日付別記事一覧 2006年3月31日

婦人科で対処するうつ病

平成18年3月31日(金)
昨日は婦人科で対処する女性のうつ病について島根大学の教授の講演があった。うつ病とまではいかなくてもそれに近い状態の人は多く、婦人科の患者さんの中 には気持ちの落ち込みやうつが原因で身体症状の出ている人も多々みられる。昔から「病は気から」というが、実際それは真実である。ある調査によればプラセボー(偽薬)でも30%の人が効いたと感じたそうである。だからただの粉でも強く効くと思って飲めば30%の人には効いた気がするのである。
当院にもストレスや気分の落ち込みが強い患者さんは多く、うつ病が原因と思われる身体症状がある場合は早めに精神科を紹介するようにしている。今回の話を 聞いて思ったのは、うつ病を見分ける診断基準は大切だが、やはり見分ける医師のセンス(勘)が最も大切だということである。講演された教授も話を聞いた感 じではそのセンスがあり、そういう医師のところには自然にそのような患者さんが集まるのもうなずける。