忙しい一日

平成17年12月24日(土)
今日はクリスマスイブで三連休の中日(なかび)であるが、当院はいつもと同じ診療日。流産手術や処置もあり朝から忙しい一日だった。
このところ全国的に大雪で、気象庁は今年の冬は暖冬になるという予報を厳冬に変えたのはおかしかった。桂枝雀の落語に「雨乞い源兵衛」という話があるが、マクラに「天気は何億年も前から存在している一方、わずかの歴史しかない人間が不遜にも予測できるはずがない」という真に笑える話があったがなるほど天才はうまいことを言うものだと感心した。今年もあとわずかである。何事もなく過ぎて欲しいと思う毎日である。

ピルの普及には時間がかかる

平成17年12月21日(水)
正月休みが近づくとピルを早めに買っておこうと来院される人が多くなる。当院のピルの処方数は結構多いので、在庫のピルが少しでも減ればすぐに補充するよ うにしている。常に400シート(5種類)は置いているが1つの銘柄だけ減ることもあるので在庫の確認が必要である。当院の処方数から見ればピルはかなり 普及してきたように思うのだが、全国レベルでは我が国は依然として世界でも極端にピル使用の少ない国なのだ。折に触れピルの利点を説いているが、普及には まだまだ時間がかかりそうである。

里見真三著「すきやばし次郎旬を握る」

平成17年12月17日(土)
今日は雪混じりの寒い日で道行く人も寒そうである。
若い頃は肉が好きで魚よりも肉、特に牛肉に対しては憧れに似た想いがあった。ところが次第に肉よりも魚が美味しいと思うようになり、今では鮨が大好物になってしまった。
今、手元に一冊の本がある。里見真三著の「すきやばし次郎 旬を握る」という江戸前鮨、日本の鮨のバイブルのような本であるが、内容がすばらしく何度読ん でも飽きない。現代の名工に選ばれた稀代の鮨職人である小野二郎の話と仕事ぶりを、今は故人となった食の評論家の著者がたっぷりの写真を使って紹介してい る、全国の鮨屋がこっそり買って読んでいるといわれている名著である。これを読むと魚介類の選び方捌き方、一貫の鮨になるまでどれくらい手がかかるかがわ かって、あらためて日本の職人芸のすごさを感じるのである。美味しい鮨が高価なのは仕方がないとも思ってしまう。このような繊細な和食の文化は世界中でも 稀なのではなかろうか。これを書いていると鮨が食べたくなってしまった。

患者さんの取り違え

平成17年12月14日(水)
患者さんを呼んだ時に聞き違えして診察室に入ってこられることがある。めったにないし、話をすればすぐに間違いがわかるのだが、今日はヒヤッとした。同じ 症状で朝一番で来院された二人の患者さんのうちの一人が、自分の名前を呼ばれたと思って診察室に入られた。私も気付かずに症状を聴いて診察していて間違えていることがわかり事なきを得たのである。二人ともほぼ同じ症状、状態なのであった。いつも初めての場合は必ず「○○さんですね」と言って確認してから診 察するし、二度目以降でもたいていは「○○さん、今日はどうされましたか」と言うようにしているのだが、今回はあらかじめ症状を聞いていたので確認しなかったのだ。
あとでスタッフを集めて今回の経過を話して、患者さんの確認は自分も含め何度もするよう徹底した。診察だけであればまだ実害は少ないが、治療や薬を取り違えると大変なことになる。二重三重にチェックすることが大切だと痛感したのである。

生理不順は経過観察

平成17年12月9日(金)
先日来院された患者さんで、生理不順のため漢方薬を処方されて飲み始めたが、最近他県から転勤で広島に来たので同じ薬を処方してほしいという。診察したと ころ、生理不順の原因は生来の排卵が遅れやすい卵巣のためであり現在妊娠の希望がなければ特に毎月排卵させる必要はなく、そもそも対症療法しかできないことをお話すると薬を飲まずに経過を見ることになった。患者さんにとっては生理不順をそのままにしておいたら良くないのではと思って薬を飲むのだろうが、特別の場合を除いてそのままにしておいてもいいのである。意味のないことはしない方がよい。患者さんにとっては二重の負担になる。
やっと腰痛が治ったと思ったら朝からのどが痛く、風邪のようである。こんなことではダメだ、鍛え直さねば。

