平成17年12月27日(火)
早いもので今年もあと4日になった。当院の診療は明日(28日)までで、29日から3日まで正月休みである。
今年の当初に掲げた目標は、情報公開を一層進めることと患者さんのニーズに合わせたきめ細かな診療をすることであった。年頭の目標などすぐに忘れてしまう ものだが、診療日誌に書いているので見返してみてそうだったかと振り返ったところである。まあどちらもなんとか達成できたのではなかろうか。
世の中は建設業界の不正などさまざまなことが明るみに出たが、どの分野であれ自分で納得できることをまじめにやっていくことがすべてだろうと思う。それぞれが自分のおかれた立場で精一杯誠実にやる以外にいい方法はないし、各人がそうすれば日本という国は決して衰退することはないだろう。日本には品格を大切にする伝統と文化がある。さらに勤勉なDNAもあると思う。これらがある限りまだまだ大丈夫だと思うし、大丈夫だと思いたい。
ともあれ今年一年お付き合いありがとうございました。
カテゴリー 日々是好日
今年もあと4日
忙しい一日
平成17年12月24日(土)
今日はクリスマスイブで三連休の中日(なかび)であるが、当院はいつもと同じ診療日。流産手術や処置もあり朝から忙しい一日だった。
このところ全国的に大雪で、気象庁は今年の冬は暖冬になるという予報を厳冬に変えたのはおかしかった。桂枝雀の落語に「雨乞い源兵衛」という話があるが、マクラに「天気は何億年も前から存在している一方、わずかの歴史しかない人間が不遜にも予測できるはずがない」という真に笑える話があったがなるほど天才はうまいことを言うものだと感心した。今年もあとわずかである。何事もなく過ぎて欲しいと思う毎日である。
腰痛にはコルセット
平成17年12月6日(火)
前回の日誌で、あまり寒くないと書いたとたんに急に寒くなり北部では雪も降っている模様である。順当なところだ。
腰痛のほうはさすがに一週間もたつと次第によくなってきているが、ここで油断するとまたぶり返すかもしれないのでもうしばらくはコルセットを装着するつも りだ。10年以上前に注文してつくったコルセットだが腰痛の際は実に役に立つ。痛みのない時にはコルセットなど必要ないようになって欲しいという想いから、わざと捨ててしまおうかと思うこともあるが、いざ腰痛がおこって座るのもしんどくなるとありがたい存在で「捨てなくてよかった」と思う次第である。
人間なんて結構いい加減なもので他人の痛みは100年でも我慢できるというが、自分の痛みでも喉もと過ぎればなんとやらで、あれほど痛かった腰痛も治ればケロッと忘れてしまうのである。
凍結した道路
平成17年12月2日(金)
早いものでもう師走である。今年はまだあまり寒くないが、例年だとコートが必要になる頃だ。ちなみに昨年の日誌を見ると、寒くなったのは12月の後半以降なので本当はいつもこんなものかもしれない。同じ広島県でも北部と南部ではかなり気温の差があり、やはり旧市内は温暖である。
研修医の頃、姫路市内の病院にいたことがあるが、市の北端に位置するその病院は実に寒いところで、市内南部より気温が数度は低く同じ市内とは思われなかっ た。また、神戸市北区の病院に勤務していた頃は、なにしろ六甲山の北側ゆえ道路が凍結して車の運転はもとより歩くのさえ危ないことがあった。その時にはじめて凍結した道路を歩くための長靴があることを知ったのである。
またも腰痛
平成17年11月29日(火)
またも腰痛が起きてしまった。今朝は痛くて起き上がれないぐらいだったが、コルセットをつけてなんとか出勤した。仕事を始めてしまうと気が張っているせいか、痛みがややまぎれるようである。今回の腰痛はいつもより長引きそうでいやな予感がする。一度痛めたところはなかなか完全には治らないようで、できるだけ安静にしてだましながら様子を見ていくしかない。
体重オーバー
平成17年11月25日(金)
ダイエットが必要なぐらい体重がオーバーしてしまっている。減量をしなければならないが、どうもうまくいかない。そんなに本気でしようと思っていないからでもあるが、食い意地が張っていて意思が弱いからだろう。ここ二ヶ月というもの体重が全く変わらない。腰にもよくないし第一不経済である。
