平成22年11月26日(金)
秋というより初冬のような気候になってきた。先日、めでたく結婚式を終えた次女夫婦を誘って、宇品波止場公園にできた季節限定、ビニールハウスのカキ小屋、「オイスターロード」で焼きガキ、えび、さざえ、いか、アジの一夜干しなどを食べた。ここは、県の肝いりでできたもので、キログラム1000円の浜値で供されるカキを自分で炭火で焼いて食べるという趣向である。
カキを殻ごと炭火の上に載せ、焼けたらレモンを絞って食するので、結構忙しいけれど雰囲気が出る。ビール、日本酒、チューハイなどは自動販売機で買うので安いし、地面にしつらえた炉で焼くのでバーベキューと同じである。カキだけでなく干物も旨かったが惜しむらくは、日没終了なので夕方5時にはオーダーストップになることである。バーベキューの準備は後片付けも含めて大変だが、ここなら手間が省けてなかなかいいと思った。
カテゴリー うまいもん
オイスターロード
中屋のあなご丼
平成22年10月30日(土)
天高く馬肥ゆる秋というが、今年は食べ物がないためにクマやイノシシが山から下りてきて、民家に被害が出ているそうである。双方にとって気の毒なことだ。これだけ被害が報道されているということは、山には結構な数の動物がいるのだなと改めて思う次第である。われわれ人間はありがたいことに飢えなくてすむばかりか、好きなものを食べられる。さらに巷にはグルメ本がいっぱい出版され、よく売れている。
かく云う私もうまいもの情報にはアンテナを張り巡らせているが、なかなかないのが真実である。どうしても行きつけの店になってしまう。貴重な1食が「はずれ」だと大いに損した気持ちになるからである。昼は行く店は決まっていて毎日ローテートしているが、週1回、2週に1回、月に1回などそれぞれ好みに応じて決めている。「中屋」のあなご丼は炭火で焼いたあなごが香ばしく、吸い物も旨い。半分食べたところで出汁を加えてぶぶづけにしてもらえる。1杯で2度楽しめる優れものである。
鮨大好き
平成22年9月15日(水)
食をテーマにした本が好きでよく読むが、世の男たちの中には鮨大好き人間がなんと多いことかと思う。かく言う自分も大好きで、毎日食べても飽きない自信がある。故里見真三氏の名著「すきやばし次郎旬を握る」は何度読んでも面白く、鮨と鮨職人のすごさが伝わってくる。早瀬圭一氏の「鮨を極める」、嵐山光三郎氏の「寿司問答」なども良い本である。
これらの本や雑誌、人から聞いた情報などから、行ってみたい店はたくさんあるが、休みがとれないので実際はほとんど行けないのがつらいところである。金沢の「みつ川」、神戸の「又平」、博多の「河庄」、尾道の「蔵鮨」には行くことができたが、東京方面にはなかなか行く機会がない。ありがたいことに広島市内にはいい店があるので、禁断症状が現れるまでに行くようにしている。「すし福」系列の職人さんの店はレベルが高いが、なかでも「とくみ鮨」はすばらしい。他にもいい店はたくさんあるので折に触れ、利用させてもらっている。
高橋名人のそば
平成22年8月24日(火)
先日、久しぶりに豊平の「雪花山房」で高橋名人のそばを食べた。ここはそば打ち一筋で全国を回ってそばを広めている高橋邦弘氏が、土・日だけ、それも11時から14時まで不定期に営業するそば屋である。そばは「ざる」のみ、ビールを注文するとそばみそがつくが、それ以外のメニューは一切なし。場所も不便だし店内は15席しかないにもかかわらず、いつもたくさんの人が待っている。他県からの客も多い。そばを食べた後に出るそば湯がまたうまい。仕上げに「水」を頼むと、天然の湧水を出してくれる。これが絶品である。
広島市内には高橋名人の流れをくむ「はっぴ」というそばの名店があるが、ここはつまみもいい品が揃っていてよく利用させてもらっている。総合的に見てこの店は全国でもトップクラスではなかろうか。でも高橋名人のそばを味わうと、背筋がピンとするように感じるのは自分だけではないだろう。
コルテオと菱岩の弁当
平成21年9月24日(木)
やっとリフォームが終わって引っ越しの日が近づいてきたが、前から予定していた「コルテオ」を観るために大阪へ行ってきた。
この公演を観るのは今回で3回目であるが、毎回パフォーマンスがすばらしく大阪で行われる時はできるだけ行くようにしている。パターンはだいたい決まっていて、大阪で一泊し翌日は京都へ行き帰りにはJR伊勢丹で老舗弁当を買って帰ることにしている。前回は「辻留」だったが今回は「菱岩」の弁当にしてみた。「菱岩」の弁当は何日か前に予約しないとダメなので、今回は早めに予約しておいたのである。さすがに「菱岩」は今までの中で最も満足度が高かった。自宅に帰りついて弁当のおかずをつまみにして一杯やるのは、実にいいものである。
