月別記事一覧 2012年10月

男性不妊の最近の話題

平成24年10月26日(木)
いぐち腎泌尿器クリニックの井口裕樹先生の上記表題の講演会があった。男性不妊の治療を行っている専門医は少ないので、貴重な話が聞けて興味深いことであった。内容はおおむね理解していたことであったが、実際に男性の精巣から精子を取り出す手術の手技の話など面白い話題がたくさんあった。
不妊の男性にはED(勃起不全)が多いというのはうなずける話で、その対策としてバイアグラなどの薬の詳しい説明があったが、その話になると会場の多くの医師たちの目が輝いたように見えたのは気のせいか。EDの原因は多くの場合が心因的なものだそうである。もともと性的に活発でない男性が、うまく勃起せずセックスできなかった場合いっそうひどくなるという。そういう場合にこれらの薬が有効であるが、それなしにはできなくなる男性が多いらしい。まことに男性は繊細であると思ったが、それに関連してタイミング法という排卵日に合わせてセックスをするよう指導するのは、男性にとっては難しいのではないかと思っていたが、井口氏もそのように話しておられた。アメリカではタイミング法はもうやっていなくて、2日ごとにセックスするよう指導しているそうである。その方が妊娠率が上がるという。私はかねてより3日ごとにするよう指導してきたが、実際、性的に活発でない男性にはそれでも難しいのではないかと危惧しているところである。

健康診断に替わる制度を!

平成24年10月20日(土)
職場などの健康診断で婦人科の異常(?)を指摘されて来院される人がおられる。これらの人たちで本当に問題のある人は少ない。これは無理もないことで、検診医は異常を見落としてあとで問題になってはいけないので、必要以上にささいなことでも異常を指摘する。もし、普通に保険証を出して診察に来られた人であれば、異常があればその場で検査・治療ができるし、そうでなければ経過を見て何か不都合なことがあれば来院するようお話ししてそれで終わるので、患者さんも無駄な受診をしなくてすむ。
今から10年前に厚労省の研究班が「健康診断の項目の大半が無意味である」との結論を出しているが、職場検診・自治体の検診はあいかわらず盛んである。むしろ新聞などでキャンペーンをやって検診を増やそうとしている。これは医療経済のパラダイムからは当然のことで、経済が縮小するようにはならないものだ。そこで、実質もよくなり経済も変わらない方法として次のように法律を改正したらどうだろう。企業の検診は中止するが、その費用を社員の医療機関の受診に充てる。もちろん受診理由がある場合のみであるが。
このようにすればすべてが良くなり、私自身のイライラも解消されると思われる。

趣味の継続

平成24年10月13日(土)
趣味というか好みは急にあらわれるものでも無理につくられるものでもない。というのは「定年になったら何か趣味を持ちましょう」などの文言を目にするが、60年間無関心であったことが急に趣味にできるはずがない。やはり小さい頃から興味があり、ある程度でき、やっていて飽きないことが趣味と言えるのではなかろうか。だから興味を感じるものがなければ何もしない方がいい。
自分の場合、小さい頃からの興味の対象は音楽とゲームと体を動かすことだった。ゲームについては囲碁将棋マージャンは一通りやった。今は雑誌やテレビの対局を見るぐらいでやってないが、プロの棋譜を見るのは楽しいのでヒマがあれば見ている。体を動かすことは好きで中学高校6年間軟式テニスをしていたが、今は硬式テニスをスポーツクラブでやるぐらい。それもゴルフを再開しようなどと不埒なことを考えた罰があたって腰痛が再発し現在中止、そのかわりできるだけ散歩するようにしている。音楽は小学校時代のリコーダーに始まり、鼓笛隊の小太鼓、中学時代にはギター、高校時代には作曲とギター、大学時代には男声合唱と順調に遊んできた。今は10年前から始めた尺八に凝っている。これは歳を取ってもできそうなのがありがたい。

広島で食べられるおいしいもの

平成24年10月6日(土)
広島県医師協だよりに西区で内科を開業されているO先生(直接の面識はない)が、上記の題で2回にわたって記事を掲載しておられるがなかなか濃い内容なので紹介してみたい。O先生は毎日いかに楽しく暮らすかを第一目標におき、実践しておられるようで、特に食と酒はまさに命がけで追及しているように見受けられる。広島はもとより東京・大阪に足をのばし、フランスにも毎年訪れて三ツ星レストランなどに行かれるそうである。
私自身は広島のそれもごく狭い範囲しか知らないけれど、O先生のお勧めの広島の店なら少しは知っていて、好みが重なっていると思った次第である。
広島一おしゃれな焼き鳥屋として「BACARO DUE(アロマグリル)」を、天ぷらでは「荒谷」「天甲」、鮨では「吉鮨」「とくみ鮨」「なかもと」、そばは高橋名人の弟子の店「はっぴ」を薦めておられるが、そのとおりであると思う。ただ「吉鮨」は値段が高すぎるので行かない。他にも好みの店はあるが、あまり知られてしまうとかえって行きづらくなるのでこのぐらいにしておく。