愚痴です

平成20年4月28日(月)
世間は大型連休に突入のようであるが、当院は暦どおり。日曜・祝日のみ休みである。それはいいのだが今年はなんと5月4日(さすがの当院も連休中のはずであるが)が広島市の当番医となっているために、午前9時から午後6時まで医院を開けておかなければならない。確か一昨年もこの時期に当番が回ってきた。年に2回まわってくるので仕方がないとはいえ、釈然としない。
元来、産婦人科の当番医が必要なのかどうか。日曜日も平常開院している産婦人科医院は2施設あり、妊婦さんについてはお産関連の施設が24時間受け入れているのである。この10年間当番医を勤めてきたが、平均して一日10人来られるかどうかである。しかも緊急を要しない患者さんがほとんどで、やっていてつらいものがある。このことは我々の間でよく話題になることであるが、どうしようもないのが現状である。

食に関するエッセイ

平成20年4月21日(月)
食に関するエッセイでは、池波正太郎、壇一雄、立原正秋などの作品はいつ読んでも面白い。古くは獅子文六の著書もなかなか味わいがある。これらの人生の先達に共通するのは、食べることは人生そのものであると看破し、実践していることである。したがって大いにこだわり、大いに食している。
最近のものでは嵐山光三郎の江戸前鮨に関するエッセイや「頬っぺた落しう、うまい!」という著書も秀逸である。さらに評論家福田和也著「悪女の美食術」は、福田氏がいかに食と真剣に向き合ってきたか鬼気迫る趣があって、日頃テレビで見かける氏の風貌からは想像しがたいことである。ここまで徹底することはとても出来ないが、気持ちは共感できる。いずれにせよ一食たりともおろそかにしたくないと思っているのだが、難しいことである。

魅力的な音

平成20年4月14日(月)
尺八を吹いていていつも思うのは、「魅力的な音」を出すことがいかに難しいかということである。「魅力的な音」とは、なんと言っていいか難しいが、きれいに抜けていてほんの少し高めに響く音、とでもいうか、とにかく聞いて耳に快い音のことである。楽器も声もすべてそうであるが、魅力的な音を出すことがいかに難しいことか。
声がいいのはほぼ生まれつきで、歌がうまい人は初めから上手で天性のものである。楽器は修練によっては声を使う歌唱よりは上達すると思われるがやはり天性のものが大きく、才能のある人がたゆまぬ努力をしてやっと人に聞かせられるようになるのである。自分は才能がないが、少しでもうまくなりたいと思っているのだが…

花見日和

平成20年4月7日(月)
この日曜日は天気も良く、絶好の花見日和だった。午前中軽くテニスをして、昼は比治山に弁当とビール、冷酒を持って行きのんびりしていたら眠くなってしまった。こういう日もいいものである。
今日は一転して朝から雨が降っていて、入学式は大変だろうと思ったことである。卒業式や入学式、入社式など大きな節目が春にあるのは、風情があってじつにいいものだ。わが国は四季がはっきりしているから、俳句をはじめ情緒豊かな詩歌が生まれたのだと思う。一番好きな季節は新緑の候、五月であるが浅い春もいい。豊かな美しい日本に生まれたことを感謝している。

メタボブーム

平成20年4月1日(火)
日曜日は寒い上に一日中雨で、花見どころではなかった。毎年3月になると暖かい日が続いて、このまま春になるのかなと思っていると、月末に寒い日があってから本格的な春になる。今年も同じパターンのようだ。
世はメタボブームで、メタボ検診を無料にした自治体もあるようだ。笑止千万である。コレステロール検診が無意味なことがわかったので、今度はメタボだと。どこまでむだな事をすれば気がすむのだろう。一般人が趣味でダイエットをするのはいっこうに構わないが、医療機関がメタボ検診をあおるべきではないだろう。ついこの間までは高コレステロール血症で恐怖をあおり、検査と高い薬を負担させられたのは、我々が守るべき患者さんではなかったのか。これらのお金を救急医療と介護に回せばどれだけ充実したものになるだろうか。

