令和4年5月6日
今年の連休は、5月1日(日)が広島市の産婦人科当番医のため、3,4,5日だけが休みで、今日から後はいつもと同じである。3日は孫の初節句で両家が集って祝うことができたのはありがたいことだった。あとはどこに行っても混雑しているから近場でごろごろしていた。休みが続くのでつい油断したら体重が増えてしまった。入院で10kg減っていた体重が7~8kg戻ってほぼ元の肥満になった。困ったものだ。
数年前までは連休は国内の名所旧跡を訪ねるべく、宿をとり旨い店を調べて予約したものだった。それが次第に新たな魅力的な場所もなくなり、コロナによる規制もあって早めに予約して出かける気分にならない。旨い店を調べ、予約できたら宿を探すのが基本だったが今は難しくなってしまった。だから連休でもいつもの休日と同じように過ごしている。まさにいつもと同じ日々である。
カテゴリー 日々是好日
いつもと同じ
日常生活
令和4年4月21日
退院後、仕事に復帰して今まで通りの生活に戻り、日々普通に生活しているが、これがどんなにありがたいことか実感している。若い頃は元気なのが当たり前で、そのありがたさなど考えたこともなかったが、この年になり入院を経験すると強く思う。このブログを載せるようになったのは2,004年の4月なので今年で18年になるが、はじめの頃は健康はあたりまえで病気のことなど考えてもいなかった。だから思いつくまま好きなことを書いていたし、医療の世界での不都合なことや不誠実なことにもすぐに反応して思いを書いたり、社会のことにも意見を述べたりしている。今でも言いたいことはいっぱいあるが、言ってもどうしようもないと思って静観することが多い。世の中はなるようにしかならないから、普通の日常生活が送れることがありがたいことを実感しながら日々を過ごすことになる。
日常生活を普通に送れるのが一番ありがたいことだと思う。
桜満開
令和4年4月1日
先週、桜開花宣言が出たが、今週は雨や気温の低下で花見が難しかった。そろそろ桜も散り始めているが、この季節はやはり花見をしたいものだ。今日の新聞のコラムに、花見の習慣があるのは世界中で日本だけだとのことだったが、いつまでも続いてほしいものである。桜は一斉に開いて散っていく瞬時の輝きとはかなさがあり、日本人の心情に合っているのだろう。その輝きのわずかな時間を皆が集まって酒食を共にして楽しむ。平和な我が国ならではの習慣である。
今年は夜桜は寒いので駄目だし、昼間は仕事で難しい。久しぶりに花見なしの年になりそうである。暖かくなれば葉桜の下で軽く酒飯もいいかもしれない。新型コロナ感染後、アルコールがあまり飲めなくなっているので少し物足りないとは思うけれど、この季節を満喫したいものである。
新型コロナ感染記
令和4年3月25日
新型コロナに感染して入院し、クリニックも1か月以上休診することになった。まさに青天の霹靂である。重症化して入院したけれど回復して診療再開できたことは、本当にありがたいことだと思っている。
2月1日の夕方、軽い悪寒があり風邪かな、と思ったがその後は何ともなく過ごしたが、夜中にのどの痛みがあった。翌日、午前中に熱を測ると37,1°あり、念のために内科でコロナPCR検査をしてもらった。2月3日の夕方、PCR陽性との連絡があり、保健所に連絡したら自宅待機の指示があった。急なことで患者さんの処置の予約や薬、ピルなどの処方があり、2月4日からは対面診療せず指示で行うことを了承してもらった。症状はのどの痛みだけで、すぐに治るだろうと楽観していた。ところが徐々に体調が悪くなり、食欲もなくなりSpO2の値も低下してきた。2月10日の深夜、発熱とSpO2の低下があり翌日、保健所の指示で近医を受診し入院を勧められた。
2月11日に県立広島病院の呼吸器科(コロナ専用病棟)に入院し治療開始したが改善せず、15日に気管内挿管、ステロイドパルス療法、体位変換などにより回復の兆しがあり17日に挿管抜去、その後は徐々に回復してステロイド離脱、3月3日に退院となった。退院後は身体を慣らしていき、10日より診療を再開することができた。先週までは息切れがあったが、今週はほとんどなくなって通常の生活に戻っている。
今回の入院では、病院の医師・スタッフに本当にお世話になった。最善の処置をしてもらい回復することができた。看護師さんの手厚い看護もありがたかった。また、急に休診したために迷惑をかけた患者さんも多かったと思う。患者さんを受け入れていただいたN先生、当番医を代わっていただいたM先生には深く感謝している。また、急な休診で迷惑をかけた当院のスタッフ、検診を依頼されているK医院やTクリニック、S薬局など申し訳ないと思っている。でも一番心配をかけたのは家族で、家族の支えがなければどうなっていたかわからない。感謝してもし足りないと思っている。これからは有り余るほど時間のあった入院中に考えたことを基に、長くない人生を悔いのないように過ごしていきたいと思っている。
3月のWEB研修会
令和4年3月18日
いつきウイメンズクリニック理事長、城田京子医師による「プロゲスチンによるエストロゲンコントロール月経困難症治療選択肢の分岐点」と題する講演がWEBで行われた。広島市臨床産婦人科医会が主催する講演会は年に4~5回開かれていて今回が295回目になる。もう60年くらい続いている勉強会である。広島市、その周辺の多くの産婦人科の医師が参加する勉強会で、日本中の大学、病院などの先生方に講演をお願いしている。中には何回も来ていただいた講師もおられる。今回の城田先生は、初めてだったけれど、同じ開業医という我々と同じ視点から黄体ホルモンと女性ホルモンの種類、調合の割合などで、最適の量を考察した考え方を示していて興味深く聞いた。