腰痛にはコルセット

平成17年12月6日(火)
前回の日誌で、あまり寒くないと書いたとたんに急に寒くなり北部では雪も降っている模様である。順当なところだ。
腰痛のほうはさすがに一週間もたつと次第によくなってきているが、ここで油断するとまたぶり返すかもしれないのでもうしばらくはコルセットを装着するつも りだ。10年以上前に注文してつくったコルセットだが腰痛の際は実に役に立つ。痛みのない時にはコルセットなど必要ないようになって欲しいという想いから、わざと捨ててしまおうかと思うこともあるが、いざ腰痛がおこって座るのもしんどくなるとありがたい存在で「捨てなくてよかった」と思う次第である。
人間なんて結構いい加減なもので他人の痛みは100年でも我慢できるというが、自分の痛みでも喉もと過ぎればなんとやらで、あれほど痛かった腰痛も治ればケロッと忘れてしまうのである。

凍結した道路

平成17年12月2日(金)
早いものでもう師走である。今年はまだあまり寒くないが、例年だとコートが必要になる頃だ。ちなみに昨年の日誌を見ると、寒くなったのは12月の後半以降なので本当はいつもこんなものかもしれない。同じ広島県でも北部と南部ではかなり気温の差があり、やはり旧市内は温暖である。
研修医の頃、姫路市内の病院にいたことがあるが、市の北端に位置するその病院は実に寒いところで、市内南部より気温が数度は低く同じ市内とは思われなかっ た。また、神戸市北区の病院に勤務していた頃は、なにしろ六甲山の北側ゆえ道路が凍結して車の運転はもとより歩くのさえ危ないことがあった。その時にはじめて凍結した道路を歩くための長靴があることを知ったのである。

またも腰痛

平成17年11月29日(火)
またも腰痛が起きてしまった。今朝は痛くて起き上がれないぐらいだったが、コルセットをつけてなんとか出勤した。仕事を始めてしまうと気が張っているせいか、痛みがややまぎれるようである。今回の腰痛はいつもより長引きそうでいやな予感がする。一度痛めたところはなかなか完全には治らないようで、できるだけ安静にしてだましながら様子を見ていくしかない。

体重オーバー

平成17年11月25日(金)
ダイエットが必要なぐらい体重がオーバーしてしまっている。減量をしなければならないが、どうもうまくいかない。そんなに本気でしようと思っていないからでもあるが、食い意地が張っていて意思が弱いからだろう。ここ二ヶ月というもの体重が全く変わらない。腰にもよくないし第一不経済である。
ちなみに体重の変遷をあげると、20歳で67キロ、30歳で77キロ、40歳で80キロ、50歳で85キロと順調に成長している。20歳から30歳にかけて10キロ増えているのは、仕事の激務によるストレスで食べ過ぎたからではないかと言い訳しているが、その頃はほぼ毎日夕方から2時間ぐらい病院のすぐそばのコートでテニスをしていたので運動不足とはいえないだろう。だからそこまで増えたのが不思議なことではある。この時は一念発起して2ヶ月で10キロの減量に成功している。今は自分ではカロリー摂取は控えめにしているつもりだが客観的にみれば取りすぎなのだろう。アルコールをあまり飲んでいない時代にも確実に体重が増えていたことを考えれば、現在ややオーバーなアルコール摂取のせいにもできない。

週一の休日

平成17年11月22日(火)
20日(日)は当番医だったので先週から休みなしである。さすがに明日の祝日の休みはありがたい。一週間に一日の休みというリズムは習慣になってしまっているせいかそれとも生物としての人間に必要なことなのかはわからないが、とにかくないと困る。
一週間を7日にしてそのうちの一日を安息日にしたのは先人の知恵だろうが実にうまい間隔である。以前から大企業や公務員は週休2日になっているようだが、そんなに休むのは古来不自然ではなかろうか。我々の世代は週一の休みがピッタリしているのである。