福島県立大野病院の事件

平成19年1月27日(土)
相変わらず暖かい日が続く。1月の終わりとは思えない毎日である。スキー場は雪が降らず営業できなくて困っているらしい。
昨日、福島県立大野病院の産婦人科医師の公判が行われた。新聞によると、医師は無罪を訴えているそうである。癒着胎盤によって亡くなられた患者さんは本当にお気の毒である。今回のケースは、通常の産婦人科医ならほとんど経験したことがないぐらい稀で困難な手術であり、その場にいても自信を持って救命できるといえる医師が何人いるだろう。さらに、救命できなかったからといって、警察が逮捕するのはおかしいと思う。それなら、全国すべての病院で癌の手術、心臓の手術、脳外科の手術をはじめいかなる手術でも、不幸にして患者さんが亡くなったらすべて逮捕しないと公平を欠くことになる。きちんと説明をして納得してもらうようにすることは不可欠であるが、警察が関与するのは筋違いで事件性があるとは思えない。
お産は安全だと思っている人が多いが、お産に深く関わってきた産婦人科医ならば、一つでも悪い方にいけば亡くなってもおかしくないぐらい危険と隣りあわせだということを実感しているのである。