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カルテ庫の整理

平成17年6月6日(月)
今日は朝から初夏のような日差しである。月曜日なのに結構ヒマだったのでカルテ庫の整理をすることにした。他の開業医の先生方は皆カルテをどのように整理しているのかいろいろと工夫されていると思うが、長くやればそれだけカルテも増えて難しくなる。
当院ではとりあえず最近2年間に来られた新患のカルテとそれ以前の患者さんで最近1年以内に来られた人のカルテはすぐに出せるようにしているが、カルテ庫の許容枚数は5千枚ぐらいなので、それ以外は別の場所に保管している。新患のカルテが千枚になると、それ以前のカルテで最近1年来られていない人のカルテを整理(別の場所に移す)しなければならない。全員で手作業で行うが、私はすべてのカルテに目を通して仕分けするので、つい「この人はしばらく来られてな いがどうなっているのかな」などと改めて思ったりする。カルテ庫の整理は何日かに分けてするが、面倒ではあるが同時に楽しい面もあるいつもの行事なのであ る。

流産手術

平成17年5月31日(火)
ここのところ書き込みをサボってしまっていた。しばらく放置しておいたら何を書いていいかわからなくなった。やはりあまり間をおかないようにしないとよくないと痛感する。
五月も終わりになりいよいよ明日からは六月、水無月(みなづき)で季語は夏、実際には梅雨の季節となる。我が国は四季があるので、めりはりがあっていい。 そのかわり服装も季節に応じて変えていかなければならないので面倒だが、かえって気分転換になっていいのかもしれない。これからの季節は和服がいいと思う が、まさか診察を甚平でするわけにはいかない。でもケーシースタイルの白衣は甚平に似ているので、結構いいのではないだろうか。なによりも涼しそうだ。
今日は流産手術が2件あった。妊娠の2割近くは必ず流産するので仕方がないが、次はうまくいって欲しいと思いながら手術を終えた。

過剰な検査は患者さんの負担になる

平成17年5月24日(火)
患者さんから「これこれの検査をしなくていいのですか、母親が検査してもらわなくていいのかと言っています」と言われることがある。たいていはまだ信頼関係がしっかりとできてない時にこのような質問を受けることが多い。
こういう時はいつもどのように説明しようかと思うのであるが、検査の中には①絶対に必要な検査、②しておいた方が良い検査、③参考どまりの検査、④保険上は認められているがなくても診断できる検査、があり、①の検査は患者さんを説得してでも行う、②は「~しておいた方が良いですよ」と言ってできるだけ行うようにするが患者さんが拒否すれば無理には行わない、③④は原則として行わないことをお話する。そして問題はこの二つなのだ。これら③④は患者さんの経済的身体的負担がふえるわりに有用性が少なく、患者さんに不利益になる(医院には利益になる)と思うのでしたくないのだ。
でも一般的には行われている検査なので、患者さんがどこかで聞いてきたり、本で読んだりして「これこれの検査をしたほうが良いと聞いたのですが」と言われて真意を説明するのだが、わかってもらえないこともある。かえって不信感を持つ人もおられるかもしれない。そういう場合はめんどうなので求められるとおりに検査しようと思うこともあるが、やはり性分なので説得しようとしてしまう。十分信頼感関係ができている場合は、検査をしないのは③か④だからだとわかってくれているので問題ないが、そうでない場合は結構大変なのである。
実は治療についても全く同じことがあるのだが、それはまたの機会に。

内診台の修理

平成17年5月19日(木)
昼前に内診台の受け皿の具合が悪くなり、とりあえず普段は手術の時に使う予備の内診台を使用したが、このままではいつも使っている内診台は使えない。幸い木曜日は午後休診なのでメーカーに連絡して来てもらい、修理してことなきを得た。この頃はどこのメーカーも人手不足で、こういう際の対応は集中することも あり大変のようである。
当院のような小規模クリニックでは特に、何かあった時にすぐに対応してもらえるような体制でなければ困る。トラブルというものは、いくら定期的にきちんと点検していても必ず起きるものである。だから実際に起きた時にどのように対応できるかが大切である。こういうことは開業するまではあまり考えたことはなかったが、今では最も必要なことだと認識するようになった。
ところで先日神戸のそごうで買った「子持ち鮎の甘露煮」が実に美味で久々のヒットと思ったので、広島で手に入るのか聞いてみたが、横浜そごうと神戸そごう の他は新宿伊勢丹ぐらいしか扱っていないとのことだった。でも直接神戸そごうの店に頼めば送ってくれるそうである。店の名前は「魚谷清兵衛商店」というがここには他にもいいものがありそうである。

人と人とのつながり

平成17年5月9日(月)
7、8日は友人の娘さんの結婚式に出席するために神戸へ行った。祝辞を頼まれたのだが緊張して噛むんじゃないかと思っていたら、やはり噛んでしまった。でもいい結婚式だった。同じ年頃の娘がいるので友人に対して共感を覚えて、最後はもらい泣きしそうになってしまった。近頃年のせいか涙腺がゆるくなって困る。
今日からいつもの診療が始まったが、先週一日おきに開けていたので休み明けの感覚はない。用事もありいつもより早めにクリニックに行ったらまだ従業員が来てないのに、患者さんとそのパートナーが来院された。とりあえず待ってもらっているうちに、皆来て掃除して9時より診療を開始した。昼頃に、研修医の時の病院で一緒に助産婦として仕事をしていた人が(助産師、看護師などとは呼びたくないものだ。だれがこんな呼び方に変えたのだろう)、親戚の人を連れて来てくれた。かれこれ20年ぶりだろうか。実になつかしかった。やはり人と人とのつながりが大切だと思ったことである。

