カテゴリー 日々是好日

盆休み

令和7年8月22日
今年の夏の暑さは異常で、今年の盆休みはどこかに出かけようという意欲もなくゴロゴロしていた。以前は「休みしか行けないところを」と考えて、ミシュランなどを参考にして食事の店を予約し、そのうえで宿を予約して行ったものだ(予約の順序が逆のようだがこれでいいのだ)。
2,017年は仙台から東北に出かけ、松島・瑞巌寺・平泉・中尊寺などを訪れた。もちろん鮨屋の予約も忘れずにした。2,018年は鎌倉・箱根に行き、鶴岡八幡宮、箱根の森美術館などを楽しんだ。2,020年は四国から高知に行き、祖谷のかずら橋や仁淀ブルーを見ることができた。2,023年は大分県立美術館で行われていた養老孟司氏の「虫展」を見て湯布院に行き、翌日は佐賀県の武雄温泉に泊まり県立熊本美術館の「ホキ美術館」を鑑賞してきた。
もう少し涼しくなれば出かけてもいいかと思うのだが、この猛暑だとおっくうになる。年のせいもあるのだろうが、旅にも美食にも意欲的だったころが懐かしい。

日々是好日

令和7年8月1日
灼熱ともいうべき日々が続いている。地球はどうなってしまうのか、はなはだ心配である。湿度が高いのでいっそう暑さがこたえる。
気分転換に、ひさしぶりに尺八を吹いてみた。なんと!尺八らしい音が出るではないか。初めからこの音が出れば、今頃は普通の尺八吹きになっていたのにと思うとくやしい。初めから正しい吹き方を理解していなかったのである。楽器はどれも難しいが、少しでも上達すれば実に楽しいことである。
今から時間を戻すことはできないが、少しずつ吹いてみようと思う。暑い日、涼しい室内で昔の楽譜をとりだして、記憶をたどりながら練習するのもなかなかいいものである。今は尺八の世界から完全に足を洗ってしまったが、少しやってみてもいいかなと思わぬでもない。当時は真剣に練習していたことが、遠い夢のように感じる。また吹いてみよう。

道後温泉

令和7年7月25日
去年の8月に九州の温泉に行って以来どこにも行ってなかったので、土曜日の午前の診察を終えた後、カーフェリーで宇品港から松山に行った。いつも旅する時はまず、美味しい店を見つけて予約してその後で宿をとるのが通例だったが、最近は面倒なので食事付きの宿をとるようになっていた。今回は食べログの上位に載っていた温泉宿が目に留まったので行ってみたわけである。
温泉宿の食事は見た目は派手だがそれほど美味しくないことがあるが、「道後温泉御湯(みゆ)」は部屋も居心地よく、なによりさりげない距離感の対応で、気に入った。部屋についている露天風呂も適温で何度でも入りたくなる。そのかわり大浴場はあまりいいとは思わなかった。食事はさすがに美味しく接客も丁寧で充分満足できた。開業7年目だそうだが、また行ってみたい宿だった。
翌日は愛媛県内をあちこち巡り、しまなみ海道を通って帰宅、その翌日(祝日)は当番医として診療したが、久しぶりの温泉でリラックスできた。

参議院選挙が始まる

令和7年7月3日
投票用紙が届き、いよいよ参議院選挙が始まる。今回の目玉は少数与党になった自民党がどうなるかだ。ポイントはズバリ、減税政策を掲げるかどうかである。森永卓郎氏が亡くなる寸前まで「ザイム真理教」による増税路線を批判していたが、今の税制はまさに五公五民で江戸時代よりひどい重税である。消費税を無くすことを公約にしているのは「れいわ新選組」だけであるが、他の党も食料品は無税にするとか、いろいろ減税の提案をしている。
自民党は「ザイム真理教」に完全に帰依している重鎮が「税金は下げない」と主張しているので今回は惨敗するのではないだろうか。姑息な現金給付ばかり行っても景気は回復しない。森永氏の主張していたように、消費税を無くした方が購買力も増え、企業も活気がもどり、利益が増えることによる税額が増えることを考えるべきだろう。江戸時代でも四公六民だったのである。財務省は気がつかないところでいろんな名目で庶民からお金を徴収している。今こそ消費税減税を行うべきである。

体重がピーク

令和7年6月26日
体重がわが生涯のピークを迎えてしまった。高校時代と比べると20キロ以上の増加である。大学時代の後半は自炊の影響もありやや増加していたが、はじめのピークは小豆島の病院に一人医長で赴任していた時、30代前半だったが現在に近い体重になっていた。分娩を取り扱っていたので休日も島から出られない。他の科の医師たちが土日は島から出て遊んでいるのがうらやましくてならなかった。その不満が食の方に行ったのだと思っていた。
岡山市民病院に転勤が決まり島から出られる嬉しさに、ダイエットをして体重を10キロ減らした。その後、徐々に体重は増えてきて第2のピークに達した。ところが3年前にコロナに罹患し重症化、3週間の入院で体重は10キロ減った。これを維持しようと思っていたのだが徐々に増えていき気付けば元の体重に戻っていた。しかもこの1か月でさらに2キロ増えてしまっている。減量の方法はわかっているのだが、今の食生活を変える覚悟がまだできない。困ったものだ。

