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休日の患者さんへの対応

平成16年10月12日(火)
休み明けは体がすぐには仕事モードに適応せずいささかしんどい。当院は土曜日も夕方まで開けているので、連休は日曜と祝日が続く時だけである。もっとも最近はこの連休(月曜の振り替え休日をハッピーマンデイというらしい)がちょくちょくあるが。この貴重な連休の時はたまに広島を離れることがある。今回も広島を離れていたのであるが、一人心配な患者さんがいたので、もし何かあればいつでも病院を紹介できるように、紹介状と検査データを持参していた。幸い何もなかったのでほっとしている。
当院は分娩を扱っていないのでいいのだが、もしお産をしていれば広島を離れることは不可能で、そうしたいなら代わりの医師を当直に頼んでからでないとどこにも行けないのである。以前、小豆島の病院に勤務していた時は島から出るのは代わりの医師が来てくれた時だけであった。一度だけ、夕方から高松市で会合があり最終の船に乗り遅れてあせりまくって、島内で開業されている大先輩に何かあったらよろしくと連絡して快諾をいただいたことがあったが、日頃恐れ多くて普通ならそんなことを頼めるなんてできるはずもない大先輩に意を決してお願いしてしまった。あの時は、高松市内に泊まったのだが朝までよく寝られず、朝一番の船で島に帰ったが大いに反省した。
今はこのようなことはないので、精神衛生上おおいによろしい。ありがたいことである。

検査結果を尋ねる電話

平成16年9月11日(土)
当院では今まで検査の結果を電話で答えるようにしていた。子宮がん検診の結果や性病検査の結果なども電話で答えてきた。結果を聞くためだけにわざわざ来院するのは時間とお金(交通費など)のムダだと思っていたからだ。患者さんにとって少しでも負担が少ない方が良いと思ってやってきたが、最近その考えがぐらついてきた。
というのは、電話はいつでもかかってくるが、間違いがあってはいけないので結果はすべて私が直接答えるようにしているので、診察がしばしば中断される。これは今話をしている患者さんにとっては不快であろう。では時間を決めて電話を受けたらといってもそんな都合のいい時間はない。結局時間を問わずかかってく る電話に、あせりながら対応せざるを得ないのである。ことここに至っては、来院して結果を伝えることを原則として、遠くの人とかどうしても来れない人だけ電話にしたらどうだろうかと考えている。

何も起こりませんように

平成16年8月11日(水)
盆が近づくとやや人が減ったように感じるのは気のせいだろうか。今日は休み前にしては少ないように感じた。いつも休み前になると、子宮外妊娠を疑ったり、休みの間に症状の急変の可能性が少しでもあって心配な人がいるのだ。だからその可能性のある人は、普段なら病院に紹介せずに経過をみるような場合でも、わけを話して念のために紹介しておくことがある。
ほとんどは大丈夫なのだが、時には紹介しておいて良かったと思うことがある。たいがいが妊娠関連であるが、予測してないのに起こる時が問題である。携帯電話を常に手元に置いているが、遠くに出かけている場合は話を聞いても駆けつけることができない。治療が必要と思われる場合は、信頼できる病院に連絡して、わけを話して診察をおねがいするのだが、たいてい時間外だし患者さんにとってその病院ははじめてのケースが多いので紹介先のドクターに悪いと思うのである。
もし自分が逆の立場だったらイヤだろうと思うからだ。自分の病院の患者だけでも手一杯だろうに、よそにかかっている患者のめんどうを、それも主治医が休みでどこかに遊びに行っているのを頼まれるわけだからである。それを思うと、受けてくれるドクターにはいつも感謝している。
今年は何もおこりませんように。

久しぶりの患者さん

平成16年8月4日(水)
今日は何年も来院していなかった人が多かった。久しぶりでも来院してくれるのはありがたい。思わず「その後お変わりありませんでしたか」と聞いてしまう。いつでも、いつまでも相談してもらえるような存在になりたいと思っている。だから、久しぶりでも来院して相談されるとうれしいのである。困った時にあそこへ行って相談すればなんとかなる、と思ってもらえればこれにまさることはない。

日々のあれこれ

平成16年8月2日(月)
雨が続くとこの間までの暑さがうそのようで、まさに干天の慈雨であるが、あまり続くとこれも困る。一昨日の夜は台風が広島に上陸したそうであるが、ちょう ど飲みに出ていた。こんな日は客が少ないだろうと思っていたが、あにはからんや、どの店も結構繁盛していた。わからないものである。
今日は朝から待合室のエアコンの調子がよくない。時々アラームが表示されるので、また点検が必要である。暑い日でなくてよかった。
若い女性の生理不順はよくみられるが、治療が必要なケースは少ない。多くは排卵障害によるものであるが、もともと排卵が不規則なケースと、ストレスなどによる一時的なものなどが大半で、前者ならそれこそなにもしなくてよいし、後者なら待っておれば回復する。ただ、早く妊娠したい場合は、排卵誘発剤を使って排卵を促す。排卵は妊娠の時は必要であるが、それ以外のときはそれほど問題になるわけではない。排卵がなくても必要なホルモン量が分泌されていれば大丈夫なのである。

