平成28年4月22日(金)
表題はいずれもカリフォルニア生まれのアメリカ人尺八演奏家、ジョン・海山・ネプチューン氏のCDである。このところ様々な尺八演奏家のCDを聴いているが、さすがに名のある演奏家の音色はそれぞれ特徴はあるが快く聴くことができる。琴との演奏も多いが和楽器同士は相性が良くて和の世界を満喫できる。
ジョン・海山・ネプチューン氏の演奏はかなり前に一度だけ広島での演奏会で聴いたことがあるが、尺八という単純だけれど扱いにくい楽器を自由自在に吹き、伴奏のギターとピタリと合ったすばらしい演奏であった。尺八の弱点をこれほど感じさせない演奏も少ないと思うが、こういった傾向は外国人尺八演奏家に多いような印象がある。
上記のアルバムは前者はジャズと尺八のコラボであるが、曲想はジャズと禪の融合であり、後者は日本・インド・ジャズ、さらにはラテンの音楽を融合させた独特の世界を表現している。我が国では技術を要するものはなんでも茶道・華道・柔道など道がついて精神の鍛練を重んじる文化がある。尺八はともすれば尺八道になりがちであるが、海山氏の尺八は純粋に音楽表現の楽器として使い、演奏しているように思われて実に快い。