猛暑が続く

令和7年6月20日
梅雨入りしたと思ったら猛暑が続くようになった。昼間外にいると暑さで気分が悪くなる。去年も暑かったが今年はさらに暑くなりそうだ。気分転換に前から行ってみたかったミナモアにできたうなぎ屋、「4代目菊川」に行てみた。板わさでビールを飲んでいると名物の一本うなぎが焼きあがってきた。外はパリパリ中はホクホク、たれもちょうどよく美味しくいただいた。最後は出汁を入れたうな茶漬けにしたが、好みの店がまた増えてうれしくなった。
以前にも書いたがうなぎはやはりたれが大切で、こればかりは一朝一夕にできるものではない。かつてそごうにあった「伊勢定」のうなぎの味を求めていたがなかなかないものだ。新しく店ができたと聞くとすぐに行ってみるが、どの店も美味しいけれど「伊勢定」まではいかないと思っていた。「4代目菊川」もあと2~3回通わないとなんとも言えないが、いい店ができてよかったと思う。

佐藤隆介氏の著作

令和7年5月29日
池波正太郎関連の著作で知られた雑文製造処「鉢山亭」主人、佐藤隆介氏が亡くなって4年になる。池波正太郎氏の食べ物についてのエッセイは愛読していて、「食べることは生きること、今日が最後だと思って食べろ、飲め」がいたく気に入っていた。その池波氏の生き方にほれ込んで、10年間書生を務めたのが佐藤隆介氏である。氏は東大のフランス文学科を卒業した後、広告代理店のコピーライターを経て作家になった。日本中旅して各地の特産品や食べ物、人との出会いなどを文章にしていた。池波氏の書生になって深く付き合ううちに氏の神髄を感じられるようになった頃、一旦たもとを分かったが、池波氏が亡くなって十余年、池波氏の夫人から「池波のこと書けるのはあなただけだから、遠慮せずしっかり書いて」と言われ「池波正太郎の食まんだら」「食道楽の作法」「池波正太郎の愛した味」「鬼平先生流 旅の拘り、男の心得」「池波正太郎への手紙」「池波正太郎の食卓」など多数の作品を著した。
佐藤氏は日本中にいろんな知り合い、友人を持ち、各地からの到来ものをありがたく味わい、料理・酒を大いに楽しんだ。最愛の妻を亡くした時のことは新潮45に「うっちゃられ亭主の独言」という文章を記して妻を偲んでいる。7年間の闘病生活の後に逝った夫人に対する思い出とつらい気持ちを綴っていて心打たれる。
佐藤氏の著書はいつでもそばに置いていて、ことあるごとに読んでいるが一向に飽きない。こんな風に生きてみたいと思わせる素晴らしい作家だった。

結婚43周年記念日

令和7年5月16日
結婚43周年を記念して移転改装した「おお井」にカミさんと行った。毎年どこかの店を選んで行くのだが、今年はなじみの鮨屋で美味しい料理と鮨をつまんで、大将と話しながら祝ったのである。去年は料理屋「増田屋」、一昨年は鮨「良月」、令和4,3,2年はコロナのため家で祝った。令和元年は今はなくなった「桜梅桃杏(おうばいとうり)」、平成30年は今はない「ちまき鮨」、思い起こせば鮨屋と和食の店が多い。「良月」以外はコースではなく好きに注文できるので、腹具合にあった量になるのがいい。
店の名を覚えているのは「食物日記」を書いていたからである。昼は印象の残った店と料理を、夜は外食した店と内容をほぼ書いていたのでわかったのである。ついでに値段も書いているので昔と今の比較ができる。ずいぶん高くなった店もあればあまり変わらない店もある。大箱の店より家族経営かそれに近い店の方が好きである。それにしてもいろんな店に行ったものである。5月だけでも、もう夜5日外食している。だから太るのであるが仕方ない。いつ外食どころか食べられなくなるかわからないのだから。

八天堂でバーベキュー

令和7年5月9日
連休に松本に嫁いでいる次女が子供を連れて帰ってきたので、息子夫婦、長女夫婦とその子供たち全員で広島空港のそばにある八天堂でバーべキューをすることにした。飲みもの以外は全部そろえてくれるので楽であるが、野菜を切ったり肉を焼いたり切り分けたり結構大変である。総勢14人で行ったが予約できたのは午後1時30分だったので、それまで八天堂のパン作りを孫たちに体験させた。自分で焼いたパンを喜んで食べるのを見るのはうれしいものだ。牛肉の塊3個、鶏肉の塊沢山、ソーセージ、野菜色々を焼きながら飲み食いするのは楽しいものだ。孫たちが一堂に会することはめったのないことなので、このような機会の恵まれたのは実に幸運なことだった。
次女たちは2泊して松本に帰っていったが、長女の子供たちも我が家へ来て次女の子供たちと遊んでくれた。まことに仲良きことはいいことだとしみじみ思った。思い出に残るいい連休になった。

新緑の季節

令和7年5月1日
新緑のあざやかな季節になった。このところ20°cを超える日々が続く。比治山を散歩すると緑がいっぱいで森林浴をしているような気持になる。先日は比治山に登り、そのまま「そごう」まで歩いて藪そばへ行き一杯飲んでそばをたぐってきた。11時開店だがすでに何人も並んでいて開店と同時にすぐに満席になる。つまみが豊富なのがいい。天ぷらのある蕎麦屋はそんなにないので重宝している。キスの天ぷらとエビのかき揚げは特に好物で毎回注文している。菊正宗が飲めるのもありがたい。
夜はBSで録画しておいたドジャースの試合を見ながらハイボールを飲むのが至福の時である。昨日は大谷選手が第一球をライナーでホームランしたのは最高だった。大谷選手の活躍を見るのは楽しい。週刊新潮に大谷選手の兄・龍太さんが社会人野球の監督で日立杯の予選リーグに出ていて、時ならぬ大谷フィーバーが茨木県日立市起きていたと報じていたが、さすがに兄弟なのでよく似ている。龍太さんは気配り・心配りの人で選手からの人望も厚いナイスガイだそうだ。大谷選手の父母は素晴らしい子供たちを育てたものである。日本の宝だと思う。