしたものである。
初めからストレスフルな状態であったが、夜は遠慮なく起こされ、昼は忙しくよく体がもったと思う。年間480のお産がある病院の産婦人科医師の数は、今なら4人が適正だといわれている。それをたった一人でよくやったものだと思う。当時は現在のように、うまくいかなかったらすぐ結果責任を追及される時代ではなかったからよかった。だからのびのびと自分の信じる医療ができた。そしてその方が、結果的に患者さんのためになったのである。

歯が欠けた

平成20年1月15日(火)
昨日硬いミント飴を噛んだら、歯が欠けた。ご丁寧にも飴ごとバリバリ噛んで全部飲み込んでしまってから気づいた。あとで、歯科で使うようなデンタルミラー?で見ると、小臼歯の内側の一部が見事に欠けている。祝日なので放置するしかなく、本日夕方、当院の階下にあるデンタルクリニックを受診。虫歯になっていたためと判明、治療してもらう。実は老化によるものかと、ちょっとがっくりきていたが少し安心する。
それにしても硬い飴ぐらいで歯が欠けるとは情けない限りである。歯、目、○○、というぐらいで老化は歯から来るというが、いやなものである。でもこればかりはどうしようもないので、あまり気にしないようにするしかないか。

二日酔い

平成20年1月9日(水)
二日続けて新年会があり、二日酔い気味で、朝はボーっとしていた。
昨年の12月から今年にかけて、患者さんが少ない。ここ数年で一番少ないのではないだろうか。いつもと同じように診療しているし、スタッフの雰囲気もいいのに不思議である。今までと変わったことといえば、近所にとなりの地区から不妊専門のクリニックが移転してきたことである。でも診療内容が異なるのでバッティングはしないとは思うが、もしそれが原因ならどうしようもないので静観しているところである。