エアコンの故障

平成16年7月29日(木)
暑い日が続き、エアコンがなければ一日も過ごせそうにない。以前クリニックのエアコンが故障したことがあり、困ったことがあった。クリニックのエアコンは全部で7台あり、2系統に分かれているのだが、そのうちの1系統が故障したのである。幸い待合室の方の系統は大丈夫だったのだが、かなり不便であった。それにしても今年の夏の暑さは異常である。これが天変地異や政情不安の前触れでなければよいが。
言葉の問題。以前この日誌に「正鵠を得る」と書いたことがある。あとで、「?」と思って辞書を調べてみたら「正鵠を射る」が正しく、「正鵠を得る」も併記 してあった。とりあえず誤用ではないらしいが、汗顔の至りであった。言葉は難しいが、私は昔の漢文調の言葉が次第に好きになっている。年の所為か。

横浜へ行ってきた

平成16年7月20日(火)
18.19日と連休だったので横浜へ行ってきた。こういう時でないとなかなか出かけられない。実は土曜日に妊婦健診をしていた患者さんが中期で破水したという連絡が救急よりあり、急遽市民病院にお願いして入院治療をしてもらうようにしたので、行くのを中止しようかと思っていたのである。夕方外来が終わって様子を見るために病院に行ってみたが、今回はもう難しいようで病院におまかせするしかないようだった。前回診察した時は異常なかったのに、感染によるもの らしい。こういう時は前回の診察に見逃しはなかっただろうかと考えて、もう一度内容をカルテを見ながら検討する。どう考えても見逃しはない。では事前に予 想する方法があっただろうかと思ってみるが、なかなか難しい。結局、気が重かったが予定通り出かけることにしたのである。ちょうど山下公園で花火大会があり、どこからあらわれたのかと思うぐらいの人の波であった。すべての予定を終えて日曜の夜新幹線で帰宅。4時間でも座りっぱなしは結構疲れる。
今日は非常に暑い日だったようだが、新患が多かった。また一週間が始まる。

クリニックの設計

平成16年7月16日(金)
暑くなってきた。特に昨日の午後などはむし風呂状態であった。サウナに入っている気分だ。こういう日はのどがかわいていてもがまんして、我慢に我慢を重ねた後に飲むビールは最高である。特に最初の一杯がうまゐ。あとは惰性であるが。
カルテの置き場所に苦労する。クリニックの設計の段階で諸先輩から「カルテ置き場は広く取ったほうが良い」とは聞いていてそうしたつもりであったが、導線の関係上今の大きさになってやはり苦労している。待合室をもっと小さくしてその分カルテ庫兼控え室を広くすれば良かった。医院をいくつも手がけた設計士の当院への最初の設計では、待合室は今よりもっと広く、受付カウンターは今より1,5倍は広かった。しかもオープンカウンターである。この部分に関してはいまだに失敗したと思っている。銀行ではあるまいし医院では受付けはセミ・オープンの方がいいと思う。あとはほぼ満足している。家を建てるときでも、3軒目でやっと満足のいくものができるという。クリニックでも同じなのだろうが、最低10年は改装する気はないので、今のところは直す所をしっかりイメージして いるのである。

予定外の中絶手術

平成16年7月12日(月)
昨夜は参議院選挙の開票結果をテレビで見ていたが、田原総一郎の激論バトルが面白くてつい遅くまで見てしまった。つくづく政治はショーだと思う。魅力的な人物が最もリーダーとしてふさわしいのは、洋の東西を問わないのだろう。見た目、しゃべり方、表情やしぐさ、これらをテレビはあますところなく映すので、私も含めた一般大衆のその人物評はかなり正鵠を得ているのである。
今日は予定外の中絶手術があった。数ヶ月前に当院で手術した人だが、すぐに妊娠してしまい恥ずかしいので近くの他院で手術予定として、今日そこで手術をしようとしたが、手術をはじめた時にその先生から「難しくてできない、前にしてもらった所でしてください」と言われて当院に来ました、とのことであった。しかも紹介状もない。先生それはちょっと無責任ではありませんかいな。本人は今日は仕事も休みそのつもりで準備しているので、原則は来院当日は行わないのだが気の毒なので慎重に行う。特に問題なく終了。

電子カルテより紙カルテ

平成16年6月18日(金)
今週も後半となったが最近では金曜日にピークが来るようだ。土曜日はむしろゆったりとしている。
私はカルテはできるだけたくさん書くようにしているので、右手が結構疲れてくる。でも電子カルテになって、キーボードで打ち込むようになるのは正直いやで ある。第一患者さんの顔を見ながら話がしづらくなる。微妙な所見が記載しにくくなる。欄外に簡単なメモ(最近彼と別れた、主人が単身赴任した、姑とうまくいかない、その他)をとりにくくなる。私は悪筆なうえにこれらのメモは小さい字で書くので、自分以外にはまず読めない、時には自分にも読めないので丁度いいのである。
電子カルテなぞ便利かもしれないが、機械がなければどうしようもないし紙の方がわかりやすいではないか。よほどのことがない限りカルテは紙を使っていきたい。