日付別記事一覧 2020年7月10日

生理日の移動

令和2年7月10日
生理の日をずらしてほしいという訴えは多い。方法は2つ、生理を早めるか遅らせるかだ。①遅らせる場合は予定月経の3日前からプラノバール(中用量ピル)を毎日1錠ずつ、延ばしたい日まで飲むこと。そうすればその2~3日後に生理が始まる。②早めたい場合(これは少し難しい)は、生理中から低用量ピルを1日1錠飲み、生理になってほしくない日までに終わるように調節する。
①の方が確実でわかりやすいけれど、問題は人によっては吐き気があって飲めないことと、長くは止められないのことである。②は吐き気はほとんどないけれど、やや確実性が劣ることである。ただし、低用量ピルは数か月使えばある程度自由に調節できるようになるし避妊もできる利点がある。
生理は排卵の2週間後に始まるので、生理が始まってはじめていつ排卵が起きたかわかる。以前は基礎体温で排卵日を予想していたが、非常にわかりにくく実用的ではなかった。現在は、経膣超音波検査で子宮の内膜の厚みと卵胞の大きさを調べることでかなり正確に排卵日を予測できるようになった。それにしても急に生理日の調節を頼まれても難しいことがあるので、できるだけ早めに受診してもらえればより確実に調節できるのである。