当番医の振り替え休日

平成17年5月6日(金)
連休もほぼ終わりになった。広島恒例のFFは天気も良く盛況のようで関係者はホッとしたことだろう。当院は5月4日は当番医であったがいつになく患者さんが多くて、これまたお役に立てて良かったと思った次第である。もっとも、緊急避妊薬の希望なども多かったのではあるが。
今日は一転して雨である。暑い日が続いたのでちょうど良かった。休み明けでさすがに患者さんが多いが、当院は明日は休みの予定である。暦以外に休みをとるのはなんだか患者さんに悪いような気がするが、当番医の振り替え休日である。従業員の人たちも休んでリフレッシュしてもらいたいから。いつも皆一生懸命 やってくれているので。

連休中の開院日

平成17年4月30日(土)
世間は大型連休に突入したようだが当院は暦どおりでいつもと変わらずである。当院は来週の5月4日(連休の中日!)が広島市の産婦人科の当番医にあたったために朝9時から夕方6時まで開けておかねばならない。産婦人科以外の科は休日当番は患者さんが押し寄せるので開けておく甲斐があるだろうが、産婦人科だ けは無駄なように思う。なにしろすべての休日当番の受診数の統計を毎年広島市が出しているが、産婦人科は平均10人でここ10年変わらずである。広島市全体で一軒しか開けてないのにこの人数である。必要ないとしか思えない。お産など妊娠関係は何かあれば、お産する予定の病院へ行くからだろうと思う。せっかくだから日頃できない院内の整理などもしようかと思っている。
来週は2日(月),4日(水),6日(金)と開ける予定であるが、7日(土)は休むことにしている。

保険証の使いまわし未遂

平成17年4月25日(月)
昨日は天気も良く久しぶりにテニスで汗を流すことができた。腰痛も起きずありがたいことであった。
2年前に当院で処置をした(カルテによると)患者さんが来院した。顔は覚えていなかったのだが、どうもいまひとつ話がかみ合わない。予診表の記載を見ると 2年前の字と筆跡が違う。あげくに診察をする前に急用を思い出したと言って帰ろうとする。そこで、あなたは本当に2年前に来た人かと聞くとそうだと答え、 なんなら身分証明書を見せようかと言う。筆跡が違うことを指摘すると、会社勤めをしていたので字を練習して変わったのだと言って風のように去って行った。 うわさには聞いていたが、保険証を皆で使いまわす人たちが現実にいるのである。今までにもいたのかもしれないが、気がついたのは初めてである。語るに落ちることだが、看護婦さんに「ここの先生は女医さんではないのですね」と言ったそうだ。
今回は実害はなかったが、初診の場合は保険証の本人かどうか確かめることは難しい。いちいち、免許証を見せてくださいとは言えないからだ。本人の申告を信 じるしかないのが現実である。ほかの医療機関もそうだろうが、当院は期限切れの保険証を使われて随分実害を受けている。本人が期限切れをうっかりしていた ケースもあるが、わかっていて使う確信犯もいるようだ。基本的には性善説で行っているので本人の言葉を信じているのだが、時々ごまかしているケースを見る と、悲しいことだが性悪説で人を見ることも必要ではないかと思ってしまう。

何が起きるか

平成17年3月29日(火)
昨日は患者さんが少なく、クリニックを7年もやっているとめったなことでは驚かない私も、いささか焦ってしまった。7年ぐらいになるとたいていのことは経験しているが、それでもときに「これは初めての経験だ」ということがおこる。芸予地震の時もそうだった。診察中にビルが大きく揺れ思わず机にしがみついた。幸い患者さんにも怪我はなかったが、器具を入れているガラスの戸棚が倒れてガラスが割れて中のものが散乱した。また壁に何箇所もひびが入り修理が大変だった。今後もまた新しい経験をすることだろうが、できればややこしくないことであって欲しい。

春の詩

平成17年3月3日(木)
弥生三月である。ここのところ毎日の気温差が激しいようだ。それでも確実に春が近づいているという実感がある。「春はあけぼの」「千里鶯鳴いて緑紅に映ず」「春になればしがこも融けて」「春高楼の花の宴」「春風そよ吹く空を見れば」「春よ来い早く来い」「さくらさくら弥生のそらは」「やがて遠い地平から輝く春が」「みずはぬるみみずはひかり」「ふもとには桃や桜やあんず咲き」思いつくままの春を並べてみたが、長い冬が過ぎ希望に満ちた季節が春であり、我が国では卒業と入学も春である。日本人にとって春は特別なのだと思う。
今日は午後からは休みなので、今度辞めることになった受付の人の送別昼食会をした。いい人なので残念だが仕方がない。食事は愛宕のレディース鉄板焼き、要予約だがなかなか良かった。