月別記事一覧 2009年7月

中国の核実験

平成21年7月31日(金)
今朝の産経新聞の記事によると、米国で最も人気の高い科学雑誌「サイエンティフィック・アメリカン」に、中国が過去40年にわたって今話題になっているウイグル自治区でおこなってきた四十数回の核実験による放射能汚染のために19万4千人が死亡し、120万人が白血病などを病んでいるという記載があったとのことである。
この科学雑誌は米国だけでなく国際評価が高く、今回のシルクロードの核汚染の記事はそれを否定してきた中国にとっても厳しい詰問となるそうである。
この記事の真偽のほどはいずれわかるだろうが、問題はこういう事実を産経新聞以外は載せないことである。以前より中国に対しての記事は「日中友好」一色であった。中国の悪い部分は一切言わず、ひたすら「仲良くしてください、日本が悪うございました」としか言わなかった。本当の「友好」とは事実を見つめ、相手が間違ったことをしていると思ったらそのことをきちんと伝えて一緒に解決を図ろうとすることである。
NHKも長年の「シルクロード」の取材で実情を知っているはずなのに、一切知らぬ存ぜぬである。「シルクロード」の放送は、ブームを巻き起こしそのために汚染された地域へ日本人の旅行者が大勢訪れている。一般の人は新聞やテレビでしかわからないのだから、報道の仕事をしているのなら事実を伝えねばならない。産経新聞だけが一貫して事実は事実だと伝えている。中国の核実験と覇権主義を報道しないマスコミが、北朝鮮の核実験をことさらに非難するのはダブルスタンダードである。それとも中国は別だというのだろうか。

食事をおいしくするアルコール

平成21年7月24日(金)
晩酌のあと締めにウイスキーを飲むと酔いがいっそうまわって、大いびきをかいてしまうようだ。先日もかなりひどかったようで、仮住まいのマンションの隣室にまで聞こえたのではないかと心配である。アルコールに弱いくせに好きで、ついつい過ごしてしまうのだ。困ったものである。外で飲む時は時間をかけて飲むので、結構飲んでもなんとかだいじょうぶだが家では短時間に飲んでしまうので酔いが廻るのも早いようだ。
食事の初めにビールを少し飲むのは、食欲が増して料理がおいしく食べられる。特に暑い日や汗をかいた時の一杯のビールは実においしく、幸せを感じるのである。さらに、いちばん好きなそば屋「はっぴ」のつまみがあれば言うことはない。この店は、そばのうまさはもちろん、つまみもじつに安定しておいしい。惜しむらくは店の場所が己斐駅の近くにあるので、クリニックからも自宅からも遠いことである。もっと近くにあれば通い詰めるようになると思われる。これを書いていたらまた行きたくなった。

平均寿命世界一

平成21年7月16日(木)
わが国の女性の平均寿命は86歳で、今年も世界で第一位だったそうだ。男性は残念ながら第四位である。昭和20年代の平均寿命は50数歳だったことを思えば、30年も延びたことになる。
わずか半世紀で急に30も時間が使えるようになったからといっても、手放しで喜べるわけではないようだ。年をとればそれだけできることが限られてくるし、故障個所も増えてくる。若い時のように、健康で元気なまま30年延びたのなら幸せなことだろうが、そうではない。かつては一生懸命仕事をして子供を一人前に育て、それほど間もないうちに亡くなるのが普通であったから、惜しまれつつ世を去るという言葉がぴったりだった。
今は寿命の延びた30年をどう過ごすかを考えなければならない。いい知恵があるわけもなく「生きがい」などという、昔ならわざわざ考えなくてもすんだ言葉が切実な問題になっている。おまけに、要介護の状態にでもなったら、人に迷惑をかけまくりになる。そしてそのことをすまないと思ってもどうしようもないのである。

日本語はすばらしい

平成21年7月8日(水)
大学教授で思想家の内田樹氏が新潮45に、「日本語は学術論文であれ法律の文であれ、英語やフランス語を使わずに的確に表現できる多様さと高い質を持った稀有な言葉だ」と書いている。
たしかに日本語は、主に漢字の単語と、ひらがなで表す助詞を使った地の文から成っていて、かつては中国からとりいれた漢文を見事に日本語に翻訳して使いこなしていた。現代では英語がその立場に置き換えられたが、英語と漢文は語順がほぼ同じなので、日本語の地の文はそのままで単語を漢語から英語に置き換えればいいのでスムーズに取り入れられたのである。
そのおかげで、江戸時代末期に黒船や欧州の国々がやってきても、言葉を守ることができたのだという。言葉を継続させることは歴史を継続させることで、故山本夏彦翁が看破していた「日本とは日本語のことである」は至言だと思う。

久しぶりの引っ越し

平成21年7月1日(水)
家のリフォームのためにプチ引っ越しをすることになった。気が重いことである。広島に落ちつくまでに大学の医局の命令で、中四国のいくつもの病院に赴任させられさんざん引っ越しをしたが、最後に引っ越しをしたのは開業する直前だったから12年以上前になる。
若い頃は元気もいいし引っ越しはそれほど負担に感じなかったが、今回はリフォームのためなので必要なものだけ持って、近くのマンションに3か月だけの予定であるが実にイヤである。いちばん気になるのが愛犬「まろ」のこと。玄関につないでいるので、リフォームの間もそのままつないでおいて、朝晩散歩に連れて行く計画にしているが工事中に職人さんたちとうまくやっていってくれるだろうか大いに心配なのである。
「まろ」は最近食欲がなく、ドッグフードはほとんど食べないし好物の納豆やソーセージもしぶしぶ食べているようである。毎年夏になると食欲が落ちるので今年もそうなのかとは思うが、これから家に自分たちがいなくなり、見知らぬ職人さんたちが出入りするようになったらストレスで血を吐きはしないかと思う。リフォームで住みやすくなる喜びよりも、こっちの方が心配である。