令和2年8月28日
日中はまだまだ暑いが、朝夕はしのぎやすくなってきた。律儀なもので四季は毎年、きちんと巡ってくる。それに合わせて服装を始め生活様式を変えて凌いできたわけだが、昔の生活と比べると格段に良くなっているのは間違いない。明治、大正、昭和初期の頃の文学や随筆などを読んでみると、その頃の日常生活がおぼろげながら浮かんでくる。自分が農家出身で田舎の生活が身についていたので想像できるわけである。洗濯機・冷蔵庫・テレビはいずれも小学校時代以降に買って、それまではごはんはカマドで焚き、洗濯はたらいで行い、風呂は五右衛門風呂、トイレはぽっとん便所、これが村では当たり前の状態だった。水は井戸から汲み夏は戸をあけ放ち蚊帳をつり、冬は風呂を沸かした後の炭を使ったこたつで暖を取った。現代はその頃の生活からは考えられないくらい快適な時代になった。今から昔の生活に戻れと言われても無理である。ほぼ全員が高性能パソコン(スマホ)を持つようになるなど想像もつかなかった。こんな時代がいつまでも続くとは思えないとふと考えてしまう季節の変わり目である。