平成18年9月5日(火)
やっと尺八を吹ける環境になったのはありがたいことである。8月は看護師さんの問題などでそれどころではなかったが、このところ落ち着いてきたのでまたぼちぼち吹き始めた。やはり音を出すのは気持ちがいい。
尺八は音を出すことそのものが難しい楽器だが、それだけに修練すればいい音が出せるのである。和楽器は西洋楽器よりも音の出し方や高さにあいまいな部分が あり、そこが難しくまた日本的で面白いところである。たとえばピアノは誰が弾いても同じ高さの音が出せるし、大きさも自在である。フルートも指使いにより 音の高さはほぼ決まっている。尺八は半音階を出すためには息の吹き込み方を変えた上に穴をふさぐ面積を微妙に変えないと出ないので、正しい高さを出すこと は至難の技である。さらに、美しい音を出すのはいっそう難しい。まさに名人芸が要求されるし、実際そういう名人が昔から何人もいるのである。デジタルとア ナログの違いといったらいいのか、そこが面白いところでもあり、若い人には受け入れられにくいところなのかと思う。