緊急避妊ピル

平成20年3月29日(土)
当院にはモーニングアフターピルを求めて来る人が結構いる。避妊に失敗したと思った場合に飲むと、90%台(成書によれば97~98%)で妊娠が防げるとの情報を知っているのだろう。実際のところ、一度に中用量のピルを2錠飲み、12時間後に同じく2錠飲むのだが、人によっては吐き気などの副作用がある。低用量のピルでも同様の効果が得られるが、この場合は種類により3~4錠飲むことになる。
どうせなら低用量ピルを毎日1錠飲むほうが避妊は確実にできて副作用もほとんどなく、生理痛や貧血も改善していいのにと思う。妊娠した場合に中絶して傷つくのは女性である。だから、自分の体は自分で守ってもらうためにも低用量ピルを飲むように一生懸命薦めている。

花見の季節

平成20年3月22日(土)
すっかり暖かくなった。開花宣言が出るかと思っていたら、広島は3月28日とのこと。来週末の土日は絶好の花見日和になりそうである。
最近では花見の季節は、毎年住まいのすぐ近くの比治山に弁当とビールを持って出かけることが多い。なにしろ比治山には登るための動く歩道と長いエスカレーターがあるので、上り下りがまったく負担にならないからである。例年なら弁当やつまみはコンビニで調達するところだが、今年は「むさし」か「広島一番」あたりで弁当を調達してみようかな。

一日二食

平成20年3月15日(土)
朝はいつもコーヒー一杯飲むだけで、何も食べないようにしている。朝食べてしまうと腹が減らず、おいしい昼食が食べられないからである。せっかくクリニックの近くにおいしい店が一杯あるのに、利用しない手はないのだ。
さらに、夜に飲みや会食があるときは、予定の料理に合わせて昼食の内容を考える。夜の料理が重そうなら昼は蕎麦かうどんにする。夜が和食や鮨なら昼はもう少し重いものとか。要するに食いしん坊なのである。そして、この一日二食の生活は体重が増える食生活だというがなんのその。このやり方が気に入って10年以上続けているので、今さら変えるつもりはない。

Bakerの仮説

平成20年3月10日(月)
昨日は、広島医師会館で県の産婦人科医会総会がおこなわれた。
講演は医会本部理事による無過失保証制度についての話と広島大学産婦人科の工藤教授による胎児と成人病にまつわる興味深い話であった。
この30年の間に先進国の中でわが国が最もSFDとよばれる小さな赤ちゃんを産む比率が高くなり、満期で生まれる赤ちゃんの体重が平均300g小さくなった。やせた女性が妊娠して、その後体重があまり増えないとSFD児が生まれる比率が増すという。今のわが国ではダイエットがブームとなっていて、欧米の女性から見たらむしろやせているのに、ダイエットをしている女性が多い。これがわが国にSFD児が増えた原因ではないだろうか。問題なのは、SFD児が後に糖尿病などの成人病を発症する比率が高いというBakerの仮説があり、この仮説が正しければ将来わが国は成人病が最も多い国になるかもしれないこと。
やはり、行き過ぎたダイエットは自分だけでなく、子供の将来にまで悪い影響を与えるのではということである。

ダイエット

平成20年3月5日(水)
まだまだ寒い日もあるが、一日ごとに暖かくなっていく。日も長くなった。春はもうそこまで来ている。
今月は色々なイベントがある。運動不足にならないように、できるだけ体を動かさないとダメである。節制しているわけではないが、最近は晩酌の後で早く寝るようにしたら、体重が少し減ってきた。スポーツクラブで週一回、体重を量るのが楽しみになっている。このペースが続けば、無理せずダイエットができるかもしれない。
6年ほど前、一念発起して快調にダイエットができていたとき久しぶりに会った医師の友人の「CT撮った方がいいぞ」の一言でダイエットをやめたことがある。その後は着実に体重が増えて、去年の秋には前人未到の値になってさすがに心配になっていた。今回は無理せず、旨いものはしっかり食べての自然体重減少を目指しているが、果たしてうまくいくだろうか。