日付別記事一覧 2024年9月13日

開院27周年

令和6年9月13日
平成9年の9月10日に開院して27年周年、28年目に入った。一日、一日を繰り返しているうちにあっという間に過ぎてしまったというのが実感である。初めの頃はまだ若いし元気だったので、できることは何でもやってみたが、次第に一番有用で合理的な診断・治療法に落ち着いてくる。患者さんの負担をできるだけ少なくするように考えて、必要な検査のみ行い、検査結果などは電話で済ませるようにしている。結果だけを聞くためにわざわざ来院されるのは気の毒だからである。異常がある場合は来院するようにお話しするが。また、予約制にせず、困ったらいつでも来院できるようにしている。手術など予定しなければならないものは別であるが。
この27年で変わってきたことは、まずピルが解禁されたことである。それまでは副作用がやや多い中用量のピルしかなかったが、副作用の少ない低用量のピル(海外ではずっと前から使われていた)のおかげで多くの女性が生理痛の緩和、避妊、生理周期の安定などが可能になった。さらに超低用量ピルも使えるようになり、この分野がやっと欧米なみになった。
次に診断機器、経腟超音波の解像度も進み、産婦人科診療には必須となっている。また、無床診療所でも人工妊娠中絶が行えるようになったことも大きなことであった。それまでは入院施設のある病院でしか行えなかったので、資格を持っていても患者さんに頼まれても行えなかったのである。
これからも変わって行くことはあるだろうが、日々真剣に診療していくことだけは変わらないと思う。老いていくのは仕方ないが頑張っていきたいと思う。