病気の受け止め方

平成17年7月9日(土)
同じことを話しても患者さんによって受けとめ方がずいぶん違う。細胞診で子宮がんが発見された患者さんに、どのように話したらいいかと思いながら告げたが、「そうなんですか、じゃあ手術が必要なんですか」とあっさりと言われた。ほっとすると同時に手術できる病院を紹介すると言うと「その日は都合が悪いので別の日にしてください」とおっしゃる。まったく気にしてない様子である。気にしてないように見えても実は頭が真っ白になったという話はずいぶん聞いたことがあるが、この場合は本当に淡々と受けとめておられる様子である。
同じ場合でも、別の人は心配でたまらない様子で、何度も今後の見通しについて質問される。どちらもその人にとっては真実なのだろうが、心配しようがしまいが結果(予後)は決まっている。結果が決まっているのであれば気楽にしている方がいいと思うがそう単純な問題でもない。無理して気楽に思おうとしても意味がないだろう。心境の問題だろうがこういう時に人間の性格と、それまでの越し方が出るのかもしれない。