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平成25年をふり返って

平成25年12月27日(金)
今年もあと1日、土曜日で診療終了になるのでこの1年のクリニックをふり返ってみた。
新患の人数は1年でほぼ千人でこれは開業以来多少の変動はあるけれども16年間変わらない。以前は電話帳を見てくる人が多かったが今はネットに替わってしまっている。恐るべしネットの力である。
産経新聞に連載している内科の医師によれば、患者さんで一番多いのは健康診断(人間ドック)だそうであるが、当院は産婦人科という科の性質上若い人が多く健康診断が少ないのはありがたいことである。というのは、健康診断による寿命の伸びが証明されていない現在、健診の一環で来院される人が気の毒だと思うからである。また、老化による変化は緩和することはできても元に戻すことは難しく、そういった患者さんが多いと治せないことのストレスがたまると思われるが、それもない。今年はやや中絶術が増えたが均すと例年どおりで、ピルを求める人は着実に増えている。
今年の最大のトピックは、近藤誠医師の理論が静かな広がりをみせていることである。彼の理論どおりの医療になると、大きく医療の内容が変わると思われる。当院の行っている医療は彼の理論に沿った部分が多く、このままのやり方でいくことができる。ありがたいことである。
いずれにせよ今年一年ありがとうございました。みなさまに感謝。

内診台の入れ替え

平成25年6月7日(金)
木曜日の午後は休診なので、内診台の入れ替えを行った。当院には内診台は2台あり、1台は主に手術に使うので使用頻度はそんなに多くないが、毎日の診療に使う方はさすがに不備が生じてきたので買い替えることにしたのである。
なにしろ250kgの重量なので入れ替えも大変であるがそこはプロ、うまいやり方があるものだと感心していたら新台を入れる時に問題発生。古い台より横幅が3センチ広いためドア(当院は使いやすいように引き戸にしている)を通らないことがわかった。本来は業者があらかじめ調べておくべきなのだろうが気付かなかったのである。仕方がないので当院の内装をしてくれた業者の人に連絡、たまたま近くにいてすぐに来てくれて引き戸をバラして台が通るようにしてくれたので事なきを得た。業者の人が神様に見えた。
木曜日の午後はそれでなくても忙しいのに、こんなことで予測以上の時間をとられるのは困る。歯科にも緊急予約しなければならず(歯が痛いのである)、夜は尺八の練習会がある。結局予定を一つ取りやめて一日を終えた。
今日から新しい台、使い心地はなかなかよさそうである。

バリウムは重い?

平成24年11月30日(金)
当院の患者さん用のトイレは和式と洋式に分かれている。洋式の方は構造上重いものは一旦底に沈んでから流れるようになっている。いつも診療終了後、汚れなどがないか確認することにしているが、その日は便槽の底に白っぽいどうみてもアレのようなものがあるではないか。すぐに水を流してみたが流れてくれない。こんなことは15年間で初めてのことで、スタッフと一緒にそれを除こうと試みたがボロボロとくだけてとれない。何度もくり返し流すが一部残ったままである。理由がわからず専門家に頼むしかないかとあきらめかけたが、人間ドックの子宮がん検診の人が来ていたことを思い出した。ドックの人は消化管の検査でバリウムを飲むことをがあり、色からもバリウム入りの便に違いないと気付いた。ならば重いはずで、もっと勢いをつけて流せば流れるはずだと思い、洗面器に一杯水をいれ試してみたら2回で流れてくれた。やれやれである。
長くやっていれば色々な経験をさせてもらえるものだと思ったことであった。

開院15周年

平成24年9月6日(木)
当院は平成9年9月10日に開院したのであと数日で15周年を迎え、16年目に入ることになる。15年といえばずいぶん長いようだが、開院した日のことを昨日のように思い出すのが不思議である。開院した時のコンセプトは今と変わらず、患者さんの傾向も同じで変わったことといえば、ピルを求める人が増えていることだろうか。
この15年で産婦人科もずいぶん変わってきた。女性医師が増えたこと、お産をする病院・医師が減ってきたこと、産婦人科を志望する医学生が減ったこと、入院設備のないクリニックが増えたこと、産婦人科自体が斜陽になっていることなどいずれも開業前に予想した通りの状況になっている。それでも当院が、ほぼ自分のやりたいことだけをやって存続できているのは本当にありがたいことである。これからも、検査は必要なものだけ・薬は必要最小限・通院回数はできるだけ少なくてすむように・医療は癒し・のコンセプトを守っていきたいと思う。

夏に増える中絶

平成24年8月3日(金)
例年、夏になるとなぜか妊娠中絶の依頼が増える。6月から8月にかけて増えるようである。女性はだれだって中絶などしたくないであろうが、やむにやまれぬ事情があって仕方なしに来院されるのだと思う。だから努めて事務的に手順などの説明をすることにしている。
昔、大学病院にいたころ、市内某病院に夏休みをとった医師の応援で診療の手伝いに行ったことがある。その時中絶を希望して来られた人を、外来の婦長さんが別室に呼んで、中絶を考え直すように説得しているのを見て驚いたことがある。まさにいらぬお節介である。考えた末に勇気を出してやっとの思いで来られているのに、初対面の婦長が説得しようという、説得できるというその思いあがりが不快であった。一時の応援という立場なので黙っていたが、いい年をしていろんな人がいるものだと思ったことである。
処置が終わって1週間後に来院してもらうようにしているが、その際さりげなくピルを勧めるようにしている。ピルは避妊方法としては最も有効だし、他にも生理痛の緩和などいいことが多いからである。中絶を期にピルを飲み始める人は2~3割といったところである。

