月別記事一覧 2026年3月

春が来た

令和8年3月19日
日差しも日に日に暖かさを増し、早咲きの桜も咲いて春の訪れを感じる。毎年、この頃になるとほっこりとした気持ちになる。以前にも書いたが詩人、伊藤整の詩集「雪明りの路」の中の「春を待つ」が自然に思い出される。手元にある詩集は偶然古本屋で見つけたものだが、復刊は昭和47年であるが、元の初版本はなんと!大正15年12月である。100年前の詩が現在も人の心を打つのは素晴らしいことである。
「春を待つ」
ふんわりと雪の積もった山かげから 冬空がきれいに晴れ渡ってゐる。 うっすら寒く 日が暖かい。 日向ぼっこするまつ毛の先に ぽっと春の日の夢が咲く。 しみじみと日の暖かさは身にしむけれど ま白い雪の山超ゑて 春の来るのはまだ遠い。
桜が咲けば弁当を用意して花見に行くのが楽しみである。

「読むこと考えること」

令和8年3月13日(金)
表題は養老孟司氏の著作で、小説推理に連載された「ミステリー中毒」から抜粋加筆したものである。氏の読書を通じて日ごろからの考え方や行動、生活などをエッセイ風に記していてじつに面白い。読みやすく、しかも深い内容がサラッと書いてあり、その魅力が余すところなく感じられる。まさに現代の「孟子」である。なんでも氏の母親が「孟子」にちなんで「孟司」と名付けたという。まさにその通りで、氏の著書はどれもよく売れているらしい。自分を始め多くのファンがいて、新しい著書が発売されると購入するのだろう。氏は昆虫が好きで虫捕りに台湾や東南アジアに行く。もちろん国内でも時間があれば虫捕りに行き、採取した虫の標本をつくる。その合間に講演をしたり、いろんな会の会長をさせられたり、もちろん本も書く。まさに融通無碍の生き方をしているようだ。ご高齢なので、一日でも長く活躍していただきたいものである。

健診による指示

令和8年3月6日
健診やドックなどの婦人科検診で異常を指摘されて来院されるケースがよくある。最も多いのは細胞診の異常である。軽度・中等度の異常の場合は一定の期間をおいて細胞診の再検査をすることにしている。一定の確率で正常化しているからである。精密検査が必要だと思ったら治療のできる病院に紹介する。当院でも組織検査はできるのだが、もし手術が必要な結果(高度異形成・上皮内癌)が出た場合、紹介先の病院で再度検査することになり、患者さんが気の毒だからだ。
子宮筋腫を指摘されて来院されることもあるが、カンディダ菌糸が細胞診で見つかり「受診してください」との知らせで来院されることもある。それも健診から1カ月くらい後のことである。1カ月もたてば治っている(菌糸が無くなっている)可能性があり、症状はないけれど勧告を受けてのことだが、治っている(初めから治療の必要のないことが多い)ことが多く、気の毒である。いずれにしても検診のための健診にならぬよう、できるだけ減らすべきだろう。