平成17年3月18日(金)
外科主催の乳がんのオープンカンファレンスに出席してみた。最近マンモグラフィーを撮るように厚労省がさかんに言っているので、検査法の精度が良くなったのかなど知りたかったからである。実際のところは某新聞の乳がんキャンペーン記事にあおられた厚労省が、対策を立てていることを示すためもあってマンモグラフィーが必要だと言い出したらしい。確かにマンモグラフィーは役に立つ検査法には違いないが以前からある検査法であり、急に有用性が増したわけではなくマイナス面もある。
乳がんの専門家の意見では、昔から行われている視触診法は熟練した医師が行えば見逃すことは少なく有用とのことである。なによりこの方法は検査するための 機械が必要ないからコストがかからない上に、マンモグラフィーのように患者さんが放射線を被爆しなくてすむ。ならば視触診だけでよいのかというと、実際には見逃しもあるために超音波検査やマンモグラフィーも必要なのである。ただし異常を感じた時にすればいいので、私はいつも自己検診法を教えて「乳房の管理 は自己責任ですよ」ということにしている。自己検診でいつもと違うと思ったら受診するようにすれば、むだなコストも省けるし早く見つかるようになる。厚労省も同じ予算を使うなら、自己検診を新聞テレビなどで広めたらどうだろう。その方が本当の意味で効果があり女性のためになると思うのだが。