診療再開

令和4年3月12日
3月10日から診療再開できた。退院したのが3月3日、自分としては7日から再開のつもりだったが、さすがに3週間の入院の後では身体を動かすのもままならぬことがあり、10日に延ばしたのである。じっと座っていたり、ゆっくり動くには問題ないが、散歩すると息切れがするので当分散歩の類いはしない。
再開は木曜日、午前中だけの日だったので身体を慣らす意味ではちょうどよかったけれど、ありがたいことに50人以上の患者さんが来院されたので結構疲れた。でも徐々に体が適応してくるのがわかり、今日で3日目だけれどもう大丈夫だと実感する。長いこと休診して皆さまにご迷惑をおかけしていることは、入院中(回復期)特に気になって、担当の医師に早く退院させてほしいと何度も言っていた。担当の先生から、ステロイドを慎重に離脱する必要があること、再び症状が悪化したらアウトだと説明していただき体調回復に専念した結果、めでたく退院となった。
入院中、考える時間はいっぱいあり、来し方行く末も考えて得るところが多かったと思う。今日の日差しは春のようだが自分の気持ちもそうなっていくようだ。

もう2月

令和4年2月2日
ついこの前、新年を寿いでいたのにもう2月に入ってしまった。一月は往(い)ぬる、二月は逃げる、三月は去る、というがこのスピードで日々が過ぎてゆけば一年などあっという間だろう。かつては平均寿命が50年だったので、50歳を過ぎれば余生だと思っていた。今の我が国の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳なので余生が30年以上あることになる。元気なままでの30年ならいいけれど寝た切りなどでは長生きしてもつらいばかりだろう。でも寿命ばかりはどうにもならないので考えても仕方がない。とりあえず一日一日を大切にして過ごすしかない。作家の山口瞳氏は「今日無事」と筆で書いて懇意の宿に贈っていたそうだが、その後割合早く亡くなられた。こんなことを書いた自分も…とりあえず「今日無事」である。

WEB研修会

令和4年1月26日
「今さら聞けないコロナとワクチンの話」と題した長崎大学医学部小児科、森内浩幸教授の講演があった。ウイルスの基本の話からコロナウイルスについての説明、新型コロナウイルスの変異、ワクチンの効果、現在流行っているオミクロン株についてなど、タイムリーな話で興味深く聞いた。自分の理解していることと違いがあるかどうか考えながら聞いたが、あまり変わりがなかった。
武漢コロナ~新型コロナについての本はいろいろ読んでみたがウイルス感染は防ぐのは難しく、変異して弱毒化して皆が抗体を持つまでは収まらないようである。アジア人、日本人は昔からコロナウイルスにさらされ続けてきているので、しっかり抗体を持っている。だから欧米であれほどコロナによる死者が出ているにもかかわらず、インフルエンザ並みの死亡数で済んでいる。ここへきて感染力の強いオミクロン株に置き換わってきたが、この株は肺炎を引き起こす率はインフルエンザ並みなので、ある意味自然のワクチンのようなものだと思う。最後にフロアからの「実際のところどうなるとお考えか」に対して「2月いっぱいで自然に収まるのではないでしょうか。ワクチンの追加接種は間に合わないかもしれません」と言う言葉には大いに賛同した。

3か月処方

令和4年1月19日
数年前に厚労省より「処方は1か月にするように、長期処方はだめである」とのお達しがあった。それまでは、更年期症候群や月経困難症の人たちにホルモン剤、ピルなどの処方をできるだけたくさんするようにしていた。症状が安定しているのなら、来院する回数が少ないほうが患者さんの負担も少なくて済むと思っていたからだ。
厚労省のお達しに背いて長期処方をしたら、多くした分の薬代、薬局の調剤料など、全部医師が被らなければならないのである。仕方がないので2か月ならおとがめなしだろうと2か月処方にしたが、患者さんから「もっとたくさん出せませんか」と言われることがあった。コロナ禍になってからむしろ長期処方にしたほうがいいという風潮になっているが、正式なお達しがないのでそのままにしていた。でも他の医師たちに聞いてみると、3か月処方にしても何も言われないという。それで、当院も3か月処方に切り替えることにした。大丈夫なのか少し心配である。

天下の愚策

令和4年1月12日
オミクロン株の感染者が増えたとの理由で、広島県と岩国市等に蔓延防止対策が発令された。原因は米軍基地のある沖縄と岩国の基地内で流行していて、周辺に広がっているからとのこと。ならば、米軍基地に外出禁止などの措置を要求するのが第一で、自国民に意味のない我慢を強いるのは筋が違うだろう。あとでわかったことだが、知事は米軍基地に自粛を要求していたようである。基地側が要求を実行したかどうかはわからない。
そもそもオミクロン株の感染はほぼ「ただの風邪」である。これは南アフリカ、インド、イギリス、アメリカの状況を見ればわかる。むしろオミクロンというただの風邪の免疫に置き換わったほうがいいことは、素人でもわかることだ。にもかかわらず、〇〇の一つ覚えのように、マンボウだと。オリンピックの時の緊急事態宣言が何の役にも立たなかったことが第5波でわかったはずなのに。施政者はトータルで物事を判断し、たとえその時にどんなに非難されても命がけで事に当たるべきである。その点、英国の首相などは、ウイズコロナで一貫している。
一生懸命頑張ってきた飲食店をはじめ様々な業種の人たちに、またもや多大な犠牲を強いるような指導者は不要である。

謹賀新年(令和4年)

