令和4年9月16日
閉経前後の10年間くらいに起きる更年期症候群は、のぼせ、ほてり、異常発汗、動悸、冷え性などの自律神経症状がメインであるが、精神神経症状や運動器症状も加わって、一人ひとり症状が異なる。女性全体では症状なく閉経を迎える人の方が多いけれど、深刻な症状のみられる人もいる。以前は漢方薬などを処方していたが、効果はあまりなかったので漢方の本を買い集め勉強してみたが、いっこうに効果がなかった。
その頃欧米ではホルモン補充療法が始まり、アメリカに留学していたD先生が帰国し、広島市民病院で治療を始められた。その時に薫陶を受けられたM先生が中電病院で始められ、その効果に驚いた自分も始めたわけである。
自律神経失調症は男性でも女性でも大人でも子供でもなるが、原因がホルモンの不安定によって引き起こされるのが更年期症候群である。ならばホルモンを補えばいいのは明白である。実際ほとんどの場合効果がある。我が国ではいまだに漢方薬が使われているようだが、欧米ではローカルドラッグとして承認されていない。日本人のホルモン怖い病も普及しない理由なのだろう。