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児玉清氏と逸見正孝氏

平成23年5月20日(金)
パネルクイズ25の司会でおなじみの児玉清氏が亡くなった。一視聴者としてご冥福をお祈り申し上げる。
テレビや新聞の報道によると、昨年12月頃胃の不調があったが、胃カメラなどが嫌いで病院へ行かず今年の3月に胃がんの末期とわかり入院していたが、先日安らかに亡くなられたという。治療は抗がん剤を投与しかけたが副作用が強くて中止し、亡くなられる4日前まで普通に寝起きされていたそうである。
昔からこれらの死に至る病は「老衰」と言われることが多かったが、現代は検査法が充実してきたので正しい病名がわかるようになった。そして手術や抗がん剤の投与など徹底的に治療されるようになった。それでも亡くなる時は何をしてもだめなのである。その場合は病の苦しさに加えて、治療による痛みや苦しみが加わる。患者さんは治療が役に立つと思うからその苦しみに耐えて治療を受けるのである。
治らないのなら、痛みや苦しさをできるだけ緩和するようにして、やすらかに逝かせてあげるのが医療者の務めではなかろうか。そして治るか治らないかはベテランの医療者ならほぼわかるはずである。
かつてアナウンサーの逸見政孝氏が同じ胃がんで亡くなられた時の気の毒さに対しては、医療者は心底反省すべきである。入院前日まで仕事をされていたが、入院・手術・抗がん剤で苦しんだ末に一度も退院することなく亡くなられた。入院中「こんなに痛い思いをしたことは生まれて初めてだ」と言われていたそうである。

五月晴れ

平成23年5月13日(金)
久しぶりの長雨の後、一転して今日はまさに五月晴れ、気持ちのいい天気だ。人の気持ちなんてちょっとしたことで変わるが、やはり天気は大きいと思う。
北陸から山陰にかけての裏日本(失礼な言い方だと思うが)は天気の日が少ないというが、瀬戸内地方は晴れの日が多いのはありがたいことである。ただ自分は日本一晴天の日が多いという岡山で育ったので、広島に来た当初は結構曇った日が多いと感じていた。でも20年も住めばこれが当たり前で、ありがたいことだと思っている。
昔からお天道様に手を合わせて拝むという風習があったが、歳を重ねるにつれそれが当たり前のことだと思うようになった。お天道様というか何か大いなるものに対する感謝の気持ちである。

連休

平成23年5月7日(土)
当院は暦通りなので連休は3,4,5日だけだった。勤務医だった頃は、連休がゆっくり休める貴重な時だったが今は、特に予定がなければ連休が欲しいとは思わない。
今回は、一日は鳴門の大塚国際美術館、一日は孫を連れて備北丘陵公園、一日は能美島で釣りと野菜作りを趣味にしている人のところへ行ってメバルや野菜をご馳走になった。釣りを趣味にしている人がつくづく羨ましかったが、今から始めるのは難しそうだ。でも釣りに加えて晴耕雨読は魅力的ではある。弟子にしてもらおうかと思ったことであった。

自粛と社交

4月30日(土)
大型連休が始まったが、当院は暦通り。日曜・祝日以外は開院している。このような混雑が予想される時には移動が大変である。予定を決めず、臨機応変に動くつもりである。
英国ではウイリアム王子とケイトさんの結婚式が行われ、世界中で20億人が中継を見ていたそうである。わが国からは皇太子ご夫妻が招かれていたそうであるが、東北大震災のために自粛したとか。ウイリアム王子はわが国の震災に心強いお言葉を発せられたいわば数少ない味方である。婚礼には出席するのが、礼に適うあたりまえのことであろう。このような社交はわが国の国益にとってもきわめて重要なことである。自粛を決めた責任はすべて現政府にある。現政府はいったいどこまでわが国を貶めればすむのか。民主党・管政権よ1日も早く解散総選挙をして民意を問え。

桂枝雀の医者噺

平成23年4月25日(月)
今は亡き桂枝雀は、「夏の医者」「ちしゃ医者」など医者もの落語の「まくら」で権威ぶった医者や上から目線の医者、「どこが悪いの?診てやろう」などが大嫌いで、病気になった者の損だといつも言っていた。かつて医師免許のない時代には、誰でも医者ができたそうで、色々やってみたがどれもうまくいかなくて「それなら医者でもやってみるか」という「でも医者」、「やぶ医者」、「葛根湯医者」、「手遅れ医者」などがいたという。
「やぶ医者」というのは、平生は流行っていないが「風邪」が蔓延すると人気の医者は引っ張りだこなので診てもらえず、仕方なく人気のない医者でも人が診てもらいに来る、「風邪(風)で動くからやぶ」という説が有力だそうである。「葛根湯医者」、葛の根を煎じて飲むと、発汗作用があり熱が下がるので使われていた葛根湯は、手軽に使えるのでどんな病気にでもこれを処方する医者がいたところから来ているそうだ。
また「なんでもっと早く連れてこないのだ、手遅れじゃ」という言い訳を面白おかしく非難しているが、なるほど一理あるのでアハハと笑えて面白い。桂枝雀はまことに得難い、正統派の落語家だったと思うのである。

