日付別記事一覧 2017年2月3日

楽器としての尺八

平成29年2月3日(金)
尺八を始めて結構時間が経っているがなかなか上達しないので、この楽器は自分に向いていないのだろうと思っている今日この頃である。その恨みも込めて尺八という楽器が世界中に広がらない理由を考えてみた。
最も原始的な楽器?は口笛である。音程も自在に出せるし、上手い人の口笛は他人を楽しませることができる。次いで指笛があるがこれはある程度熟練を要する。さらに草笛から竹笛、篳篥(ひちりき)、横笛、尺八へと進んでいくが、これらはすべていい音、正確な音、大きな音を出すための工夫である。西洋楽器はここからさらに正確な音が出せるように工夫がなされ、フルート、オーボエ、トランペット、サキソフォンなど、だれが吹いてもほぼ同じ音が出せるように発達してきた。一方和楽器はここから進歩しなかったので、大勢で吹く場合の音程の調整が難しく、早いパッセージの演奏は困難を極めるし大きな音を出すのも難しい。調を変えるためには尺八の長さをいちいち変えなくてはならない場合もある。確かに上手い人の演奏は聴く人を感動させるし、西洋楽器にない魅力を感じさせるがほんの一握りの人にしかできないパフォーマンスである。
小さい頃からハーモニカ、縦笛、小太鼓、ギターなど結構自在にこなしていたので尺八も自分で楽しめるぐらいには上達するだろうと思っていたが、音そのものがうまく出せないのはやはり向いてないのだろう。悩ましいところである。