夏休み

平成20年7月4日(金)
今日は朝から晴れていて、梅雨明け宣言はまだ出てないが、すっかり夏の日差しである。いつもこの季節になると田舎で川や池、たまには海に泳ぎに行った記憶がよみがえり、もうその元気はなくなったがなんとなくそわそわしてくる。
特に中学時代は夏休みには部活がなければ、ほぼ毎日裏山のため池に泳ぎに行ったものである。帰りには、卓球台を使わせてくれるお寺に寄って卓球をして帰る事が多かった。今から思えば元気なもので、体力は中学高校時代が最もあったと思う。今では2時間もテニスをすれば、もう充分運動した気になって早く冷えたビールが飲みたくなるという、なんとも情けないていたらくである。とはいえ、適当に体を動かして、うまい酒・食事ができるうちが花なので、当分はこのままで行きたいものである。

メタボ健診

平成20年6月28日(土)
40~70歳の人に特定健診(メタボ健診)が義務付けられた。この健診が将来の医療費を抑制できるということで始めることになったようだが、まさに見切り発車である。健康診断(ドックも含む)そのものが生命予後を延ばすとの検証もいまだないにもかかわらず、(延ばさないという論文ならいくつもある)追い討ちをかけるようにはじめられたのである。医療機関にとってはいいかもしれないが、普通に生活している人には迷惑な話である。
病んだ人、病に苦しんでいる人をすこしでも癒すために我々は存在するのだから、今困っている人にこそ時間と人手をかけるべきである。医療機関の数も医師・スタッフの数も限られた中で、健診にそれらを使うのは本末転倒である。本当に困っている人の視点から考えればおのずと答えは決まっているように思う。「過ちては改むるに憚ることなかれ」「君子は豹変す」という論語や易経の言葉に従って、改めるべきであろう。

チキンガーリックステーキ

平成20年6月21日(土)
梅雨に入りうっとうしい日が続く。この時期は健康診断、ドックなどで異常を見つけられて来院する人が多い。ほとんどが取るに足りないことばかりで、心配して来られる患者さんが気の毒である。健診システムそのものの見直しと、健診の義務付けの法律改正が必要である。
「チキンガーリックステーキ」というふざけた名前の男声6人のコーラスグループのコンサートに行ってみた。マイナーなグループだがその歌唱力はすばらしく、思わず帰りにCDを2枚買ってしまった。なんでも結成18年になるそうで地道に活動を続けているらしいが、すばらしいハーモニーがあり実力充分と思われるのにメジャーにはなれないようだ。実力があるので、もっと知られるようになってほしいものである。

檜垣先生の講演

平成20年6月13日(金)
先日、広島で最も多くの乳癌の治療をされている同門の先輩、檜垣先生の講演があった。我々が医者になった頃と比べて、日本女性の乳癌による死亡数が格段に増えていて、特に40歳台の患者さんが増えている事を実感を込めて話された。それでも欧米と比べて、まだ1/3から1/4ぐらいではあるけれど。
なぜ増えているのかは定かではないが、食生活の欧米化が原因ではないかということである。実際、米国在住の日系人(外国人との混血のない日本人)の乳癌の発症率はほぼ米国人と同じとの統計がある。
今回、いちばん聞きたかったのは、いつも患者さんに「自己検診が大切です。お風呂で月に一度でいいから石鹸をつけて、直接胸を洗ってください。それだけで検診に行くのと同じ程度に発見できます」が本当に正しいのかということであったが、「そのとおりです。間違いありません」とのお墨付きをもらい、意を強くしたことであった。

和のゆたか姿

平成20年6月7日(土)
とうかさんのゆかた祭りなので、クリニックの近くをゆかた姿の若い女性が結構歩いている。うちわなど持って、なかなか風情がある。それに引き換え、男性のスーツなどはどうもいただけない。
高温多湿の日本では、やはり着物がいちばん合っていると思う。衣食住それぞれ、その土地・気候に合って発達してきたのだから、我々は木と紙の家に住んで着物を着て魚と米を食べるのが最も無理がないのかもしれない。明治以降、欧米の様々な生活習慣や文化が入ってはきたが、代々受け継がれてきたDNAが簡単に変わるはずもなく、たとえ若い頃は洋服を着てコンクリートの家に住み、肉を食べワインを飲んでいても、年をとれば自然に和の世界になじんでいくものと思われる。自分も着物を着てみたいと思うことがある。もちろん、いかの塩辛で日本酒を飲むのは大好きである。やはり和に還るのである。