尺八の演奏

平成23年4月16日(土)
桜も満開を迎えて、もう散り始めているようだ。まことにいさぎよいことで、われわれの心の琴線に触れるから皆桜を愛でるのだろう。日ごとに暖かくなっていく。
先日、尺八の師匠がゲスト出演される「シャンソン・カンツォーネ・ポップスの夕べ」に行ってみた。熟年の女性たちと熟熟年の男性のグループで、なかなか良かった。師匠は2曲の伴奏と、2曲ソロで演奏されたが、じつにしみじみといい演奏であった。やはり尺八は世界に通用する楽器だと思った次第である。私自身はなかなかうまく吹けないのがくやしいけれど…

腫瘍マーカー

平成23年4月9日(土)
健康診断(ドック)に「腫瘍マーカー検診」という項目がある。かつて結構流行っていたが最近ではすたれていたのかと思っていたら、オプションで行われているらしい。異常値が出たということで心配して来られた患者さんが複数おられた。もちろん婦人科的にはなんの異常もみられなかった。
これらの検査を健康診断に使うのはいいこととは思わない。むしろ異常値が出て心配する人が増えるだけである。正常値とは、100人の正常な人の検査の値のうち、95%の人が入っている範囲をいう。だから正常な人でも5%は異常とみなされるのである。
腫瘍マーカーは実際に発症して治療を受け、その後のフォローには有用な場合もあるが、健康診断ではいたずらに不安を持つ人をつくるだけである。医師自らが本当に有用と思ってやっているのだろうか。はなはだ疑問である。

夕食

平成23年4月2日(土)
桜の開花も始まり、そろそろ花見のシーズンになろうとしている。毎年、この季節になればうきうきして全国的に花見酒としゃれこむ人が多い。今年は大震災の影響があまりにも大きく、被災された人たちのことを思うと単純に喜べない。今回の震災もたまたま自分たちの地方に起こらなかっただけで、いつ災害に遭うかわからないのである。
他県で学んでいる息子が春休みで帰広し、嫁いでいる娘たちと孫、全員がそろった夕食は久しぶりであった。気持ちよく酔ったが、こういう機会もあと何回あるかわからない。何が起きるかわからないのが人生である。やはり、今この時を大切にしていくしかないと思ったことである。

七変化

平成23年3月26日(土)
嵐山光三郎によれば、女は7年毎に変貌するそうである。どれほどかわいい娘さんでも、結婚して7年たつとおばさんになる。14年たつと妖怪となり、21年たつと鬼婆になり、28年で超獣となって、それ以上たつと手のつけられない神様となり、これをカミさんという、とある。
うまいことを言うものである。比べて男性は残念ながらいつまでたっても変身できそうにない。初めは強くてたくましそうに見えても、歳をとるにつれて衰えて行く。枝雀の落語を聞いても男は向う意気だけは強いけれど、いつもカミさんにやられっぱなしである。確かに神様になったカミさんに逆らえるはずがないのである。

東日本大震災

平成23年3月17日(木)
3月11日に起きた大地震はその規模から歴史に残ることだろう。続いて襲ってきた津波のすごさにはただ驚くばかりである。被災地の方々の心労はいかばかりであろうか。
それにしても政府の対応の稚拙さには驚きを通り越して怒りを覚える。原発の重大な状態に対しても、後手にしかまわらず、責任を全部電力会社に押し付けており、政府主導で対処することにしたのはずいぶん後になってからであった。以前トヨタがアメリカでバッシングを受けた時も全く助けようとしなかったが今回は深刻さが違う。民主党、管政権はいったい何をしたいのだろう。今この未曽有の国難には、あらゆる知恵と力を結集して対処しないとそれこそ国が滅びる。政権を維持するためだけの政権なぞいらない。
今われわれができることは、義捐金を送ることだと思う。救援などはプロに任せるべきで、後方支援として求められたことをすればよい。今こそ全国民が力を合わせて乗り越えなければならない。