日付別記事一覧 2012年10月20日

健康診断に替わる制度を!

平成24年10月20日(土)
職場などの健康診断で婦人科の異常(?)を指摘されて来院される人がおられる。これらの人たちで本当に問題のある人は少ない。これは無理もないことで、検診医は異常を見落としてあとで問題になってはいけないので、必要以上にささいなことでも異常を指摘する。もし、普通に保険証を出して診察に来られた人であれば、異常があればその場で検査・治療ができるし、そうでなければ経過を見て何か不都合なことがあれば来院するようお話ししてそれで終わるので、患者さんも無駄な受診をしなくてすむ。
今から10年前に厚労省の研究班が「健康診断の項目の大半が無意味である」との結論を出しているが、職場検診・自治体の検診はあいかわらず盛んである。むしろ新聞などでキャンペーンをやって検診を増やそうとしている。これは医療経済のパラダイムからは当然のことで、経済が縮小するようにはならないものだ。そこで、実質もよくなり経済も変わらない方法として次のように法律を改正したらどうだろう。企業の検診は中止するが、その費用を社員の医療機関の受診に充てる。もちろん受診理由がある場合のみであるが。
このようにすればすべてが良くなり、私自身のイライラも解消されると思われる。