カテゴリー 日々是好日

二日酔い

平成17年5月2日(月)
昨日の雨から一転して初夏を思わせる日差しの一日であった。田舎の父親によれば今年は筍はあまりよくないとのこと。でも昨日の雨で「雨後の筍」のごとく生えてくるのではないか。
土曜日は飲みだったのでつい飲み過ぎてしまい、二日酔いで昼頃まで気分が悪かった。したがって日曜は休肝日となった。アルコールは弱いくせに好きなのでつい飲んでしまうのである。困ったものだ。でもおいしく飲めるうちが花である。無理せず長く楽しみたいものである。

腰痛は治りにくい

平成17年4月19日(火)
腰痛に悩まされて10年経つが、一旦痛めたところは治らないようである。普段はなんともないが、きつめの運動をしたり腰に負担がかかるような動作をすると、てきめんに翌日から腰痛がおきる。整形外科のドクターによれば、腰痛の原因は二本足歩行であり、他の動物のように四足歩行なら腰痛はないという。その通りだろうが人間がいまさら四足歩行に戻れるわけもない。なんとかだましながら凌いでいくしかない。
元来体力には自信があったのだが、腰痛がおきた頃から体力の衰えを感じるようになった。一番強く感じたのは、深夜お産で起こされることがつらくなったということだった。それまでも夜起こされるのはいやだったが、つらいとは思わなかった。産科医だからあたりまえだと思っていたが、つらいと思うようになったのである。このことは後に開業する伏線になったかもしれない。人間は年を取れば体力が衰えてくるのは仕方がない。あまり無理をせずやっていくしかないだろ う。

M先生の訃報

平成17年4月7日(木)
会うは別れの始まりというが、恩師の突然の訃報を受け愕然とした。私が研修医の時にあるべき医師の姿をその日々の姿勢で教えてくださったM先生である。わずか1年間であったがいろいろ教えていただいたし、ご迷惑もおかけした。M先生を慕う教え子は多く、一度でもその下で働いた人は、医師看護婦を問わず皆敬愛するようになる。それは医師としての技術のすばらしさに加えて先生の愛情に満ちた懐の深い人間性の故であろうか。先生の赴任15周年のお祝いの会には先生を慕う多数の医師、看護婦さんが集まってお祝いをした。私はその頃は小豆島の病院にいたが、大学から留守番の医師を頼んで参加した。皆心から喜んで先生のもとへ集まったのである。
今は心からご冥福をお祈りするばかりである。

うららかな春の一日

平成17年3月31日(木)
早いもので今日で3月も終わりである。以前にも書いたが、月日の経つのが本当に早い。もっとゆっくりさせてくれと言っても容赦なく過ぎ去っていく。青春期に漢詩が好きで、その硬質の語り口を味わって喜んでいたが、あっという間に年を取るというような詩も多かった。その頃はあまり実感はなかったが今になってみると全くその通りと思うのである。こういう感覚は昔の中国の詩人も同じようなので、洋の東西を問わず人間の普遍的なものなのかもしれない。
今日は本当にうららかな春の一日であった。

風邪?

平成17年3月23日(水)
昨日今日と二日続けて雨である。「春雨じゃ、ぬれて行こう」というせりふを聞いたことがあるが、少し肌寒いだけですっかり春の気候になった。今までの経験からもう一度だけ寒い日があり、あとは暖かい春になると思う。こういう時がかえって風邪をひきやすいので注意が必要である。当院の看護婦さんも風邪をひいてしまった。私も気のせいか喉の奥がムズムズするがここで踏みとどまって頑張らねば。
思い起こせば開業して最初の冬にインフルエンザにかかってしまった。あの時はまず看護婦さんがかかって、私がかかりカミさんがかかった。アレルギーがある ため解熱剤が使えず、ひたすらアイスノンで冷やしながら凌いだ。これに懲りてその後は毎年ワクチンを接種するようにしているが、どの程度有効なのかわからない。風邪を防ぐにはしっかり栄養をとってゆっくり休むことが肝要かと思う。