田中一村展
平成20年11月29日(土)
時間がとれたので、連休を利用して奈良、京都へ行ってきた。目的は、奈良明日香村の万葉文化館で開催されている「生誕百年記念 田中一村展」を見るためだったが、紅葉の季節だしついでに京都をまわってくればいいと思って、急遽計画したのだった。さすがにこの時期は宿がとれず、はじめは大阪のビジネスホテルしかあいてなかったが、出発5日前に奈良公園入り口にあるホテルがキャンセルでうまくとれて幸運だった。奈良は大混雑で、申し込んでおいた奈良観光バスツアーが大幅に遅れたが、おかげで若草山からのすばらしい奈良の夜景を見ることができた。
翌日の京都も大変な人で、清水寺などの有名なところは大混雑なので避けて、午前中に紅葉のきれいな穴場、金福寺、詩仙堂を巡ったが、ゆっくりと紅葉を堪能できた。昼前に雨が降ってきたので、少し早めに予約しておいたレストラン「おくむら」でランチ、秋を満喫できた二日間であった。
昼食には肉を
平成20年8月5日(火)
暑い日が続くので、いささかばて気味である。
最近、肉が食べたくなることが多く、とんかつ、ステーキなどを結構食べている。ちょっと前までは魚ばかりだったのに、夏ばてのせいだろうか実に肉が旨く感じる。実は今日も昼とんかつを食べてしまった。お気に入りは「れんが亭」と「菊屋」だが、このところ「菊屋」の方へ足が向く。ここのとんかつは独自のソースとあいまって、後をひく味である。
大好きな「一楽章」のカレーにもビーフをダブルにしてもらっている。ビーフはサイコロステーキにして入れてくれるので、しっかりスパイスの効いた、深みのある味わいのカレーとあいまって、実にうまい。こんなことを書いていたら、また食べたくなった。
小料理屋の閉店
平成20年5月19日(月)
昼、時々うな重を食べに行っていた小料理屋が、今月いっぱいで閉めるという。そごうの「伊勢定」がなくなってから、あのふんわりした軽めのうなぎの味が忘れられず、色々試して行くようになった店である。うなぎそのものはそれほどでもないが、たれが好みの味で結構気に入っていた。
閉店の理由は、店の主人が高齢になったためである。店を始めて50年というから、跡継ぎがいないので仕方がないとはいえ、惜しいことである。ひと口に50年というが長い間には様々なことがあったことだろう。その店を閉めるのは本当にさびしいと、おかみさんは言うがそのとおりだと思う。店を始めるのはたとえどんなに苦労があっても若いし希望があるからいいが、閉めるのは辛いことだろう。
自分の場合もいずれ高齢になってクリニックを閉院するときがきたら、万感胸に迫るものがあることだろう。おかみさんの話を聞いていてしみじみ思ったことである。
お取り寄せ
平成20年2月20日(水)
雑誌や本に紹介されている「お取り寄せ情報」を見て、旨そうなものを時々取り寄せている。取り寄せてみて、◎もあれば?もあるが信頼できるかどうかは紹介者がだれなのかが大きい。もちろん人それぞれ好みが違うので一概には言えないが、いいものにあたった時はうれしいものだ。はじめは気に入っていても次第に好みが変わってきてそれほどでもないと思うようになることもある。
福井の老舗「天たつ」の越前うに(塩うに)は日本酒に実によくあって、何度も取り寄せていたが、このところ塩辛く感じるようになったのでストップしている。江戸時代から続く味なので、こちらの嗜好が変わったのだろうか。最近では京都錦小路「大国屋」のぶぶうなぎが旨いと思った。酒肴にもなるし、ほうじ茶で茶漬けにすれば、これが京都で「なにもおへんけどぶぶづけでもおあがりやすか?」と聞かれてうっかり「いいですね」などと言ったら後々まで「もののわからん人だ」といわれるというあの「ぶぶづけ伝説」のぶぶづけもかくやと思わせる味だった。またそのうち取り寄せてみよう。
おでん
平成20年2月9日(土)
おでんのおいしい季節になった。
今まで一番おいしいと思ったのは、神戸の病院に勤めていたときに、今は亡き院長に連れて行ってもらった三宮のビルの地下にあった店のおでんであった。一品ずつ小ぶり容器に入れて、うまいだしをかけて供されるおでんは、絶品であった。日本酒や焼酎も全国の銘柄がそろっていて、さすがグルメの院長御用達の店だと思ったことである。残念なことに阪神淡路大震災で店は無くなったようである。もし復活していれば、おでんを食べるためだけに神戸に行ってもいいぐらいである。あのうまさは思い出しただけでもノドが鳴る。
広島には「とくあん」という個性的なあるじの店があるが、ここのおでんはおいしい。
おでんをはじめ、わが国は安全でおいしい食の宝庫なので、わざわざ他の国に行ってみたいとは全然思わなくなった今日この頃である。