わが国の少子化を考える

平成26年5月23日(金)
慶応義塾大学産婦人科名誉教授の吉村泰典氏による表題の講演があった。氏は内閣官房参与もされているわが国の産婦人科の重鎮である。結婚年齢の上昇と未婚率の増加に伴って、少子化が進むわが国の現状をなんとかしようと活動しておられる。このままでは高齢者1人を若者1人が支えることになり、人口の減少と相まってわが国の存続が危うくなると具体的に数字を挙げて説明された。
政府はどうすれば人口が増えるか様々な角度から検討してるようだが、こういうものは時代の流れと共に起きているので簡単には変えられない。どの民族にも歴史があり人の一生に例えられるような時代の変化がありその流れは誰にもどうしようもないことである。今の日本は成熟期から老年期に入っていると思われるが、安定した息の長い老年期にするのか、急速に衰えていくのか今が正念場である。子孫のために息長く生きていけるようなシステムを考え、残すことが我々の世代の役割である。こんなことを考えるようになったのも、文字通り自分たちの子、孫、を折に触れて目にするからだと思う。