月別記事一覧 2023年12月

一年をふり返って

令和5年12月28日
今年の診療もあと一日になった。明日で最後、30日から正月休みに入る。
この一年は市内の産婦人科クリニックが2施設閉院したこともあり、新患が増えた。ほぼ5割増しであるが、いずれは徐々に収まってくるのではないかと思う。8月から息子の泰之が月に一回見学および手伝いに参加するようになった。現在呉労災病院勤務なので病院に迷惑をかけないように言っている。
同じビルの内科のU先生が今日で辞められる。朝挨拶にみえられたが、26年以上お世話になって本当に寂しいことである。世代交代の波が押し寄せているが、身近な人たちに起こるのを見ると実感として胸にこたえる。
いずれにせよ元気なうちは続けたいと思っているので来年もよろしくお願いします。

年の瀬

令和5年12月21日
月日の経つのは早いもので今年もあとわずかになった。ついこの間新年を迎えたばかりなのに、もう1年が終わろうとしている。この調子では何もできないうちに人生が終わってしまうかもしれない。それはそれで仕方ないけれど。
思えば田舎の農家に生まれて畑仕事や田植え、稲刈りなどを手伝っていた自分が、いつの間にか広島の街中でクリニックを開き、この年まで仕事をしているのは非常に珍しいことではないだろうか。いろんな人と知り合えて、様々な経験を重ねて今があるわけである。子供たちも成長して孫も生まれた。すべて一通り終えて、後はまさに余生である。以前から「人生僅か五十年」だから、50歳を過ぎたら後は余生だと思っていたが、今こそ本当の意味でそうなっている。こういった思いがわいてくるのも「年の瀬」のなせるわざだろうか。

久しぶりの研修会出席

令和5年12月15日
コロナ禍の3年間、研修会はほぼズームで参加していたが、今回の研修会は、臨時総会も兼ねているので久しぶりに出席した。午後6時30分開会なので、診療終了後で間に合うかどうか不安だった。医師会館は駅の北側にあり、夕方は特に混雑する。おまけにタクシーは雨のせいもあってなかなかつかまらない。中央通りまで全速で歩いて、運よく客待ちのタクシーを見つけてやっと間に合った。
今回の議題は、急逝された前会長の後任の新会長の選任と、会則の一部変更である。雨のせいもありズームもおこなっているためか、出席者はほぼ関係者ばかりで机を一人一脚独占し快適に聞くことができた。研修会は某大手製薬会社の製品の宣伝みたいな内容だったので少し興ざめしたが、それだけ力を入れているのだろう。
いずれにせよ会合で知り合いと言葉を交わすだけでも気分が変わって、やはり以前のような会合は必要なのだと思ったことである。

世代交代

令和5年12月8日
同じビルで内科を開業されていたU先生が今年限りで引退される。その送別食事会が行われた。U先生はこのビルができた平成3年にT耳鼻科と同時に開業され、私が平成9年に同じビルで開業した時にはすでにご盛業であった。その後もいろいろなことでお世話になったし、自身の診察もしていただいた。少し前から「そろそろ辞めようかと思っている」と聞いてはいたが、現実になるとやはり寂しいことである。
最近自分より少し上の世代の人たちが、閉院したり辞めたりするのを見るにつけ「もうそんな世代になったのか」と思う今日この頃である。ビルのオーナーのT先生は数年前に後継者に診療を託して引退された。ビルに本部のあるS薬局グループも、息子さんに社長を譲り会長となっている。U先生も次のM先生に診療を託している。残るは自分だけであるが、まだまだやるつもりではいてもどうなるかは神のみぞ知るである。U先生へのご挨拶の最後に高校時代に好きだった漢詩を詠んで締めくくった。先生が遠くに行かれるわけではないが、そんな心境だった。

元二の安西に使ひするを送る(王維)

渭城の朝雨 軽塵を浥し(うるおし)
客舎青青 柳色新たなり
君に勧む更に尽くせ一杯の酒
西のかた陽関を出づれば故人なからん

同門会支部総会

令和5年12月1日(金)
昨年に続き今年も岡山大学医学部産婦人科同門会(広島支部)が開催された。コロナ禍の3年間は中止していたが、昨年から復活したわけである。普段は顔を合わせることのない諸先輩や後輩たちと歓談できるのはうれしいものである。名簿を見ると全員で29名、出席者は21名で若い多くの人は広島市民病院勤務である。最年長はD先生で、大学同門会名簿でも1ページ目に載っている(1ページが12名で年齢順に27ページまである)が、矍鑠とされ安倍晋三元首相の父親、安倍晋太郎氏との交友などを披歴されお元気な姿を拝見した。
自分が広島中電病院に赴任した33年前はまだ若造で、怖い先輩方がずらりと揃っていて同門会では小さくなっていたが、今では我々が長老になろうとしている。月日の経つのは早いもので、こうして時代は過ぎてゆくのだと改めて思った次第である。そういえばもう12月、ついこの間新年を祝ったばかりなのに…
盛年不重来(若い時は二度とやってはこない。)
一日難再晨(一日に朝が二度やってはこない。)
及時当勉励(できる時には楽しみ遊ぶべきである、)
歳月不待人(歳月はひとをまってはくれないのだから。)
陶淵明