令和4年1月4日
新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
今日から診療開始、正月休みは5日だけだったので普段とあまり変わらない。昨年暮れ頃から街には若い人たちが増えてきたようで、流川あたりもだいぶ活気が出てきている。いいことである。政府、特に厚労省の無策のために、国民は長い耐久生活をさせられてきたが、ここにきて国民もコロナは我々にとってただの風邪に近いことが、本能的にわかってきたのだと思う。O株こそただの風邪なのだから、さっさと5類感染症に指定すればよいのである。でも事なかれ主義の厚労省も、何もしない分科会のO氏も相変わらずエビデンスを示さずに同じことしか言えないのだろう。
ともあれ、今年こそいい年になりますように。

一年を振り返って

令和3年12月29日
今日が今年最後の診療日、一年を振り返ってみるとやはりコロナに振り回された年だった。初めは武漢コロナがどのようなものかわからなかったので欧米と同様我が国も慎重に対処してきたが、一年も経つと日本ではインフルエンザと同等か、それ以下の脅威しかないことがわかってきた。にもかかわらず専門家と称する人たちは、欧米の状況をみて必要以上に制限を加え、マスコミはあおりに煽った。結果、飲食業をはじめ倒産する企業が増え、国力は大幅に低下してしまった。それに加えて無駄なバラマキ、財政はもうめちゃくちゃである。
このつけは若い人、子供たちにかかってしまう。早急にコロナを5類感染症にすべきなのに厚労省をはじめ専門家と称する人たちは、責任を取りたくないのでなにも言わない。
この一連の動きを見てわかったことは、政府・専門家集団・マスコミがなんと言おうとも、自分で考えて行動することがいかに大切かということである。当院の方針も同じで、今行われている検査・治療法が絶対的なものではなく、常にこの検査・治療は本当に患者さんのためになっているのかを真摯に考えながら行うということで、これは開業当初から変わらない。患者さんのためになることならなんでも取り入れるつもりである。検査結果も、わざわざ来院しなくても電話でいいと言うし、予約制にしないのも、今困っている人を見るのが医療だと思っているからである。今年も同じようにできたのはうれしいことだった。
今年もあとわずか、皆様よい年をお迎えください。

年賀状

令和3年12月22日
今年も年賀状を書く時期になった。例年、クリスマスまでには書き終えたいと思うのだが、生来の悪筆もありなかなか作業が進まない。最近、プリンターを変えたので宛先の印刷がうまくいくか心配だったが、案の定うまくいかない。散々試行錯誤した結果、印刷できるようにはなったが昨年の診療日誌を見ると、筆ぐるめに入れていた住所が消えていたという記述が。年に一回しか使わないので細かいことをほぼ忘れているのだろう。
毎年思うのだが、会うことはもうないと思われる元職場の先輩や同僚、もうやめてもいいのではと思う人などに対して、だらだらと出し続けるのはお互いによくないので止めようとする。でも相手からいただくと返信するとまた翌年は出さないと失礼に当たると思って出す。おそらく相手も同じようになっているのではないだろうか。来年は「これで最後にします」のメッセージを入れた賀状をつくろうかと思っている。

「カリ・モーラ」

令和3年12月16日
表題は「羊たちの沈黙」「ハンニバル」で一世を風靡した作家、トマス・ハリスの13年ぶりの作品である。訳者はもちろん高見浩氏である。ハンニバル・レクターという怪物を生み出した作者が今度はどんな作品を世に送り出すのか、世界中のファンが注目していたと思われる。自分もその一人であった。「ハンニバル」では主人公のハンニバルとクラリス・スターリングが最後には結ばれることで、心地よい読後感があった。
今度の作品は、コロンビアからアメリカに移住し、将来獣医になることを夢見て、いまは傷ついた野鳥などの保護に情熱を傾ける25歳のカリ・モーラが主人公で、子供好きの優しい心映えの女性だが、ひとたび悪党どもに挑まれると、一歩も引かずに手慣れたガンさばきで窮地を脱してゆく、という話である。アメリカの暗黒社会の描写が巧みで、思わず引き込まれてしまう。惜しむらくはヒロインにふさわしいヒーローがいればいいのにと思ったが、これがシリーズ化するなら登場するかもしれない。ただ、作者のトマス・ハリスは現在81歳、寡作であることを考えると新作は無理かもしれない。

近水園(おみずえん)

令和3年12月8日
週刊新潮のグラビアに「その後の織田家・豊臣家の知られざる名園」と称して岡山県の備中足守にある近水園(おみずえん)を紹介していたので行ってみた。
大坂夏の陣で淀君と秀頼は自害し、豊臣家は根絶やしになったと思えるが、秀吉の正妻、寧々の実家の木下家は徳川の世になっても豊臣姓を名乗ることを許されていた。寧々の兄、家定を藩祖とする木下家が支配していたのが備中足守2万5千石、その地に6代目藩主、木下きん定が18世紀に幕府の命を受けて京都御所の普請を行った際に、使われずに残った材木を持ち帰って造ったとされている。足守川の水を引いて池泉回遊式の園池を設け、池内に蓬莱島を兼ねた鶴島・亀島を浮かせ、御殿山(宮路山)を背景に、池のほとりには数寄屋造りの吟風閣が建ち、風情のある大名庭園である。グラビアの写真は紅葉がきれいなので期待して行ったけれど、残念ながらその季節は過ぎていた。近くに旧足守藩侍屋敷遺構もあり、歴史を感じさせられる一日になった。