飲み過ぎ

平成20年6月2日(月)
このところ飲みすぎで胃が荒れているように感じていたが、ついにとどめを刺された。
先日、初めて行った居酒屋で注文したつまみのうちの4品が揚げ物だった。初めての店なので黒板に書いてある品書きを見て適当に注文したのだが、まさか揚げ物とは思わなかった品が2つ、しかもそれぞれの量が多くて1品注文を取り消すはめになってしまった。それほど飲んでないのに夜中に胃の不快感で目覚めてしまい、ガスターを飲んでやっと寝ついたが、翌日は一日中不快であった。
元来、胃は丈夫で何を食べても大丈夫、胃痛など経験したことがないくらいだったので大いに反省し、アルコールを控えたら今日はもう治っているようだ。丈夫な胃に生んでくれたことを親に感謝。

患者さんから聞いた怖い話

平成20年5月24日(土)
患者さんから聞いた恐い話を二つ。
(その1)胸のしこりが気になって近くの医院に行ったところ、「乳癌で、かなり進んでいるのですぐ手術が必要だ」と言われパニックになって故郷に帰り総合病院を受診したら、その日の検査で「悪いものではありませんが、しこりは取った方がいいと思います」とのことで、ようやく落ち着いた。その病院でしこりだけ切除して事なきを得た。でも乳癌だと告げられたときのストレスが大きくてしばらく生理が止まった。
(その2)当院で妊娠の診断して、本人が希望した某病院を紹介した。その後連絡がなかったのでどうなったかわからなかったが、数年後再び妊娠して当院を受診。前の妊娠は無事に生まれたことを確かめたが、紹介した病院とは違う病院で産んでいたので理由を聞くと、「お産近くになった時、医師から骨盤が小さいから帝王切開をする」と言われ、体格がいいのにと納得できず他の総合病院を受診して調べてもらったが、「骨盤は正常で、お産に問題はない」と言われそのままその病院で無事出産し、事なきを得た。その病院のそのような話は結構有名である。
以上2つとも恐い話であるが、現実なのである。身を守るための一番いい方法は、どの科でもいいから信頼できる医師を一人知っておくことである。いい医師はいいネットワークを持っているので、たとえ科が違っていても信頼できるところを教えてくれるに違いない。

小料理屋の閉店

平成20年5月19日(月)
昼、時々うな重を食べに行っていた小料理屋が、今月いっぱいで閉めるという。そごうの「伊勢定」がなくなってから、あのふんわりした軽めのうなぎの味が忘れられず、色々試して行くようになった店である。うなぎそのものはそれほどでもないが、たれが好みの味で結構気に入っていた。
閉店の理由は、店の主人が高齢になったためである。店を始めて50年というから、跡継ぎがいないので仕方がないとはいえ、惜しいことである。ひと口に50年というが長い間には様々なことがあったことだろう。その店を閉めるのは本当にさびしいと、おかみさんは言うがそのとおりだと思う。店を始めるのはたとえどんなに苦労があっても若いし希望があるからいいが、閉めるのは辛いことだろう。
自分の場合もいずれ高齢になってクリニックを閉院するときがきたら、万感胸に迫るものがあることだろう。おかみさんの話を聞いていてしみじみ思ったことである。

壊れた

平成20年5月12日(月)
先日、夜中にふと目を覚ますと携帯に着信のサインが出ている。昼間はマナーモードにして切り替えるのを忘れていたので気づかなかったが、7時過ぎに2回連絡があったようだ。どちらも同じ鮨屋からの留守電で、予約していたのに来ないので確認してきたのである。時々行く鮨屋だが、いくら思い出しても予約した覚えがなかったので、なにかの間違いだろうと思った。
でも、どうも釈然としないので念のため発信履歴を見たら、3日前の9時頃店に電話していたことがわかった。初めは履歴を見てもどうしても思い出せないが証拠があるのでよくよく考えてみたら、そういえばその日、飲んで気持ちよく酔って電話したかもしれないとうすうす気づいて愕然としたことである。それも発信履歴があってもなかなか思い出せないということに、そら恐ろしさ感じたのである。「とうとう壊れたか」翌日、店に電話して丁重に謝っておいたが、酔ったときは充分気をつけねばならぬと改めて思った次第である。

連休の当番医

平成20年5月4日(日)
本日は当番医として一日診療所を開けている。いつもの休日診療日にくらべて患者さんが多いようだ。すぐ近くの平和大通りではフラワーフェスティバルのパレードが行われている。三日間行われるちょうど中日(なかび)で天気も良く、大勢の観光客で賑わっている。
この時期はいつも広島周辺の交通は混雑するので、あまり出かけないようにしたほうがいい。とはいえ、我々開業医は連休以外でまとめて休めるのは、文字どおり盆と正月だけなので、混雑を承知で出かけることになる。昨年は金沢に行ったが今年はどこへも行かない(行けない)。無理をしても出かけたくなるようなイベント、場所、料理などがあればいいのだが、今年は2日間だけの連休なので家でのんびりすることにした。