平成25年12月27日(金)
今年もあと1日、土曜日で診療終了になるのでこの1年のクリニックをふり返ってみた。
新患の人数は1年でほぼ千人でこれは開業以来多少の変動はあるけれども16年間変わらない。以前は電話帳を見てくる人が多かったが今はネットに替わってしまっている。恐るべしネットの力である。
産経新聞に連載している内科の医師によれば、患者さんで一番多いのは健康診断(人間ドック)だそうであるが、当院は産婦人科という科の性質上若い人が多く健康診断が少ないのはありがたいことである。というのは、健康診断による寿命の伸びが証明されていない現在、健診の一環で来院される人が気の毒だと思うからである。また、老化による変化は緩和することはできても元に戻すことは難しく、そういった患者さんが多いと治せないことのストレスがたまると思われるが、それもない。今年はやや中絶術が増えたが均すと例年どおりで、ピルを求める人は着実に増えている。
今年の最大のトピックは、近藤誠医師の理論が静かな広がりをみせていることである。彼の理論どおりの医療になると、大きく医療の内容が変わると思われる。当院の行っている医療は彼の理論に沿った部分が多く、このままのやり方でいくことができる。ありがたいことである。
いずれにせよ今年一年ありがとうございました。みなさまに感謝。
月別記事一覧 2013年12月
平成25年をふり返って
世界はだいたい日本の味方
平成25年12月20日(金)
表題は新潮45、1月号の特集である。日本に住んでいる外国人から見た日本という国と日本人について、14人のさまざまな国の人たちが書いている。さらに3人の中国人の若者が匿名で日本について話し合う。日本に対して好意的な人を選んでいるのだろうが、実際彼、彼女たちが言っていることは的を射ている。曰く「すべてがそろっている奇跡の国」「この国にいると心穏やかになれる」「日本はいい国である」「世界に誇る伝統文化とお出し汁の味」「スイスにはない楽しさと自由」「ありがとうとお互い様の心」「やさしい人々が住む安全な国」「緑豊かな自然、四季を感じる暮らし」など。
ロシア、欧米の国々が開国をせまり、それまで鎖国を貫いていた徳川幕府も外国と付き合わざるを得なくなった。レベルの高いこれらの国々に対処するために、明治以降日本人は一生懸命頑張ってきたと思う。それまでの日本の制度をいったん白紙に戻し、議会制民主主義を取り入れ憲法、民法などすべてを欧米にまねて作り上げ、さらに工業化も進めた。その後色々なことはあったが、世界の多くの人たちがうらやむような現在の国を作り上げてきたのである。
「世界はだいたい日本の味方」というのは、隣国の日本に対する敵意と仕打ちを苦々しく思っている多くの日本人への激励の言葉だろう。心強いことである。
製薬社員の子宮がんワクチンの論文
平成25年12月12日(木)
報道によると子宮頸がんワクチンを販売する外資系の製薬会社の社員が、同社の所属を示さず、講師を務めていた東京女子医大の肩書のみでワクチン接種の有用性を紹介する論文を発表していたことがわかった。この論文は、ワクチン接種の費用が多くかかっても、発症や死亡をおさえることによる利益が上回るとした内容である。これらの論文を参考にして厚労省はワクチン無料接種の方針を打ち出したという。
製薬会社が自社の製品を、たとえ法外な値段でも利益のために売ろうとするのはあたりまえである。問題なのは、このワクチンが本当に癌による死亡を減らすことができるのか不明のまま、学者や官僚、政治家がこのワクチンを導入したことである。さらに、万が一効果があるとしてもワクチンの法外な値段になぜ異を唱えないのか。国民の税金を使ってたいした効果も期待できないものを焦って導入したあげく、副作用が想像以上にあったので一時中止にするとは。二重の意味でスカタン(古い言葉です)である。
現在、ワクチン接種が中止されていることは同慶の至りである。
腰痛再び
平成25年12月6日(金)
11月の初め頃の朝、イスから立ち上がろうとしたら腰に違和感がある。持病の腰痛を予感させる違和感、その日はとにかく腰に負担をかけないようにした。それから1カ月、日常生活に問題はないがスポーツは無理なので運動は歩くことだけである。情けないが仕方ない。
腰痛とのつきあいは長く、30代のぎっくり腰以来ゴルフが自分にとって最悪だったと思う。40代でゴルフの練習に熱中していた頃、コンペの最中に歩けなくなり仕事は這うようにしてなんとかこなしたが、治るのに半年かかった。ゴルフは二度とやらないと思っていたのに、のど元過ぎればなんとやらで数年後ちょっとやってみたが、やはり腰に違和感があったので一旦中止。遊びのテニスをやっていたが、このスポーツは無理をしない限り問題なかった。
一昨年、またもや懲りもせずゴルフを始めようと思い立ち、道具をそろえ練習をしコースに出ることにして半年後、うたた寝の姿勢が悪かったのか腰痛再発、ゴルフどころではなく仕事の合間はすべて横になって過ごさざるを得なくなった。自業自得である。心底ゴルフを始めたことを後悔して、生涯二度とゴルフはしないと誓ったが、もう遅いのかもしれない。神様も「おまえみたいな何度も凝りないアホはこらしめてやる」とばかり、腰痛という魔の手からのがれられなくなるのかもしれない。