日付別記事一覧 2005年5月24日

過剰な検査は患者さんの負担になる

平成17年5月24日(火)
患者さんから「これこれの検査をしなくていいのですか、母親が検査してもらわなくていいのかと言っています」と言われることがある。たいていはまだ信頼関係がしっかりとできてない時にこのような質問を受けることが多い。
こういう時はいつもどのように説明しようかと思うのであるが、検査の中には①絶対に必要な検査、②しておいた方が良い検査、③参考どまりの検査、④保険上は認められているがなくても診断できる検査、があり、①の検査は患者さんを説得してでも行う、②は「~しておいた方が良いですよ」と言ってできるだけ行うようにするが患者さんが拒否すれば無理には行わない、③④は原則として行わないことをお話する。そして問題はこの二つなのだ。これら③④は患者さんの経済的身体的負担がふえるわりに有用性が少なく、患者さんに不利益になる(医院には利益になる)と思うのでしたくないのだ。
でも一般的には行われている検査なので、患者さんがどこかで聞いてきたり、本で読んだりして「これこれの検査をしたほうが良いと聞いたのですが」と言われて真意を説明するのだが、わかってもらえないこともある。かえって不信感を持つ人もおられるかもしれない。そういう場合はめんどうなので求められるとおりに検査しようと思うこともあるが、やはり性分なので説得しようとしてしまう。十分信頼感関係ができている場合は、検査をしないのは③か④だからだとわかってくれているので問題ないが、そうでない場合は結構大変なのである。
実は治療についても全く同じことがあるのだが、それはまたの機会に。