平成25年6月27日(木)
厚労省は「子宮頸がんワクチンの接種を勧めることを控えるように」との勧告を出した。めでたいことである。
そもそもこのワクチンについては不確かなことが多いにもかかわらず、バックにWHOを従えた巨大外国製薬会社のロビー活動と相まって世界の国単位で接種する流れになっているものである。国が接種を決めれば毎年数百億円の税金が外国製薬会社に支払われる。以前にも書いたが、わが国のワクチンのプロが有効性を疑問視しているにもかかわらず、ワクチンの効果を一途に信じているこころ優しき医師を含めた専門家たちが値段が法外であることに気付かず接種を推進している。喜ぶのは外国製薬会社だけである。
以前、インフルエンザ騒ぎの時にわが国は世界中のタミフルの大半を買って備蓄した。タミフルにも色々問題はあるが、買い占めた薬のほとんどは使われず期限切れになることがわかり、なんと使用期限を5年から7年に延した。おそまつな話である。この費用も税金からで莫大なお金が外国製薬会社(スイス→アメリカ)に支払われた。わが国からお金を吸い上げようと考える外国企業にとって、赤子の手をひねるようなものだろう。実に歯がゆいことである。
月別記事一覧 2013年6月
子宮頸がんワクチンの副作用
超音波検査の安全性
平成25年6月21日(金)
慶応大学客員教授、名取道也氏による上記表題の講演があった。超音波検査は産婦人科、特に産科にとっては必要不可欠のもので、これがなかったら日本中の産科医療はストップしてしまう。自分が医者になった頃、非常に原始的な装置が開発されたが、当時の装置は使い物にならないくらい解像度が低いものだった。でもX線検査やCT検査のような被爆の心配もなく、大がかりな設備も不要で使いやすいことから特に産科領域で爆発的に発展してきた。
超音波の安全性に関しては今までなにも心配したことはなかった。以前と比べて最近の装置は非常にクリアに見えるようになっていて、技術の進歩は素晴らしいと感じていたがその分音波のエネルギーが増しているという。通常の使い方では全く問題はないが、パルスドップラー法は一点に圧が集中するのでかかりすぎないように注意した方がよいとのことである。確かに泌尿器科で使う結石の破砕装置は超音波を使うが、それぐらい強いエネルギーがあるということだ。最近の診断装置がよくなったのは圧を強くしているからだろう。もちろんそのために圧を示す表示があり、それを確認しておけば問題ないようになっているとのことであるが。
自分の所ではパルスドップラーを使っていないのでほっとしたが、新しい視点から超音波検査を考えるきっかけになった。
写真集「文豪の家」
平成25年6月14日(金)
明治から大正、昭和中期ごろまでの情報のメインは新聞と本(出版)だった。ラジオ、テレビ、インターネット・スマホが中心の現代からは想像のつかない時代だった。人々は出版物を通してしか世の中の流れを知ることができず、だから執筆者である作家たちがオピニオンリーダーであり、仰ぎ見る知的スターだったのだろう。人気作家の地位は今よりはるか上だったと思われる。
文芸評論家で早稲田大学の教授の高橋敏夫氏、同講師の田村景子氏らの写真集「文豪の家」は坪内逍遥、夏目漱石から松本清張、井上靖まで有名作家36人の住んでいた家(再現されたものも含む)の写真、見取り図、関連した写真などを詳しい説明文と共に掲載している。生まれ育った家はその人をかたちづくる最大の要素であり、一家をなした後に住む家もその人をあらわしている。
以前、週刊文春に「家の履歴書」という興味深い連載があったが、これは各界の著名人が自分が生まれ育った家やその後住んだ家を回想し、家の図を載せて解説するというものだった。「文豪の家」は写真集なので眺めていると想像がひろがり、いっそう興味深い。
内診台の入れ替え
平成25年6月7日(金)
木曜日の午後は休診なので、内診台の入れ替えを行った。当院には内診台は2台あり、1台は主に手術に使うので使用頻度はそんなに多くないが、毎日の診療に使う方はさすがに不備が生じてきたので買い替えることにしたのである。
なにしろ250kgの重量なので入れ替えも大変であるがそこはプロ、うまいやり方があるものだと感心していたら新台を入れる時に問題発生。古い台より横幅が3センチ広いためドア(当院は使いやすいように引き戸にしている)を通らないことがわかった。本来は業者があらかじめ調べておくべきなのだろうが気付かなかったのである。仕方がないので当院の内装をしてくれた業者の人に連絡、たまたま近くにいてすぐに来てくれて引き戸をバラして台が通るようにしてくれたので事なきを得た。業者の人が神様に見えた。
木曜日の午後はそれでなくても忙しいのに、こんなことで予測以上の時間をとられるのは困る。歯科にも緊急予約しなければならず(歯が痛いのである)、夜は尺八の練習会がある。結局予定を一つ取りやめて一日を終えた。
今日から新しい台、使い心地はなかなかよさそうである。