例年なら講演会の後は講師と座長、会長、幹事がお礼の食事会をしてもてなすのであるが、コロナ以降はすべて無くなってしまった。食事会の時には講師の先生といろいろな話ができるので、楽しみであった。ひょんなことから20年間幹事を務めていたので、100人近い先生方と親しく話をすることができた。講演するような先生はそれぞれ魅力的で、またいろんな考え方があることもわかった。思うところがあって幹事は今年度で辞めさせてもらうが、いい経験になったと思う。
診療再開
令和4年3月12日
3月10日から診療再開できた。退院したのが3月3日、自分としては7日から再開のつもりだったが、さすがに3週間の入院の後では身体を動かすのもままならぬことがあり、10日に延ばしたのである。じっと座っていたり、ゆっくり動くには問題ないが、散歩すると息切れがするので当分散歩の類いはしない。
再開は木曜日、午前中だけの日だったので身体を慣らす意味ではちょうどよかったけれど、ありがたいことに50人以上の患者さんが来院されたので結構疲れた。でも徐々に体が適応してくるのがわかり、今日で3日目だけれどもう大丈夫だと実感する。長いこと休診して皆さまにご迷惑をおかけしていることは、入院中(回復期)特に気になって、担当の医師に早く退院させてほしいと何度も言っていた。担当の先生から、ステロイドを慎重に離脱する必要があること、再び症状が悪化したらアウトだと説明していただき体調回復に専念した結果、めでたく退院となった。
入院中、考える時間はいっぱいあり、来し方行く末も考えて得るところが多かったと思う。今日の日差しは春のようだが自分の気持ちもそうなっていくようだ。
もう2月
令和4年2月2日
ついこの前、新年を寿いでいたのにもう2月に入ってしまった。一月は往(い)ぬる、二月は逃げる、三月は去る、というがこのスピードで日々が過ぎてゆけば一年などあっという間だろう。かつては平均寿命が50年だったので、50歳を過ぎれば余生だと思っていた。今の我が国の平均寿命は男性が81.64歳、女性が87.74歳なので余生が30年以上あることになる。元気なままでの30年ならいいけれど寝た切りなどでは長生きしてもつらいばかりだろう。でも寿命ばかりはどうにもならないので考えても仕方がない。とりあえず一日一日を大切にして過ごすしかない。作家の山口瞳氏は「今日無事」と筆で書いて懇意の宿に贈っていたそうだが、その後割合早く亡くなられた。こんなことを書いた自分も…とりあえず「今日無事」である。
3か月処方
令和4年1月19日
数年前に厚労省より「処方は1か月にするように、長期処方はだめである」とのお達しがあった。それまでは、更年期症候群や月経困難症の人たちにホルモン剤、ピルなどの処方をできるだけたくさんするようにしていた。症状が安定しているのなら、来院する回数が少ないほうが患者さんの負担も少なくて済むと思っていたからだ。
厚労省のお達しに背いて長期処方をしたら、多くした分の薬代、薬局の調剤料など、全部医師が被らなければならないのである。仕方がないので2か月ならおとがめなしだろうと2か月処方にしたが、患者さんから「もっとたくさん出せませんか」と言われることがあった。コロナ禍になってからむしろ長期処方にしたほうがいいという風潮になっているが、正式なお達しがないのでそのままにしていた。でも他の医師たちに聞いてみると、3か月処方にしても何も言われないという。それで、当院も3か月処方に切り替えることにした。大丈夫なのか少し心配である。
謹賀新年(令和4年)
令和4年1月4日
新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
今日から診療開始、正月休みは5日だけだったので普段とあまり変わらない。昨年暮れ頃から街には若い人たちが増えてきたようで、流川あたりもだいぶ活気が出てきている。いいことである。政府、特に厚労省の無策のために、国民は長い耐久生活をさせられてきたが、ここにきて国民もコロナは我々にとってただの風邪に近いことが、本能的にわかってきたのだと思う。O株こそただの風邪なのだから、さっさと5類感染症に指定すればよいのである。でも事なかれ主義の厚労省も、何もしない分科会のO氏も相変わらずエビデンスを示さずに同じことしか言えないのだろう。
ともあれ、今年こそいい年になりますように。
一年を振り返って
令和3年12月29日
今日が今年最後の診療日、一年を振り返ってみるとやはりコロナに振り回された年だった。初めは武漢コロナがどのようなものかわからなかったので欧米と同様我が国も慎重に対処してきたが、一年も経つと日本ではインフルエンザと同等か、それ以下の脅威しかないことがわかってきた。にもかかわらず専門家と称する人たちは、欧米の状況をみて必要以上に制限を加え、マスコミはあおりに煽った。結果、飲食業をはじめ倒産する企業が増え、国力は大幅に低下してしまった。それに加えて無駄なバラマキ、財政はもうめちゃくちゃである。
このつけは若い人、子供たちにかかってしまう。早急にコロナを5類感染症にすべきなのに厚労省をはじめ専門家と称する人たちは、責任を取りたくないのでなにも言わない。
この一連の動きを見てわかったことは、政府・専門家集団・マスコミがなんと言おうとも、自分で考えて行動することがいかに大切かということである。当院の方針も同じで、今行われている検査・治療法が絶対的なものではなく、常にこの検査・治療は本当に患者さんのためになっているのかを真摯に考えながら行うということで、これは開業当初から変わらない。患者さんのためになることならなんでも取り入れるつもりである。検査結果も、わざわざ来院しなくても電話でいいと言うし、予約制にしないのも、今困っている人を見るのが医療だと思っているからである。今年も同じようにできたのはうれしいことだった。
今年もあとわずか、皆様よい年をお迎えください。