平成27年5月29日(金)
表題の本は角界最小兵ながら「平成の牛若丸」「技のデパート」の愛称で活躍し、小結まで昇進した力士、舞の海秀平氏の著書である。現在はNHK大相撲の解説やテレビ、講演など幅広く活躍されている。
氏は相撲の盛んな青森県出身で小学時代から相撲が好きで強く、将来は大相撲の力士になるのが夢だったが、身長が伸びず随分苦労したことが書かれている。中学時代に一度相撲をあきらめかけたことがあったが、それ以降はどんなことがあっても決して諦めず、人一倍の努力と工夫でプロになり活躍するようになったことが、淡々と綴られている。これを読むと、スポーツに限らずどんな分野でも素質よりも精神のありようが最も大切であることを教えられる。
舞の海氏の著書を読めば、なぜ日本人は横綱になれないのかが分かる気がする。精神のありようが白鳳関の方が日本人力士より強いのだろう。そういえばテニスの錦織圭選手のランキングが上がったのも、マイケル・チャン氏がコーチになってメンタルの強化があったおかげだと言われているが、真実なのだろう。
舞の海氏のような精神のありようなら、どの分野でもきちんとやっていけるに違いない。
月別記事一覧 2015年5月
なぜ日本人は横綱になれないのか
先輩の送別会
平成27年5月23日(土)
古巣である中電病院のH先輩が定年のため病院を退職することになり、病院産婦人科の送別会にO.B.として出席した。先輩は私が病院を辞めて開業する1年前、今から約19年前に赴任して来られた。誰に対しても態度を変えない、誠実でフレンドリー、実力のある人物で、開業後ずいぶん助けていただいた。すぐに入院が必要な患者さんや、診断の難しい患者さんなど困った時に先輩であるH先生に相談すると、快く引き受けてもらって実にありがたかった。
現部長が企画して開いたこの送別会は心のこもった素晴らしい会であった。病院のスタッフにH先輩がいかに頼りにされ慕われていたかが感じられて、気持ちよかった。
周辺の病院から一人またひとりと先輩たちが定年で退職して行く。これで各病院の部長は同期か年下になってしまった。開業してもう18年になろうとしているのだから皆年を取るのも無理ないことである。
年年歳歳花相似たり 歳歳年年人同じからず
子宮内膜症の手術
平成27年5月15日(金)
倉敷成人病センターの太田啓明医師による子宮内膜症の腹腔鏡手術に関する講演があった。腹腔鏡手術の名手、安藤正明医師のもとで子宮内膜症をはじめ、様々な手術を精力的に行っている氏の講演はなかなか面白かった。今は腹腔鏡手術はマストの時代となり、器具もずいぶんよくなっていて細かいところは直視下の手術よりもよく見えるしうまくできる。自分が手術をしていた頃はちょうど開腹術から腹腔鏡の手術への過渡期で、ずいぶんまどろっこしい手術だなと思ったものであるが。
お腹を開いて手術するよりも小さな穴から器具を入れ、内視鏡で画面に大きく映しながら手術した方が術後の回復が早いのは確かなことであるが、何か不測のことが起きた場合すぐに対応できるのはやはり直視下で手の出せる従来の方法だろう。だから術者は直視下の技術と腹腔鏡手術の技術と両方とも習熟しなければならない。大変な時代になったものである。
連休終了
平成27年5月8日(金)
連休が終わっていつもの日々が始まった。この連休はめでたく第3子を産んで早めに退院した次女と新生児、3歳と1歳の孫、ちょうど休みで手伝いに帰っていた大学生の長男、近くに住んでいる長女と孫2人も絶妙のタイミングで来たりで、普段の平穏な日々からは想像もつかないような連休であった。次女の主人も埼玉から車で駆けつけてきたが、混んでいたために一昼夜かかったそうである。
皆がそろうことはもうあまりないだろうから、近所の居酒屋「かんかんかん」で宴会。ここは小上がりもあり使い勝手がいいので、ずいぶん前から使わせてもらっている。店の主人から「お孫さんがどんどん増えますね」と言われるが、ありがたいことである。F.F.には一度も行かずあっという間に終わった連休であった。