日付別記事一覧 2013年11月1日

ホルモン補充療法の勧め

平成25年11月1日(金)
東京歯科大学市川総合病院産婦人科教授、高松潔氏のホルモン補充療法(HRT)についての講演があった。氏はわが国のHRTガイドライン作成の責任者である。更年期を過ぎると女性ホルモンが出なくなり、自覚することは少ないかもしれないが全身さまざまな部位で老化が進む。これを防ぎQOLを高めるために、以前より女性ホルモンを補うHRTが欧米を中心に行われており、アメリカでは20世紀後半には600万人の女性が使っていた。
ところが、WHIなどの検定でその効果が疑問視され、一時使用が控えられていた。それでも更年期障害の治療には最適であり、骨粗鬆症を防ぐにも有効なので世界中で様々な大規模検定が行われその結果、使用開始時のきちんとした検査とフォローがあれば、QOLを高めるためにも使用を勧めるとの結論が出た。氏は大学の関係で歯科の医師たちともつながりがあり、HRTは顎骨の骨密度を増やし歯が抜けるのを防ぐという。
20年以上前からHRTは理にかなったすばらしい方法だと思い勧めてきたが、上記の流れで一時控えていた。これからは意を強くして大いにHRTを勧めていきたいと思う。