運動不足

平成17年3月15日(火)
先日久しぶりにテニスをしたら風が強かったこともあり、足がついていかず足がもつれて転んでしまった。とっさに柔道の受身をしたので怪我はなかったが実にカッコ悪かった。日頃の運動不足と体重増加と年のせいだろうが、大いに反省した。年をとることはどうにもならないが、前の二つは努力次第でコントロールできるはずである。怠惰と飽食のつけがまわってきたようである。
ここ数日はまた寒さがぶり返してきた。コートが必要になってしまったが、コートが必要なのはこれが最後になってほしいと思う。

冷や汗三斗

平成17年2月15日(火)
思い出すと冷や汗三斗のようなことはだれにでもあると思う。たとえばその分野の権威の人に、それと知らずに自分の聞きかじったその分野の知識を披露するような。たとえばその時は何かをしてもらってもあまり感謝の気持ちを感じなかったのが、ずっと後になって人生経験を積んではじめてそのことは思いやりのあるすごいことであったことがわかったこととか。私の場合は結構たくさんあり、たまに思い出すと時間を戻して訂正したくなる。そしてその度に自分はなんてつま らない人間だろうと思うのである。自分がその立場に立たなければわからないことはいっぱいあるが、本能的にそれがわかる人はちゃんとした行いができるのだ。
これからは後悔するようにはしたくないと思っているが、どうせ何年かたってみるとまたしまったと思っているにちがいない。これはセンスの問題であるか。

「如月」という言葉の美しさ

平成17年2月1日(火)
久しぶりの大雪である。日本列島に寒波が押し寄せているようだ。駐車場の車が雪をかぶり前面が凍っていたので水をかけて溶かして前が見えるようにしたが、 このように凍ったのはこの冬初めてのことだった。昼間もずっと雪が舞っており「タクシーに乗っていたら追突されて腰を打ったので診て欲しい」という妊婦さんが来院された。妊娠には問題なかったのでよかったが、こういう日は道路が滑るので実に危険である。
今日から月が替わって二月である。二月は如月(きさらぎ)ともいうが、一年のうちで最も寒いので着物を重ねて着るという意味の衣更着(きぬさらぎ)から起 こったという説と、木や草の芽がはり出す月という意味の木草発月(きくさはりつき)が変化したとする説があるが、いずれにしても風情のある呼び方である。実際最も寒い季節なので、衣更着の説の方を支持したくなる。英語でも二月のことをFebruaryというが一、二と数で呼ぶよりもだんぜんいい。日本の場合は四季に一致して起こったそれぞれの月の呼び方は旧暦のものであり、太陽暦とは約一ヶ月ずれているために実際の季節と異なる時期があるのでやこしい。節分(2月3日)の翌日が立春であるが、旧暦では元旦前後に立春があったという。旧暦の元旦は今の2月の初め頃に相当するから季節としては今の節分に一致する。
いずれにしても歴史に由来した呼び方や言葉はこれからも残るだろうし、残って欲しいと思う。なによりもこれらの言葉は美しいから。

運動不足解消?

平成17年1月25日(火)
ここのところあまり体を動かしてないので、運動したいとの欲求が起こっている。勤務医の頃は、病院内の階段を走って上がり降りしたり結構動いていたが、ク リニック内では動く範囲は限られているし走らなければならないようなことは、まずない。したがってどうしても運動不足になる。この運動不足の解消のために、1~2年前までは、ウォーキングと称して結構歩くようにしていたのだが、それもここしばらくはやっていない。ウイークデイは特に運動する時間がないので、頑張って歩くようにしようかと考えている。自分の体重がピークを迎えているので、妊婦さんに「体重増えすぎですよ」などとは言いにくいのである。

尺八のCD

平成17年1月22日(土)
最近は暇があると尺八のCDをかけるようにしているが、いい演奏を聴いているとじつに心がなごむ。学生時代に男声合唱にはまったとき以来の新しい体験である。どの分野の音楽でもそうだろうが、いいものは実にいい。何回聞いてもあきない。なにしろ30年前に録音された合唱曲をいまだに時々聞いては、しみじみ いいなあと思っているのだから。
衣食足りて礼節を知ると言うが、音楽は余裕のあるときも苦しいときも同様に人を豊かにするゆえにすばらしい。どちらかというと、苦しい時やつらい体験をしている人々の中からいい音楽が生まれる傾向があるように思う。そして苦しいときの方が音楽も心にしみ込むような気がする。
ここのところ暖かいと思っていたら、大寒を過ぎたあたりから文字通り寒くなった。やはり暦は正しいと改めて思った。