藤原正彦氏のエッセイ

平成19年1月31日(水)
数学者藤原正彦氏がエッセイに書いていたが、大きな紙に等間隔で平行の線を何本も引き、そこへ平行線の間隔の半分の長さの棒を落とした場合に、棒と平行線が触れる確率はπ分の1だそうである。それに対して読者から実際に実験して調べたら、ほぼそのとおりだったという便りがあったという。その人はなんと、大きな紙に等間隔の平行線を引き、コップに入れた5本の楊枝を2,000回落としてみたところ誤差が1%で正しかったという。さらにコンピューターで試行実験をしたところ、π分の1との誤差は1億回で0.02%、3,000億回で0.0006%になったとのこと。
世の中にはヒマな人もいるものだが、真理はきれいな数字になるものである。そしてそんな一見ムダだと思われるようなことを考えることは、必要なことなのだと思う。