平成20年1月28日(月)
急に冷え込んできた。午後からは氷雨になっている。こんな日は患者さんの出足も鈍るだろうと思っていたら、案の定である。でもそのぶん、しっかり医会の仕事ができた。
健康診断にしても、人間ドックにしても、みんな健康を保証するためのものである。問題は本当に保証ができるのかということだ。残念ながら保証できるというデータはないようで、できるかもしれないという希望的観測のもとに行われているのが現実である。にもかかわらずもっと詳しく検査しようという動きもある。人も含め生物はすべて寿命があり、それを変えることはできないのだからむだなことにお金を使わず、実際に苦しんでいる人を治療することと、介護の必要な人ににお金をかければいいのにと思うのは私だけだろうか。
月別記事一覧 2008年1月
午後からは氷雨
産科医の危機
平成20年1月21日(月)
東京都は公立病院の産科のドクターの給料を年間300万円上げることにしたそうである。今のままではだれも産科医にならず、安全にお産ができなくなることに危機感を持ったためである。まことに泥縄政策で、今からではもう遅すぎるのではなかろうか。
私の場合は、10年前開業するにあたってお産をしないことを選択したのは、20年以上前からまさに現在の産科医のおかれた状況を体で受けとめていて、10年前にはこのまま産科医を続けると遠からぬうちに体をこわすだろうと本能的に感じたことが大きい。
私は大学の医局から、30歳の時に年間480のお産のある僻地の公立病院に赴任を命ぜられた。産婦人科の医師は私一人だけである。しかも小児科はなかった。一番近い県立病院は車で1時間の距離にある。赴任した最初の日曜日に、陣痛で入院していた患者さんの胎児の心拍数が下がってきたため、緊急帝王切開を行った。何しろまだ院内の状況がよくわからないため、自分で麻酔をかけ、たまたま病院に居合わせた耳鼻科のドクターに立ち会ってもらって赤ちゃんを取り上げた。幸い赤ちゃんは無事で事なきを得たが、羊水はかなり混濁しておりもう少しタイミングが遅かったらと思うとぞっとしたものである。
初めからストレスフルな状態であったが、夜は遠慮なく起こされ、昼は忙しくよく体がもったと思う。年間480のお産がある病院の産婦人科医師の数は、今なら4人が適正だといわれている。それをたった一人でよくやったものだと思う。当時は現在のように、うまくいかなかったらすぐ結果責任を追及される時代ではなかったからよかった。だからのびのびと自分の信じる医療ができた。そしてその方が、結果的に患者さんのためになったのである。
歯が欠けた
平成20年1月15日(火)
昨日硬いミント飴を噛んだら、歯が欠けた。ご丁寧にも飴ごとバリバリ噛んで全部飲み込んでしまってから気づいた。あとで、歯科で使うようなデンタルミラー?で見ると、小臼歯の内側の一部が見事に欠けている。祝日なので放置するしかなく、本日夕方、当院の階下にあるデンタルクリニックを受診。虫歯になっていたためと判明、治療してもらう。実は老化によるものかと、ちょっとがっくりきていたが少し安心する。
それにしても硬い飴ぐらいで歯が欠けるとは情けない限りである。歯、目、○○、というぐらいで老化は歯から来るというが、いやなものである。でもこればかりはどうしようもないので、あまり気にしないようにするしかないか。
二日酔い
平成20年1月9日(水)
二日続けて新年会があり、二日酔い気味で、朝はボーっとしていた。
昨年の12月から今年にかけて、患者さんが少ない。ここ数年で一番少ないのではないだろうか。いつもと同じように診療しているし、スタッフの雰囲気もいいのに不思議である。今までと変わったことといえば、近所にとなりの地区から不妊専門のクリニックが移転してきたことである。でも診療内容が異なるのでバッティングはしないとは思うが、もしそれが原因ならどうしようもないので静観しているところである。
謹賀新年(平成20年)
平成20年1月4日(金)
新年おめでとうございます。
今日から診療開始である。正月休みは産婦人科医会の年会報をまとめなければならず、結構クリニックにこもって仕事をしていたので、あまり休んだ気がしない。昨年も同じことをしたのだが、初めてにしてはスムーズにできたので、今年も大丈夫だろうと油断していたのである。もっと早くから原稿依頼その他しておくべきであった。愕然として焦りまくっているが、原稿を頼まれる先生方も迷惑なことであろう。大いに反省している。やはり慣れないデスクワークは、鉢巻を締めてかからないとダメである。
今年は反省から始まってしまった。デスクワークに比べて自分にとっては診療の方がはるかに楽である。かつて赤ちゃんをとりあげていた頃は、お産の進行の急変に対してもかってに体が動いてすばやく対処でき、天職だと思っていたぐらいである。今はお産はしていないが、当院を受診した人には、受診してよかった、と思ってもらえるようにしていきたい。