平成28年1月16日(土)
広島県産婦人科医のための超音波検査技能向上を目指して開催されている「広島産婦人科超音波研究会」も今回で18回目を迎えた。この会は広島の産婦人科医有志が立ち上げたもので、主に妊娠中の胎児の状態を正確に診断することを目的としている。中心となるのは正岡病院の正岡博先生で、氏自身もそうであるが毎回日本中の超音波診断のエキスパートを呼んだり、超音波検査についての講義をしたり、我々産婦人科医にとってまことに有意義な会である。
今回も教わることは多かったが、驚いたことは別の施設で画像診断をしながらリアルタイムでネットにつなぎ、遠隔地で同時にその画像をエキスパートの医師が見て、指導・説明するシステムができ始めていることである。このシステムがあれば普段はあまり経験のない稀な胎児の先天異常などが、妊婦さんをその施設に紹介しなくても診断してもらえることで、妊婦さんの負担を軽減できる優れものである。問題は今のところシステムの値段がやや高価なことであるが、いずれ普及すれば安い値段で、あるいはレンタルで使用できるようになるかもしれない。もちろんエキスパートの医師は少ないだろうからその人たちは多忙になるだろうが。