正しいコレステロール値は?

平成19年2月23日(金)
最近の知見によれば、50歳以上の女性のコレステロールは280mg/mlまでは治療の必要はないという。これは米国の研究と日本のきちんとしたデータに基づいたもので、信頼できる報告である。さらに、特別な場合を除いて35歳未満の男性と45歳未満の女性にはコレステロールの検査そのものが必要ないとのことである。
以前からコレステロールの正常値が下げられたのを不思議に思っていたが、やはり意味のないことだったかと改めて思ったが、それまで高コレステロールはよくないからと恐れさせられて、高価なスタチン製剤を服用させられていた人はどうなるのだろうか。本来、このような結果がでるだろうということはプロである医師であれば予測がついて、世間・マスコミ・権威者がなんと言おうと患者さんを無駄な検査・治療から守るべきものなのに、その医師が率先して検査しまくり薬を出してどうするのか。スタチン製剤は高価なだけでそれほど副作用はないことが救いだが、エイズの時の血液製剤はとりかえしのつかない損害を与えてしまっている。
健康診断・ドックが意味がないことがわかってきたのなら広く知らせて、その膨大な費用を介護にまわせばどれほどいいことか。検査と違って介護はお金をかければそれだけよくなるのだから。