診察室の絵

平成24年6月22日(金)
診察室の壁に絵を掛けているが、このたび偶然日本画が手に入ったので掛け替えた。初めは開業した時に同門の先生からいただいた「踊り子」の模写、次は藤城清治のリトグラフ「3台のピアノ」でこれはずいぶん長い間掛けていたので風景の一部になっていて、絵の存在を忘れるぐらいになっていた。「3台のピアノ」は子供の頃よく目にしていた影絵が藤城清治のものとは知らず、ギャラリーで偶然見つけて懐かしくて買ったものであった。初めは気にいっていたが、絵が小さくインパクトが強くないので風景になってしまっていた。
このたびの絵は広島在住の平末初子氏の「桜」という日本画である。平末氏にはカミさんが日本画を習っていて、たまたまチャリティーで破格の値段で手に入れることができたのである。この絵に替えてから診察室の雰囲気が変わったように思われる。日本画の奥深さを感じている日々である。

流産手術の多い月

平成23年12月16日(金)
流産手術と中絶手術は月によってバラつきがあるが、当院は場所柄か中絶手術の希望は毎月そこそこある。でも流産手術は月によって異なりあまり多くないのが常であるが、今月はなぜか多い。以前勤めていた病院はお産が月に60以上あったので流産手術も多く、月平均15~20はあった。当院は分娩施設ではないので妊婦健診は多くはないにもかかわらず、今月の流産手術の多さはどうしたことだろうか。
流産手術と中絶手術は手順は全く同じであり、異なるのは前者は保険適応なので患者さんの負担が少なくてすむことであり、後者は保険外なので一定の金額が必要となることである。また、流産手術は配偶者やパートナーの同意がなくてもできることと、母体保護法指定医でなくても医師であれば手術できることである。
寒い日が続くけれど無事に妊娠が継続して、流産の患者さんが減ってくれますように。

歯がゆい思い

平成23年12月5日(月)
健康診断で子宮がん検診を行う時に、内診で子宮筋腫や卵巣のう腫などを見つけることがある。健康診断は保険外なのでそれ以上詳しく調べたり治療することはできないのでその旨お話し、改めて保険証を使ってカルテを作り必要な検査や治療を行うように薦める。
先日も筋腫があり貧血のある人がおられ、詳しい検査や治療を薦めたところ、数年前まで大きな病院で筋腫を指摘されていたが放置していたのでその病院であらためて診てもらうとのことだった。今ここでカルテを作って診察すればわずかな時間で検査、治療ができるのにと思ったが仕方ないので「早く診てもらってください」と言っておいたが歯がゆい思いであった。
大きな病院だと、一連の診察と治療に半日はかかるだろう。治療内容は診察した医師によって違うだろうが、当院との違いはないのである。もちろん当院は無床診療所なので入院・手術はできないけれど、手術が必要だと判断した場合は、すみやかに信頼できる医師(病院)に紹介している。大きな病院ではできないきめ細やかな小回りのきく医療をしている自信があるので、一層そう思ったことである。

飲み過ぎた

平成23年11月28日(月)
今年も滝口ビルの忘年会がイタリア料理店「アル・マンドリーノ」を借り切って行われた。この忘年会はクリニックの入っているビルのオーナーの滝口耳鼻科と内田(内科)クリニック、すずらん薬局が合同で20年前から行っている会である。私の所も開業以来メンバーに加えていただいているので今回がもう15回目の参加になる。毎年の節目として意義ある会であり、同じビルで働いていてもなかなか顔を合わせることの少ない人たちとの交流の場でもある。
滝口耳鼻科とすずらん薬局のスタッフは初めから多かったが、すずらん薬局は店の数も増えそれに伴って人員も増えて大所帯になっている。今回の滝口ビル忘年会は全部で62名という大人数になった。滝口先生とすずらん薬局の協力で恒例の大ビンゴゲームが行われ、美味しいワインがふるまわれ楽しい時を過ごすことができた。問題はその後である。普段はもっぱら日本酒でワインはあまり飲まないのだが、じつに美味しいワインだったので知らないうちにかなり飲んでしまったらしい。締めのあいさつの途中でろれつが回らなくなったらしく、最後まではしゃべれなかったようだ。後で記憶がよみがえってきたが、恥ずかしくて穴があったら入りたい心境である。こんなことはこの15年間で初めてである。まだまだ飲み会はあるのでこれからは気をつけようと深く心に誓った次第である。

クリニックの内装

平成23年9月27日(火)
クリニックの床とクロスの張り替えを行った。一見、それほど劣化していないように見えるので一年、また一年と延ばしていたが、これ以上は無理だと思って業者と相談して日曜日に一日で強行することにした。結局7割しかできず残りは後日になったがとりあえずはこれでよし。
開業4年足らずの平成13年(2001年)3月24日土曜日午後3時27分、マグニチュード6,7の芸予地震が発生した。瀬戸内海広島沖、安芸灘直下が震源地で、県内の最大震度6弱、広島市は震度5弱だったそうである。ちょうど外来診察中で患者さんが診察台から下りたところで大きな揺れが起こり、机にしがみついたがこのまま揺れが続いたら建物が崩壊するのではないかと実に怖かった。幸い揺れはじきにおさまり患者さんにもスタッフにも怪我はなかったが、医療器具を収納している重いスチール製の戸棚が倒れ、器具は散乱しガラスは破れ、後片づけが大変だった。困ったのが壁のクロスに破れが生じたことである。少しずつ何か所もあり全面交換するほどでもないが、気になるので業者に頼んで応急処置をしてもらったけれどそこに目がいくたびに不快であった。
震度5弱でもこの被害である。あらためて東日本大震災の規模の大きさと被害の深刻さを思ったことである。