ちなみに体重の変遷をあげると、20歳で67キロ、30歳で77キロ、40歳で80キロ、50歳で85キロと順調に成長している。20歳から30歳にかけて10キロ増えているのは、仕事の激務によるストレスで食べ過ぎたからではないかと言い訳しているが、その頃はほぼ毎日夕方から2時間ぐらい病院のすぐそばのコートでテニスをしていたので運動不足とはいえないだろう。だからそこまで増えたのが不思議なことではある。この時は一念発起して2ヶ月で10キロの減量に成功している。今は自分ではカロリー摂取は控えめにしているつもりだが客観的にみれば取りすぎなのだろう。アルコールをあまり飲んでいない時代にも確実に体重が増えていたことを考えれば、現在ややオーバーなアルコール摂取のせいにもできない。
週一の休日
平成17年11月22日(火)
20日(日)は当番医だったので先週から休みなしである。さすがに明日の祝日の休みはありがたい。一週間に一日の休みというリズムは習慣になってしまっているせいかそれとも生物としての人間に必要なことなのかはわからないが、とにかくないと困る。
一週間を7日にしてそのうちの一日を安息日にしたのは先人の知恵だろうが実にうまい間隔である。以前から大企業や公務員は週休2日になっているようだが、そんなに休むのは古来不自然ではなかろうか。我々の世代は週一の休みがピッタリしているのである。
十一月に降る雨は
平成17年11月11日(金)
朝から雨が降っていて患者さんの出足が悪い。十一月にしとしと降る冷たい雨は人を物悲しい気分にさせる。十一月はうら悲し/ 世界をぬらし雨が降る/ 十一月に降る雨は / 暁(あかつき)来れどなおやまず/(堀口大学、十一月に降る雨)
先週ちょっとテニスをしたらまた腰痛がおこってしまった。どうも一旦痛めたところは無理をするとダメなようである。当分スポーツは控えなければならない。 こんな時はおとなしく家で尺八でも吹いておればいいので、夜は自宅で近所迷惑かえりみず吹くつもりだ。なにしろ音の出る趣味は周りがうるさいだろうから、 音を出す場所に苦労するのだ。ある人は倉庫の中にこもって汗びっしょりになりながら吹いているそうである。ご苦労なことだが、身につまされる話ではある。
ハイボールの復活
平成17年11月8日(火)
最近、ハイボールが復活してきたそうだ。ハイボールとは戦後から60年代まで流行ったウイスキーのソーダ割りのことである。我々が大学生の頃はまだトリスバーが残っていて、そこでは国産ウイスキー「トリス」「レッド」(二級酒である)をソーダで割ってレモンをたらして飲むハイボールがあった。田舎の高校生の頃雑誌などの小説を読むと、しばしばハイボールを飲むシーンがありどんなものかと思っていたので試してみたが、あまりうまいものではなかった。その後経済の成長にあわせるかのように急速にすたれてきて、ウイスキーの「水割り」が主流をしめるようになった。ウイスキーも高級なものになってきたので炭酸でごまかす必要がなくなったのだろう。
ところが一旦すたれたハイボールが復活してきているという。思うに今や最大の勢力を誇る団塊の世代が、かつての青春期を懐かしく思って復活させているのではないだろうか。実は自分も先日家で飲む水割りをハイボールにしてみたが、遠い昔の青春期の思い出と重なって懐かしくもほろ苦い味がした。
秋晴れ
平成17年10月25日(火)
今日も秋晴れのいい天気だ。朝夕は肌寒いが日中はちょうどいい気候である。四季の移り変わりは生活にアクセントをあたえてくれていいものだ。これから訪れる寒い冬の前に豊穣の秋があり、今日のような日がある。我が国で四季折々の自然を愛でた俳句や和歌をはじめ繊細な和文学が興った所以であろう。
夕方になるとさすがに秋の夕暮れとなる。「みわたせば 花ももみぢもなかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮れ」我々はやはり、和に始まり洋を経験し、またいつのまにか和に帰るのだと思う。