日付別記事一覧 2007年8月22日

子宮がんの原因

平成19年8月22日(水)
世界中の子宮がんを調べたところ、その7割にヒト・パピローマウイルスが確認され、子宮がんの原因はHPVであることが認められた。さらにそのうち16・18型のウイルスが問題であることがわかり、ワクチンが作られた。欧米では10代初めの女児にこのワクチンを接種しようとする動きがある。ワクチン接種によりどれくらい防げるのか、副作用はどうか、対費用効果はどうなのかなど不明な点は多い。現在のところはわが国ではすぐにワクチン接種の動きはないが、たとえ欧米である程度効果があったとしてもどうだろうか。
HPVはセックスで感染するウイルスであり、たとえ16・18型の感染があっても、必ずしも癌になるわけではない。ウイルスの関与しない子宮がんも少なからずみられる。さらにわが国と欧米諸国とのエイズの感染率の違いをみてもわかるように、日本人の性活動はおとなしいので欧米の真似をする必要はないと思う。あわてることなくじっくり様子を見てから考えても遅くない。