平成27年3月13日(金)
島根大学教授による子宮頸癌手術についての講演があった。以前はこの手術は大きく開腹して行っていたが、最近では腹腔鏡手術で行うことも多くなっており侵襲が以前に比べて格段に少なくなっているようである。リンパ節の郭清に伴う膀胱麻痺や下肢のむくみもかなり改善しているという。技術の進歩と研鑽を積むことは大切なことである。ただ欧米では子宮がんの治療は初期のケース以外は原則として放射線で治療しているという。
放射線治療の方が後遺症は少ないと思われるが、治療成績が同じなら後遺症は少ない方がいい。ただ、手術の技術を磨いておかないと、いざというときに何もできないことになる。わが国は以前から高い技術で子宮癌手術を行ってきた。世界の中でもトップレベルである。ただこれからは縮小手術、放射線治療と、侵襲の少ない治療が主体になっていくと思われる。なかなか難しい問題である。