令和4年12月29日
今日が今年最後の診療日である。同じビルの他の医療施設は昨日までで、今日から休診のようだ。自分の所だけが診療していると思うとなんだか楽しい。
今年1年をふり返ってみると、最も大きな出来事は自分が2月にコロナに感染して重症化し入院したことだろう。ICUに移って挿管されることになったときに家族に告げられたのは「生還は5割弱でしょう」だったという。本人はそれほどとは思っていなかったのだが…クリニックも1か月以上休診して患者さんやスタッフに迷惑をかけてしまったが、生と死は紙一重だと実感したことは大きかった。だれにでも必ず訪れる死を先取りして実感したようなもので、退院してから何か悟ったように感じる。本当にしたいことしかしないと決めたこともそうである。今行っている診療は患者さんのためになることなら何でもすることには変わりないが、日々の暮らしを淡々と行い、美味しいものを食べ楽しく過ごす、なんだか以前と同じようだけれど心の芯に一本筋が通ったような心持である。毎日の診療がすごく楽しいし、患者さんの笑顔を見るのはもっと楽しい。
今年1年ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。